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2008年10月9日(木)

Wiiリモコンを持たずに遊べる『レッツタップ』のプレゼンで中裕司氏が熱弁!

文:電撃オンライン

 セガは、「東京ゲームショウ2008」のブースステージで、プロペが開発を手掛けるWii用ソフト『レッツタップ』と『レッツキャッチ』の発表会を開催した。

 壇上には、プロペ代表取締役社長・中裕司氏が現れ、「3年ぶりのゲームショウです。セガを出て2年半。ようやくおもしろいものが完成しました。おもしろいものを披露できてワクワクしています」と興奮気味に語った。


■キャッチボールは地球を救う?

 まず中氏が紹介したのは、Wiiウェアで12月に配信される予定の『レッツキャッチ』。中氏は、「キャッチボールのおもしろさを味わえるシンプルなゲームです」と説明。説明の通り簡単なルールのゲームで、ボールが来た時にWiiリモコンを軽く引いてキャッチ。その後、Wiiリモコンを振り下ろすことでボールを投げかえすというものだ。

 中氏によると、昔あったオヤジとのキャッチボールの最中にコミュニケーションを取るということを、ゲームで再現したのがこの作品だという。ただボールを投げるだけなのだが、どうやら最後には地球の運命をも揺るがす、壮大なキャッチボールになるとのこと。これには会場に集まった報道陣も、驚いていたようだった。

直感的な操作で、新感覚のキャッチボールを体験できる『レッツタップ』。「親子のコミュニケーションをこれで取ってほしいです」と中氏は意気込みを語った。

■ただの箱が魔法の箱に!?

 続いて中氏は、コントローラを使わずにプレイする『レッツタップ』を紹介。本作の操作は、Wiiリモコンを身近にある箱などの上に置き、その箱をトントンたたいて「タップ」するのみ。タップは、強弱や間隔を使い分けることでプレイできるので、複雑な操作を必要としない。中氏は、「ゲームを作り出して、25年目にして会心のできです! 箱を使うことで、コントローラを持たないゲームというこれまでにない活気的な作品です!!」と自信タップリに語った。

続けてタップすることでキャラクターが走り、強くタップすることでジャンプするという本作。「これを可能にしたのは、Wiiリモコンの優れた性能です」と中氏は説明。

 ここでゲストとして、北京オリンピック・400mハードル日本代表の為末大氏がステージに姿を見せた。登壇した為末氏は、「東京ゲームショウに初めてきたので、ワクワクしています。今日はおもしろいゲームにさわれることもうれしいです」と心境を明らかにした。

為末氏は、ゲーム歴20年というハードゲーマー。北京オリンピックの前には、『マリオ&ソニック AT 北京オリンピック』をプレイしていたとのこと。中氏が「どちらのキャラを使っていたのですか?」と聞くと、「実は……“ソニック”だったんです」と返答。これに中氏は「すごくうれしいです(笑)」と満面の笑みを浮かべた。

 ここで、コンパニオンを交え、ゲームのデモンストレーションを行うことに。為末氏は「ゲーム開発者に勝つという偉業を達成したいです。今日はこの勝負のために、練習してコツをつかんできました」とやる気十分。対する中氏も「ハードル競技で、為末さんに勝てたら、自慢ができますよ」と一歩もゆずらない様子。「タップランナー」という走っている途中にハードルが出るというステージで対決を行った。

 ハードル競技は為末氏が有利と思ったが、スタートと同時にハードルにつまずくというアクシデントに見舞われる。ところが、中氏も途中で失敗し2位という結果に終わった。レースを終えた為末氏は「2回もころんで、嫌な記憶がよみがえりました(苦笑)。箱がよくないんじゃないですか?」と語った後、「もう1回やりましょう!」とお願いした。

 次の試合では、コース上に電気のトラップが設置されているステージに挑戦。さわるとビリビリしびれる電気にさわってしまった為末氏だったが、最後の最後に逆転をして1位となった。ここで、中氏が「負けられないので、もう1戦しましょう」と再戦を希望。さまざまな仕掛けがあるアトラクション的なコースで、道中は為末氏が1位であったが、最後の最後に中氏が追い抜いて、逆転勝利を収めた。勝負を終えた為末氏は「興奮すると箱を強く叩いてしまうので、自分を抑えるのが大変でした」と感想を述べた。

タップで自分のキャラクターを走らせたり、ジャンプさせたりする中氏、為末氏、そしてコンパニオンの2人。勝敗は、中氏1勝、為末氏1勝という形で引き分けに終わった。
この他にも、『レッツタップ』には、タップを使ったさまざまなゲームが用意されている。なおすべてのゲームは4人対戦が可能で、「4人同時プレイをすると、ものすごく盛り上がります。ゲームをしたことのない年配の方でも、「箱を叩いてみて」という説明なら、遊んでくれると思います」と続けた。

 『レッツタップ』には、タップするのに最適な専用の箱「タップボックス」を標準で2個同梱されている。為末氏は「安い!!(笑)」とコメントした後、「今日は本当に楽しかったです。身体が動くと反応が返ってくる。スポーツもゲームも自分の身体を使う時代がきたように思いました」とイベントを振り返った。中氏は、「今回ほど、新しいものを思いつき、いいものを作ったという感触はありません。デジタルでアナログの微妙な強弱を出せました。これからもこういう新しいゲームを作っていきたいです」と今後の展望を交えながら、イベントをまとめた。

本作には、400メートルハードルがそのままはいっており、制作するに当たって為末氏からアドバイスを多数もらったとか。中氏は、「練習にぜひ使ってください」と為末氏に語った。

(C)SEGA / PROPE

■「東京ゲームショウ2008」開催概要
【開催期間】
 ・ビジネスデイ……2008年10月9日~10日
 ・一般公開日……2008年10月11日~12日
【開催会場】幕張メッセ(千葉県)
【入場料】
 一般(中学生以上)……前売り 1,000円(税込)/当日1,200円(税込)
 小学生以下……無料
 特別割引入場券……当日券のみ 100円(税込)

データ

▼『レッツキャッチ』
■メーカー:セガ
■対応機種:Wii(ダウンロード専用)
■ジャンル:ACT
■配信日:2008年12月予定
■価格:1,000Wiiポイント
▼『レッツタップ』
■メーカー:セガ
■対応機種:Wii
■ジャンル:ACT
■発売日:2008年12月予定
■価格:5,040円(税込)

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