2008年7月17日(木)
先日のカンファレンスでまもなく発売されることが決まった、任天堂のWii用新作ソフト『Wii Music』。E3のパビリオンで試遊することができたので、3つの楽器それぞれのレポートをお届けする。
一番難易度の低い「Twinkle,Twinkle,Little Star」を、さわやかな音色が特徴のビブラフォン(鉄琴の一種)でプレイしてみた。インストラクターのお姉さんにほんのちょっとだけ操作法を教わって、いきなりプレイ開始。
最初は不安だったが、適当にリモコンを振っても音もリズムも外れることは基本的になく、「実は私うまい?」と錯覚するほどだった。多少慣れてきたので、わざと早く振ったり遅く振ったりしてみたら、ちょっとアドリブっぽいフレーズになることが発覚。タイミングを合わせて振る速度を変えれば、プロの奏者みたいな演奏も可能だった。
おもしろかったのが、ヌンチャクのスティックを倒すことで、演奏中クルッと回転したりポーズを取ったりするところ。音だけではなく「見せるプレイ」も意識した楽しみ方もできそうだ。
パーカッションパートの中から選べる「ドラム」を選択。このドラムは、練習を必要とする本格的なドラムモードのものとは違い、リズムに合わせてリモコンを振れば基本的にOKだ。ヌンチャクを振ってシンバル、Bボタンを押して若干のフレーズ変更も行えるので、曲調にアクセントをつけたい時にタイミングよく織り交ぜると非常にかっこいい演奏になることも確認できた。
通常、ドラムはリズムを刻むパートなので、リズム感が非常に重要になってくるのだが、『Wii Music』では多少はずしてもまったく問題なく、むしろ「自分なりのアレンジ」として聴こえるので本当に気持ちよかった。
これまでの音楽ゲームは、ゲームが主でプレイヤーはそれにしたがってプレイするスタイルだった。だが『Wii Music』は、あくまでもプレイヤーが主で、ソフト側は楽しくなるようサポートするコンセプト。試遊で、そうしたコンセプトをはっきりと感じ取ることができた。
宮本氏が「完全シミュレータ」を標ぼうするドラムモードをプレイ。ドラムモードではWiiリモコンとヌンチャクの他に、Wiiバランスボードが必須となる。Wiiバランスボードは、フットペダルの役割を担う。左足がハイハット、右足がバスドラムという一般的な構成だ。
各ドラムとシンバルを叩くには、Wiiリモコンやヌンチャクを振ればいい。叩くドラムの切り替えはコントローラのボタンを使う。ヌンチャクはZ、C、アナログスティックを、WiiリモコンはAとBを利用して、それぞれハイハットやスネア、タムなどを切り替える。しかし、この切り替えが非常に難しい! ボタンとドラムの対応をしっかり覚えるまで、演奏はままならないだろう。
ただし、実際のドラムモードにはレッスン機能がついているという。試遊ではレッスン機能が付いていなかったため、ぶっつけ本番で叩いた記者だったが、時間をかけてレッスンを積めばうまく叩けそうだ。
「完全シミュレータ」というのはまさにその通りで、コントローラを振りおろすことがドラムを叩く操作と共通しているため、まるで実際にドラムを叩いているかのような感覚で楽しめる。電子ドラムのような大型の機器を使わず、Wiiとバランスボードだけで手軽にドラム演奏を行える点もおもしろい。
▲余談ですが、デモンストレーションをしていたガイドのお兄さんはメチャクチャ上手でした(右写真)。きっと数週間のレッスンを積んだものと思われます。うまい人のプレイは、見ているだけでも楽しいですよ。 |
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