2008年10月27日(月)
2週間にわたって東京・秋葉原で開催された「秋葉原エンタまつり2008」。その最終日である10月26日に、特別ステージイベント「わが青春のマンガ論と日本のソフトパワー」が開催された。
このイベントは、「マンガ」をテーマにコンテンツ産業の未来を語るトークショー。「ゴルゴ13」作者のさいとう・たかを氏、「島耕作」シリーズの著者・弘兼憲史氏、そして無類のマンガ好きとして知られる麻生太郎内閣総理大臣が出席し、マンガについて熱いトークを交わした。
弘兼氏の進行で進んだトークショーでは、各自が青春時代に夢中になった作品について言及。さいとう氏は「のらくろ」、麻生総理は本宮ひろ志氏原作の「男一匹ガキ大将」を挙げ、ハマった当時のことを熱く語っていた。また麻生総理は、石破茂農林水産大臣とよくマンガの話をするというエピソードを披露し、「石破大臣は軍事関係以外に、マンガにも詳しいんですよ」と笑顔で語っていた。
トークが進むと、マンガにとどまらず「オタク」に関する話題に移行。麻生総理は、オタクについて「普通の人よりも詳しい情報を持った人」とし、「要は、オタクというのはスペシャリストのことなんですよ」と持論を展開。「見識が狭い」とか「暗い」といったイメージはマスコミが作り上げたもので、もっと明るく前向きなイメージに変えていきたいと話していた。
最後は、麻生総理が「最近、若者が自分で考えることをしなくなってきた。オリジナルのアイデアがないと「本チャンのオタク」にはなれない。先が見えないこういう時代には、自分が思ったことをやっていくしかない」と、現代の若者にエールを贈って、本日のイベントは終了となった。
左からさいとう・たかを氏、麻生太郎内閣総理大臣、弘兼憲史氏。 |
イベントの直前には、秋葉原駅前で街頭演説をしていた麻生総理。イベント前日の夜遅くに海外から帰国したものの、総理は「マンガのことならば!」と快く駆けつけたとのことだ。 |