2008年6月27日(金)
バンダイナムコゲームスは、8月7日発売のXbox 360用RPG『テイルズ オブ ヴェスペリア』の新キャラクターやシステムなど、新情報を明らかにした。
キービジュアルに描かれるキャラクターが、すべて明らかとなった。「ブレイブヴェスペリア」が世界のきら星となり、「正義」を貫いていくドラマは、8月7日に目にすることができる。 |
本作は、シリーズ累計販売本数1,000万本以上を記録する『テイルズ オブ』シリーズ最新作。今作では「正義」を貫き通すことの大切さを題材としたストーリーが描かれ、イベントムービーやシナリオはシリーズ最大のボリュームで収録されている。また、発展途上の青年ではなく、完成された人格を持つ主人公“ユーリ・ローウェル”が周囲のキャラクターたちを導いていくのも、今作における特徴だ。
今回、新キャラクター、アニメーションおよびスキット、バトル関連システム、キャラクターのカスタマイズシステムなどの新情報が明らかとなった。以下に詳しく解説していくので、発売日までにしっかり予習をしておこう。
本日紹介するのは、パーティキャラクターである“レイヴン”と“ジュディス”、物語の脇を彩る“クリント”、“ティソン”、“ナン”の5人。“レイヴン”と“ジュディス”の2人は、どの段階でパーティに加わるのか不明だが、「風来坊のおっさん」と「友と2人で世界を放浪する女傑」といった設定だけで、すでに一癖も二癖もありそうなキャラクター像を匂わせている。
残る3人は、魔物狩りを生業とするギルド「魔狩りの剣(まがりのつるぎ)」に所属する戦士たち。「魔狩りの剣」は、前回の記事でもお伝えしたように“カロル”の所属するギルドでもあり、3人は“ユーリ”たちに大きくかかわってくることが予想される。
●レイヴン(CV:竹本英史)●
年齢:35歳 身長:170cm 性別:男性 クラス:風来坊
「ああ、ここで死んじまうのか。さよなら、世界中の俺のファン」
軽薄さとうさんくささが服を着て歩いているような「おっさん」。行く先々で“ユーリ”たちの前に現れては、その軽口で一行を振り回す。何をするにも面倒くさがって、その場その場で言うことが変わったり、答えに窮すると開き直ったりするなど、とにかく困った人。それでいて悪びれるでもなく、飄々(ひょうひょう)とした様はどこか憎めない。歳を重ねているだけあって、時として妙に含蓄のあることを口するなど、苦労してきた過去を匂わせることもある。いろいろな筋とつながりがあったりと、なかなか底が知れない。弓と小刀で、その性格のごとく変幻自在な戦いぶりを発揮する。
●ジュディス(CV:久川綾)●
年齢:19歳 身長:175cm 性別:女性 クラス:槍使い
「あなた、本当にやりたい事ってなんなの?」
少数民族クリティア族の美しき槍使い。友とただ2人、世界を放浪している最中に“ユーリ”と出会う。一見穏やかに見えて、目的が定まると躊躇(ちゅうちょ)なく突き進んだり、さらりとキツいことを口にしたりする。周りが口にする前に先回りして手を打つなど、気が利いて行動力もあるが、周りに説明せず動いてしまうため、予測がつかないという印象を与えている。また戦いになると、別人のような激しさを見せる。そういったとらえどころのなさが、大人びた容姿と相まって、なんとも言えない謎めいた雰囲気を漂わせている。“ユーリ”は彼女のことを“ジュディ”と呼ぶ。
【魔狩りの剣(まがりのつるぎ)】
画像の3人のうち、大柄であごひげの男が「魔狩りの剣」の首領“クリント”。深緑のローブを纏った細身の男が首領の右腕の“ティソン”で、鎌状の武器を持った少女が“ナン”。
●クリント●
依頼を受けて魔物を狩ることを生業とするギルド「魔狩りの剣(まがりのつるぎ)」の首領。筋骨隆々の巨漢で、巨大な剣を片手で軽々と振り回す。数々の魔物と渡り合ってきたその腕は、一撃で大型の魔物を葬り去るほど。魔物をとことん敵視しており、その考え方は「魔狩りの剣」全体の理念になっている。
●ティソン●
ギルド「魔狩りの剣」において“クリント”の右腕を務める。細身の肉体ながら、凶暴かつ変幻自在な戦いぶりで敵を圧倒する。「魔狩りの剣」の理念に賛同していると同時に、戦いの興奮自体を好んでいる節もある。無口な“クリント”に代わり、しばしば交渉事に当たる他、前線に出向くことも多い。
●ナン●
「魔狩りの剣」に所属する少女。“ティソン”の弟子で、まだあどけなさの残る年齢にもかかわらず、他のメンバーからも一目置かれる実力者。かなり気の強い性格で、大の大人相手に一歩も引かない。“ティソン”とともに、“ユーリ”たちの行く先々に現れる。“カロル”となにやら因縁があるようだが……。
『テイルズ オブ』シリーズといえば、アニメーションに期待するファンも多いだろう。もちろん本作にも豊富なアニメーションが収録されており、その制作を手がけているのは、ファンにもお馴染みのProduction I.G。オープニングをはじめ、物語の随所にHD画質のアニメーションが挿入され、物語をより細やかに演出する。
本作を開発しているのは、『テイルズ オブ ジ アビス』を手がけたチーム。自らの髪を切る“ルーク”のシーンには泣いたという人も多いはず。本作においても、涙を流さずにはいられない感動が待っていることだろう。 |
また、コレクション要素ともなっているお楽しみの「スキット」(寸劇)も多数収録。アニメーションによる豊かな表情と、人気声優陣による演技が、キャラクターたちの掛け合いと相まってストーリーを盛り上げる。
日常を描いた小さなエピソードが、笑いや癒しをもたらしてくれる「スキット」。皆で冒険している雰囲気を楽しめる他、キャラクターたちの性格をより深く知ることができる。 |
前回の記事では、オーバーリミッツやバーストアーツ、フェイタルストライク、スキル変化といった戦術的なバトル要素を多数紹介した。今回は、そのバトルに突入する前のエンカウントに関するシステムと、通常より強力な「ギガントモンスター」、ボス戦における要素「シークレットミッション」を紹介する。
◇エンカウント◇
本作では、マップ上を徘徊する敵シンボルに接触することで戦闘が起こる。この際に、敵に背後から接触されると不意打ちとなる「サプライズエンカウント」、敵シンボルと接触した時、近くに別の敵シンボルがいると「エンカウントリンク」が発生する。
奇襲された形となる「サプライズエンカウント」が発生すると、控えのパーティメンバーが戦闘に参加し、隊列も逆転した状態でバトルに突入してしまう。「エンカウントリンク」では、1回の戦闘でより多くの敵と戦うことになる。
【サプライズエンカウント】
【エンカウントリンク】
◇ギガントモンスター◇
マップ上の敵シンボルの中で、まれに他のモンスターとは比べ物にならないほど大きな敵シンボルに遭遇することがある。これは、通常の敵よりもはるかに強力なモンスターである「ギガントモンスター」。生半可な戦力で勝てる相手ではないので、しっかりとスキルやスキル変化技を習得してから挑むといい。
◇シークレットミッション◇
ボス戦にのみ存在する要素。隠されたシークレットミッションの条件をクリアすることで、ごほうびがもらえたり、攻略しやすくなったりといった特典が発動する。すべてのボス戦にシークレットミッションがあるわけではないが、ボス戦では同じ攻撃ばかりでなく、さまざまな行動を試してみよう。
ボスを倒したところ。金色の文字で「Great!」と表示されている。 | 戦闘終了の画面では、「Secret Mission Complete!」と多く表示された。これでシークレットミッションの特典がもらえる。 | もらえたのは回復アイテムの「ライフボトル」、素材アイテムの「パワーライト」、アクセサリーの「アタックリング」。この中のどれかが、シークレットミッションによるごほうびアイテムだ。 |
◇秘奥義◇
さらに、シリーズのバトルでは欠かせない要素となった「秘奥義」も各キャラクターごとに存在する。奥義もしくは上級術を発動した後、ボタンを一定時間押したままにすれば続けて秘奥義が発動。秘奥義は、通常の術技よりもエフェクトやアクションが派手で、威力が大きいだけでなく、特定のキャラクターにはカットインも挿入される。
“ユーリ”が秘奥義を発動する。ここまでに1,572ダメージを与え、8Hitsを記録しているが、秘奥義によってどこまで値が伸びるだろうか。 | 秘奥義「漸毅狼影陣(ざんごうろうえいじん)」が発動。“ユーリ”のキャラクターカットインも挿入される。 | 青白い光が画面全体に広がり、“ユーリ”が居合い抜きを決めたような格好いいポーズを決めている。ダメージは5,467、Hitsは31に! |
キャラクターのカスタマイズ要素も新情報が明かされた。シリーズ伝統の「称号」や、見た目だけを変化させる「アタッチメント」が存在するという。「称号」はこれまでにもあった通り、イベントや戦闘など、さまざまな条件を満たせば獲得できるので、コンプリートを目指そう。
見た目を変化させる「アタッチメント」は、キャラクターが身に付ける小物類。基本的な入手方法は店で合成することだ。能力の変化はないものの、お気に入りのアタッチメントで外見を変えてあげれば、自分だけのキャラクターをコーディネートできる。
【称号】
旅に出る前は、下町の用心棒をしていた“ユーリ”には、最初から「下町の青年」という称号が用意されている。それぞれの称号には由来が書かれているので、自分のキャラクター像にあった称号を付けよう。 | ある条件を満たしたために、戦闘終了後に“ユーリ”が「剣豪」の称号を得た。称号の獲得条件にはさまざまなものがあるので、ゲームをすみずみまでプレイして新たな称号を入手しよう。 |
【アタッチメント】
街のよろず屋で、アタッチメントの「サングラス」が合成できるようになった状態。若干値が張るので、キャラクターへの愛に応じて購入しよう。 | サングラスを“ユーリ”に装着。黒ずくめの“ユーリ”にサングラスは怪しすぎる!? 格好よさを追求するもよし、笑いを追及するもよし、自分の趣味でキャラクターの外見をカスタマイズできる。 |
『テイルズ オブ ヴェスペリア』はすでに、全国のゲーム取扱店、インターネットストアにて予約を受け付けている。用意された予約特典は「スペシャルDVD(仮)」。DVDの収録内容はまだ明らかになっていない。
発売まで1カ月半程度なので、今のうちに予約しておこう。 |
また今回は、新たに判明した街の情報も到着した。この世界では、結界魔導器(シルトブラスティア)によって魔物から保護され、各街が独自の文化を築いている。以下に、ギルドの本拠地としての意味合いが強い「ダングレスト」と、帝国上流階級の人間たちの保養地である「ヘリオード」を紹介するので、チェックしておいてほしい。
<ギルドの巣窟ダングレスト>
トルビキア大陸の中央部に位置する、帝都に次ぐ規模を誇る都市。帝国の干渉を受け付けないギルド勢力の総本山であり、これを統括するユニオンの本部が置かれている。荒っぽい気風の街で、住民の大半がなんらかの形でギルドにかかわりを持っている。魔物が多い土地柄、しばしば魔物の襲撃にさらされているが、強固な結界とギルドの結束とで守られてきた。なおダングレストの地域一帯には特殊な特性があり、このため街は、夜を除いて常に黄昏時の光に包まれている。この光景は美しいが、そのぶん影も濃い。
<新興都市ヘリオード>
トルビキア中部に建設中の新しい街。帝国の上流階級の人々のための保養地として開発が進んでいる。ギルド勢力が強い大陸、それもギルドの本拠地とも言うべきダングレストに近い位置とあって、名目とは裏腹に、帝国によるトルビキア攻略の拠点なのではないかという疑惑を呼んでいるようだ。
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