2008年7月24日(木)
梅雨が明けたと思ったら、連日のような強い日差し……皆さん、熱射病には気をつけてますか? てけおんです。
ここ数日、汗をダラダラたらしながら、生きていることの素晴らしさを若干強引に実感させられているてけおん。そんなワタクシめに、SCEさんから「涼しくなることうけあいなイベントがありますよ!」とお誘いが。ということで、東京は渋谷にある展示会場「渋谷 LE DECO 4」で7月24日~27日にかけて開催されている「SIREN SECLET MUSEUM」にお邪魔してきました~♪
そう、このイベントは7月18日の記事でも紹介したとおり、SCEの怖いゲーム『SIREN:New Translation』の発売記念イベントだったのでした。……てけおんは、図体でけークセにこういった逆ファニーなものへの耐性がえらい低い男。効果はバツグンです。そんなワケで一瞬にして涼しくなれたのですが、せっかくだからここで展示物をチョッピリだけ紹介していきましょう。
▲入場するや、暗い場内を歩く助けとなる懐中電灯を手渡されました。コレは大事。 |
▲シリーズファンならニヤリとするようなアイテムの数々。怖いです。 |
▲血まみれの衣装が、壁のそこかしこにかけられています。気味悪さも倍増ってなもんですね。 |
▲会場の片隅にポツンと置かれた関係者席。関係者じゃなくてヨカッタヨカッタ。 |
こんな暑い夏を涼しくしすぎなこのイベントですが、本日はマスコミ向け発表会ということで、『SIREN』シリーズディレクターの外山圭一郎氏にお話を伺うことができました。ここでその模様をお届けします。
――ではまず、本シリーズを作るにいたったキッカケを教えてください。
外山氏:私はゲーム業界に入って、比較的長くホラーゲームに携わっているのですが、途中で別ジャンルのゲームにかかわることもありました。意外とそうした時にこそアイデアがたまるもので、折りしもその時、「バトルロワイアル」など日本を舞台にした群像劇がヒットしたこともありまして、そうしたゲームを作ろうと思いました。当時、群像劇的なゲームはまだありませんでしたし。
――『SIREN』シリーズといえば、世界観を深めるためのアーカイブが特徴的でしたが、アーカイブに関して印象深いことなどありますか?
外山氏:ゲームの制作当初から、こうしたものを作ろうという話はあったんです。でも、どのくらいの規模でどういったものをやるのかは、作りながら決まっていったところがありますね。「こういうものがあったらおもしろいよね」という話に役者さんたちも乗ってくれて、自分のプライベート写真を出してくれたり、プロフィールノートのネタを提供してくれたりしました。最初の作品で、アーカイブの「ヤリ過ぎ感」は決まったところがありますね。
――どんなアーカイブを作るのかは、会議などで決定するのでしょうか?
外山氏:そうですね。制作に関しては、自分の実家にあるものを使ったりしていますが(笑)。
――シリーズを通して出てくるアーカイブに、「歌謡曲シリーズ」や「ご当地名産シリーズ」がありますが、こちらのネタはどうやって決定したんですか?
外山氏:「歌謡曲シリーズ」に関しては、全然キャストを考えていなくて、『SIREN』のサウンドディレクターだった女性に“東えり”というアイドルになってもらったりしました。その時、彼女は妊婦だったので「妊婦に何をやらしてるんだろうなぁ……」と思ったりしました(笑)。意外と本人はノリノリでしたが。
「ご当地名産」シリーズについては、初代では「羽生蛇蕎麦」、『SIREN2』では「亀ゼリーラーメン」を出しましたが、実際に作ってスタッフで試食会をしました。「羽生蛇そば」がだいぶヤバかった(※「羽生蛇蕎麦」は、冷麺にイチゴジャムをトッピングしたもの)のに比べると、「亀ゼリーラーメン」は意外と美味しかったですね。今作でも「羽生蛇三大麺シリーズ」の新しい設定ができましたので、プレイする人は楽しみにしていてください。
――他には何かアーカイブに関しておもしろいネタは?
外山氏:生徒手帳なんかは、うちのスタッフの力の無駄使いっぷりがアピールできるれところですね。ゲーム中ではわからないんですが、実はきちんと校歌の歌詞が載っているんですよ(笑)。「時を駆けろ 亀っこ発進 準備完了!」なんて歌詞があったりするんですが……。この生徒手帳も会場内に実物が展示されていますので、いらした人はぜひご覧ください。もともと、日の目を見ると思って作っていたものではなかったんですが、こうした機会に恵まれてよかったとは思います。
――本日発売となった『SIREN:New Translation』ですが、制作中のウラ話などありますか?
外山氏:今回は長野に取材旅行で2泊しました。廃村を見学して、その空気感を取り込もうと思ったんです。ホラーゲームなんで当然、夜の取材もしたんですが、まわりに明かりがまったくないところだったので、押しつぶされそうなほどの圧倒的な恐怖感を味わえました。『SIREN:New Translation』のエンジンではその部分も表現できているので、ぜひ味わってもらいたいですね。また、都内の廃病院も取材したんですね。でも、その際になぜか取材中に手術室のドアが開かなくなってしまって。必要以上に細かく手術室の取材をしてしまいました(笑)。ゲームの中にも手術室が出てきますが、その部分の力の入り具合は群を抜いていると思います。
▲プロデューサー・外山氏と、突然現れた屍人の2人でフォトセッション。どっちがどっちかは、言うまでもないので省略です。また、来場者には記念品として羽生蛇村の情報がざっくりと満載のタウン情報誌「はにゅ~だ!」が全員に、本作のイメージビジュアルをあしらった絵ハガキが先着500名にプレゼントされるとのことです。 |
最後に、SCEの担当氏に「ゆっくりしていってね!」とすすめられた会場内のトイレにお邪魔しました。もちろん尿意もないのでサッとのぞいてサッと出ようと思ったんですが、スタッフの方に「お入りの際はカギをおかけください」と言われてしまいました。で、ですよねー。もし他の人が入ってきたら、別の意味で問題ですもんねー……などと思いつつイヤイヤながらドアをロック。そして便器に向かったわけですが。
もういいよ~! 出してくれよォ~(泣)。なんかうめき声も聞こえてくるし、さっさと出たいです。と、幾分涙目になりつつ思っていたら、後ろの扉がチョッピリ開いていることに気づきました。気づいてしまいました。……けれど、カンのイイ(チキンともいう)てけおんは、危険を察知し華麗に扉をスルーして帰ってきました。だって怖いんだモン。ドアの向こうに何があったのか、それはぜひ、皆さん自身の目で確かめてきてください。(物音にビンカンになりました……@てけおん)
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■「SIREN SECLET MUSEUM」概要