2008年9月13日(土)
8月27日に発売された「電撃「マ)王 10月号」で、バンダイナムコゲームスの『アイドルマスター(以下、アイマス)』シリーズのディレ1こと石原章弘氏にインタビューを敢行。その時のインタビューでは掲載しきれなかった内容を、「別バージョン」として電撃オンラインでお届けする。
このインタビューは、7月27日に神奈川県のパシフィコ横浜で開催されたシリーズ3周年記念イベント「Go to the NEW STAGE! THE IDOLM@STER 3rd ANNIVERSARY LIVE」の翌週に行われたもの。イベントの感想や、今冬発売予定のPSP用最新作『アイドルマスターSP』についてなどなど、ざっくばらんに語っていただいた。
なお、今回掲載した内容とは異なるインタビューが「電撃「マ)王 10月号」に掲載されているので、そちらもあわせてご覧いただきたい。
(インタビュー中は敬称略)
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――まずは、3周年記念ライブについて伺います。このライブの準備はいつから始めたのですか?
石原:2007年の秋からです。「Go to the NEXTSTAGE!! THE IDOLM@STER GREAT PARTY」が終わってすぐ「次はどうしましょう」と話をしていましたので。今年の3月には、ある程度のセットリスト(演目)ができていました。
――今回のライブでは、当初の予定通り、アンコールを含めて3時間にきっちりに収まりました。
石原:ぶっちゃけますと、今回アドリブは基本的に禁止していました。もともとの予定時間が3時間と長かったので、それ以上長くするわけにはいかなかったんですよ。
――出演された声優の方々について、石原さんのご感想はいかがですか。
石原:正直なところ……歌はうまくなりましたね!(笑) ライブの回数をこなすにつれて、制作側もいろいろと反省し、それを踏まえて(声優の方に)歌っていただきやすいよう工夫をしています。そういった面で、今回のライブ(の曲)は断トツで歌いやすかったのではないでしょうか。
――石原さんがご覧になって、会場のリアクションがよかった部分はどこだったと感じていますか?
石原:思っていた通りになりましたね。串田(アキラ)さんの登場シーン、「relations」の転調、(“音無小鳥”役の)滝田さんの「ID:[OL]」、「inferno」など……。間違いなくここで「くる」だろうと思って構成した部分で盛り上がっていただけました。ただ、新キャラクター発表の部分は予想以上だった気がします。すごくザワザワとした感じに……。
――手紙を読み上げるシーンの最後~新キャラクター発表にかけて、一気に展開したこともありますしね。手紙でしんみりしながら「みんなで一致団結だよね!」と思わせたところで「あれ? “美希”は……?」と。
石原:あの手紙は、社長が言っていることも、キャラクターが言っていることも、どちらも「僕からのメッセージ」と言えなくもないんです。『アイドルマスター』という作品を、内へ内へ……という意識ではなく、外に大きくしていきたいという考えがあります。
――『アイマス』の世界観をもっと広げていく、ということですね。
石原:「誰もライバルがいない世界」というのは『アイマス』には合わないと思うんですよ。アーケード版を最初に作ったとき、強制的にオンライン対戦させることを根底に作っていたこともありまして。PSPの『アイマスSP』では、強制的なインターネット経由でのオンライン対戦ができないので、ならばCPU側にライバルのような存在を作った方が、何かと世界観に合うのでは……と考え、このような(ストーリープロデュースの)設計になりました。
――よくよく考えると、ライバルキャラクターの登場とか、プロダクションの移籍とか、プロレス的な演出に近いですよね。
石原:何だかんだでテーマは「芸能界」ですから、地味にならないようにショーアップを意識しています。そもそも僕は『アイマス』をギャルゲーだとは考えていません。皆さんが芸能界のプロデューサーとなっていろいろな活動をしていくゲームだと考え、演出しています。ですから、時々世界を揺り動かしたり、ショーアップを行ったりしないと、こじんまりしてしまいがちなんです。
――ライブのお話に戻ります。今回のライブは、演出面でさまざまな苦労があったかと思いますが。
石原:最初は、『メリー』という曲の演出で風船を会場に散らそうとか考えていたんですが、天井に風船を仕込むと3階席から丸見えなんですよね……。それと、風船を散らして(仕込み用の)布が広がったままになると、客席から映像が見られなくなる心配もありまして。そうした、さまざまな理由で「あれもダメ」、「これもダメ」と。
――それで『メリー』の演出はピンポン玉を飛ばす演出になったんですね?
石原:あのピンポン玉には、全声優さんと、(プロデューサーの)坂上さん、ダンスの先生のサインが入っていたんです。それぞれ4個ずつですね。ピンポン玉は全部で240個ほど出しましたから、そのうちの6分の1くらいはサインが入っていたはずです。事前に言ってしまうと観客の方が「ワーッ」と殺到しそうでしたので、偶然取れた方はラッキーだったと思っていただければ。
ただ、2~3階の方や、1階奥の方には関係ない演出になってしまったので、実は1階の奥まで飛ばしてもらおうか、とも思ったんですが……そんな豪速球で発射したら、ぶつかった時に危ないですからね。サービスしたいことはいろいろあったんですが、なかなか実際にはできなかったです。
――次回のライブに、そうした部分が生かされるといいですね。
石原:ライブについては開催するたびに毎回「グレードを上げなきゃ」と思っていますし、ちょっとずつ上げてはいるつもりなんですが……。一方で「これ以上は無理だろう」とも毎回思うんですよね(笑)。
――そうおっしゃらず!(笑) 次回ライブが開催されること、そしてすばらしいものになることを期待しています。
(C)窪岡俊之 (C)2003-2008 NBGI
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