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2008年5月14日(水)

熱いシーズンが襲来! 『イナズマイレブン』クロスメディアプロジェクト発表会

文:電撃オンライン

 レベルファイブは、本日5月14日DS用ソフト『イナズマイレブン』のクロスメディアプロジェクト発表会を行った。

 8月22日発売予定の『イナズマイレブン』は、ストーリーを進めながら仲間を集めてチームを作り、サッカーの試合を行う「超次元サッカーRPG」。弱小サッカー部が、1人の転校生を迎えたことをきっかけに最強チームへと成長していく物語だ。試合パートでは、タッチペンのみの操作で戦略やプレイの指示を行える。チームメイトの候補は、1,000人以上にもおよぶので、自分だけのメンバーを集める楽しさも味わえるという。

 発表会で、最初に登壇したのは同社代表取締役社長の日野晃博氏。日野氏は、「昨日、『METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS』の発表会があり、僕らもすごいゲームができたと思いました。こういうイベントは、ゲームができた時に完成披露会として行うのですが、まだ『イナズマイレブン』は完成していません」と衝撃(?)告白。続けて、明日5月15日から『イナズマイレブン』を原作としたマンガ連載がスタートすることを明かし、「『イナズマイレブン』はゲームのみならず、コミック、TVアニメ、そしてカードゲームとさまざまなメディアで展開します。それらのクロスメディア展開をお披露目するために、今回のイベントを開催しました」と、発表会開催の経緯を説明した。

 ここで、『イナズマイレブン』のプロモーション映像が流された。上映後、日野氏は「これはサッカーではないという人も多いでしょうが、サッカーです。僕らは「超次元サッカー」と呼んでいます。本作のターゲットである子どもの世界は、楽しければなんでもアリなんです」と述べ、「かつて某サッカーマンガが一世を風靡し、多くのサッカー選手を生み出しました。このゲームを遊んでもらうことで、未来の日本代表選手が生まれてくれれば、素敵なことだと思います」と語った。

 挨拶の最後で日野氏は、本作を人気タイトルに育てていきたいという意気込みを込めて、「これほどまでに子どもの視点を意識して作った作品は、我が社では初めてです。シビアな判断をする子どもたちをうならせるべく、スタッフ一同が開発しています。ゲーム以外のメディアもすごくいいものができています」と、力強くアピールしていた。

『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
日野氏の口から、『イナズマイレブン』の早期予約特典に「秘伝の書」という冊子が付くことが明らかにされた。本作を遊ぶ前にこの冊子を読むことで、よりゲームを楽しめるという。
『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
会場で流れたプロモーション映像の画像がこちら。なお、この映像は公式サイトで見ることができる。

 ここで日野氏は、本作のクロスメディア展開にかかわる、ゲーム以外のコンテンツの代表者を紹介した。最初に登場したのは、小学館・キャラクター事業センターのセンター長・久保雅一氏。久保氏は、「このタイトルは、ゲームを中心にコミック、TVアニメ、TV番組が連動しています。ここまでの展開は過去にも例がありますし、これだけで成功するわけではありません。重要なのはその1つ1つをつなぐことです。レベルファイブさんには、しっかりとした立ち位置で指揮を執ってもらい、ブランドマネージメントを行ってもらいます」と、レベルファイブに大きな期待を寄せていた。

 そんなクロスメディア展開の先陣を切るのは、明日5月15日発売の「月刊コロコロコミック 6月号」(小学館刊)で連載がスタートするコミック版「イナズマイレブン」。「私がここで、おもしろさを語るより明日発売されるコミックを実際に読んでもらった方がいいと思います」と話すコロコロコミック編集長の佐上靖之氏は、「月刊コロコロコミック 6月号」に別冊付録という形で70ページの「イナズマイレブン キックオフコミックBOOK」が付属することを明らかにし、「最近、熱血スポーツマンガが少なくなっていますが、この作品は手ごたえのある熱いマンガに仕上がりました」と自信たっぷりに語っていた。

『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
「レベルファイブさんとは、『レイトン教授』シリーズでお付き合いがあり、今回の『イナズマイレブン』プロジェクトはとてもワクワクしております」と、うれしそうにコメントしていた久保氏。
『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
「全力で勝ちにいく作品を作れた。僕らの手ごたえが子どもたちに届くと信じています」と作品への熱意を語った佐上氏。作画担当・やぶのてんや氏、コロコロコミック編集部、レベルファイブが一丸となって作り上げた「イナズマイレブン」は、明日店頭に並ぶ。

 続いて姿を見せたのは、TVアニメ制作を担当しているオー・エム・エムの代表取締役社長・奥野敏聡氏。ゲーム『イナズマイレブン』のアニメ部分も担当しているとのことで、本作の世界を理解しているうちの1人だという。奥野氏によると、「アニメは基本2Dのものだが、得意をする3Dをどのように入れていけるかを検討した結果、スタジアムを3Dで作ろうと考え、現在調整しております」とのこと。ゲームには1,000人以上のキャラクターが登場するが、TVアニメではそこまでのキャラは出せないという。しかし、たくさんの魅力あるキャラクターを出していくとのことなので、楽しみにしておこう。

 また、奥野氏から、TVアニメのメインスタッフが明らかにされた。監督は「モンキーターン」や「強殖装甲ガイバー」の秋山勝仁氏が担当し、シリーズ構成は「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール」の冨岡淳広氏。キャラクターデザインおよび総作画監督は、「強殖装甲ガイバー」や「鋼鉄天使くるみ2式」でお馴染みの池田裕治氏が務める。

 最後に登場したのは、『イナズマイレブン』のカードゲームの制作を手掛ける、三井物産メディア事業部映像コンテンツ事業室室長の森内譲氏。森内氏は、トレーディングカードゲーム成功のカギを「原作の力強さとカードゲームの商品力」とした上で、「ゲームの『イナズマイレブン』はクオリティが高く、アニメやマンガのメディアサポートも心強い」と断言。カードゲームの方は、デザインがほぼできあがり、あとはメカニズムを練りこむ段階であると話し、「ぜひ『イナズマイレブン』のカードゲーム展開にもご期待ください」と締めくくった。

『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
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アニメを担当した奥野氏は、「最終的には劇場版やスピンオフ作品などを作れるくらいヒットさせたいと思っています」と発言。早くも先の展開を見据えているようだ。
『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
「カードのデザインはほぼできあがり、あとはシステムを練っていく段階です」と明かした森内氏。600億円程度で安定している国内のトレーディングカードゲームの市場に、どれだけ食い込めるか注目したい。

 ここで、『イナズマイレブン』の応援ゲストとして、元サッカー日本代表として活躍し、レフティモンスターと評された小倉隆史氏が姿を見せた。小学生のころからサッカーをプレイしてきたという小倉氏は、4年前にプロを引退。現在はサッカーというスポーツのおもしろさを伝えるために、JFAのアンバサダー(大使)に就任している。

 小倉氏は、「サッカーマンガのブームを通じて仲間が増えました。当時、そのマンガに登場する技を仲間と練習したのを、このゲームで思い出しましたね。そんな経験を持つ人は、プロサッカー選手にもたくさんいます。『イナズマイレブン』を見て、「ちょっと反則じゃない?」とか「ありえなくない?」という意見もあるかもしれますが、子どもには無限の可能性があります。それを引き出すキッカケになるのではないかと思います」とコメント。そして、「JFAのアンバサダーをやらせてもらっていますが、『イナズマイレブン』のアンバサダーとして、このプロジェクトの成功に貢献していきたいです」と、全力で応援していくことを誓った。

 その後は、小倉氏と日野氏のトークセッションが行われた。「TVで小倉さんの活躍を見ていたので、今日は感動しています」と話す日野氏と、「こういう発表会に参加するのは初めてでガチガチです」と述べた小倉氏。小倉氏は、先日大田区のサッカークラブに『イナズマイレブン』を持って直撃してきたことを明らかにし、その時の模様を映像で紹介した。しばらくサッカーを楽しんだ後、小倉氏が『イナズマイレブン』を取り出すと、大興奮する子どもたちが映し出された。「『イナズマイレブン』をすでに知っているんですよね」と驚いた様子の小倉氏に、日野氏は「コロコロコミックで露出している上に、体験版も配布したクロスメディアの効果ですね」と話していた。

 この映像を作ることを聞いた日野氏は、「コンセプトを聞いて、できるのか半身半疑でした。ところができあがった映像からは、プレイして、楽しそうに笑顔を見せている子どもたちの姿を見て、ジーンとしました。スタッフもそれを見て、マスターアップ頑張ろうと張り切っています」と語り、子どもたちの生の声に自信を抱いた様子。最後に小倉氏は、「アンバサダーとして、裾野を広くすることが日本のサッカーを強くするために必要です。そのきっかけとして、サッカーゲームを楽しそうにやってくれたので、よかったです。ストーリーもあって、個性的な技もある。サッカーがまだ好きじゃないという人も、この楽しさを味わってもらいたいです」と、『イナズマイレブン』プロジェクトへエールを送った。

『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
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「某サッカーマンガに登場したドライブシュートやファイヤーショットを練習することで、サッカーが上達しました。このゲームにもさまざまな技があるので、それを楽しんでもらいたいです」とコメントした小倉氏。

 これで終了かと思われた発表会だったが、なんとサプライズ発表が。DS用として開発されている『イナズマイレブン』だが、据え置きハードでも開発しているという。『イナズマイレブン ブレイク』というタイトルに続いて、ムービーが公開。滑らかな動き、TVアニメのように生き生きと動くキャラクター、美麗な描写の技がつぎつぎと公開された。日野氏は「ハードはまだ発表できませんが、こういう展開の準備をしています。なお、本日明らかになったのは、『イナズマイレブン』プロジェクトのすべてではありません。ゲーム、マンガなどさまざまなメディアに展開していくので、今後もぜひご期待ください」と本日の発表会を締めくくった。

『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
『イナズマイレブン』 『イナズマイレブン』
本日の発表会に登場した面々。会場では、試遊機が用意されており、発表会後に「試合パート」、「RPGパート」、「通信対戦」を体験できた。DS『イナズマイレブン』は8月22日に発売される他、さまざまなメディアで展開するので、しっかりチェックしておこう。

(C)LEVEL-5 Inc.


データ

▼『イナズマイレブン』
■メーカー:レベルファイブ
■対応機種:DS
■ジャンル:RPG
■発売日:2008年8月22日
■価格:4,800円(税込)
 
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