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2008年10月30日(木)

【ハンターさんいらっしゃい】あの人が沖縄ツアーに緊急参戦!?(2日目・後編)

文:kbj

 PSP用ACT『モンスターハンターポータブル 2nd G(以下、MHP 2nd G)』の開発スタッフと行く旅行ツアー「沖縄やんばる地方~リアル密林フィールドをめぐる旅」。充実のスケジュールとなっていた2日目後半の模様を、電撃オンラインのハンター・kbjがお届けします。

 デスクワークでなまった身体に鞭(むち)を打ちつつ、なんとかこなしたツアーの2日目。「ホテルムーンビーチ」に帰ると、その疲れからフッカフカのベッドに倒れこんで、そのまま寝てしまいたくなってしまいました。が! そんなワケにはいきません(当たり前)。なぜなら、これからのホテルの屋外レストランで、夕食を兼ねた懇親会が行われるからです。とりあえず一息ついたkbjは、会場に向かうのでした。

 屋外レストラン「星のパレット」に着いて、驚きました。そこには、横断幕の張られたステージ、整えられたテーブルと椅子、そして豪華な料理が用意されており、これまで見たどんな屋外パーティよりも、素敵な宴の準備がされているじゃ、あーりませんか!

 しばらくして、ディレクターの一瀬さんが「トレッキングやビーチ、そして城跡まで行きましたね。お疲れ様です。でも、今からも夕飯や集会所があるので、まだまだ盛り上がっていきましょう! 乾杯!」と挨拶。ここに、波の音がビュッフェの雰囲気を盛り上げるスペシャルパーティがスタートしたのでした。

疲れているのか、「あれ? 今日どこに行ったんだっけ?」と発言し、皆を笑わせた一瀬さん。乾杯後には、開発スタッフがテーブルを回り、グラスを合わせていました。
メニューと食事の一部を掲載します。ちなみにこのメニューは「キッチンアイルー」渾身のメニューなのだとか。小嶋さんは「先日行われた「狩人達の宴」に続いて、メニューをしぼり出しましたよ」と語っていました。

 初日にユーザーから募集した質問に答えるコーナーがスタート。一瀬さん、プロデューサー・辻本さん、プランナー・小嶋さんは、白衣を着てステージに登場しました。この白衣は、「モンスターハンターフェスタ’08」で人気だった「教えて藤岡先生!モンスター生態講座」で、世界観監修ディレクター・藤岡要さんが着ていたもの。「最後の夜に、この白衣を着るとは(笑)」と辻本さんは苦笑いでした。

おそろいの白衣を着てステージに登場した一瀬さん、辻本さん、小嶋さん。早速一瀬さんが最初の質問を選びました!

 1つ目の質問は「世間では、金レウスやナルルガのように、脳内変換した単語がありますが、開発者の人が言い間違えたことはありますか?」というもの。これに最初に手をあげた辻本さんは、「『MHP 2nd G』の発売前のイベントで、うっかりウカム(ウカムルバスの略)と言ってしまったんですよ。その後あわてて、「ああ、アカムですアカム」と言い直しましたが、我ながら似たような名前のモンスターがいてよかったと思いましたね(笑)」と回答しました。しかし、小嶋さんは「今の話は辻本さんの失敗談ですよね(一同笑)」と突っ込んでいました。「開発内でも、黒ディアや金レウスなどの呼び方をします」と小嶋さんが回答すると、次の質問へ。

 「シェンガオレンの足を攻撃すると赤くなるのはなぜですか? また、大剣「ガオレンズホオビー」などをためた時に赤くなるのはなぜですか?」という本格的なものに対して、辻本さんは「……痛いんやろうな」と回答して、これには会場が爆笑に包まれました。小嶋さんが「もうちょっと生態的な回答を求めていると思いますよ」と苦笑しながら、突っ込みをした後、「ダメージがたまって、血の流れが変化するんじゃないですか?」と答えていると、誰かのケータイが鳴りました。進行を行っていた宇佐美友紀さんが「ステージ中なのに誰ですか?」と探りを入れると、持ち主は辻本さんでした。しかし、辻本さんはなぜか、そのまま電話に出てしまいました。

質問に答えている時に、辻本さんの電話が震えました。迷わず電話を取る辻本さんに対して2人は「出るんだ!?」と突っ込みを。しかし、辻本さんは動じずその後も、トークを継続。

 「一体誰と話しているんだろう?」と会場がざわめきだしたころに、辻本さんは「今沖縄でステージをやっているから、よければおいでよ」と電話の主に伝えました。すると!! 今回のツアーには参加できないとアナウンスされていた藤岡さんが登場! kbjも大興奮で思わず写真を撮るのを忘れて拍手していました(仕事しろって)。

ステージの奥から電話しながら登場したのは、世界観監修ディレクター・藤岡要さん。ステージに登場するや「(電話を使うなんて)何、この小芝居(笑)」と小嶋さんから突っ込まれていました。しかし、ステージ上に4人が揃ったことで、質問コーナーはより一層盛り上がるのでした。

 宇佐美さんの「藤岡さんが入ると、場が締まりますね」というトークで、イベントは再開。小嶋さんが「武器の質問に答えると、シェンガオレンの様子を見た工房の人が、それを模した武器を作ったんだと思います」とコメントし、皆が「ほうほう」とうなずくと、藤岡さんは「その通りですね。変わったものを見た人間がそれをマネして作ったんだと思います」と続けていました。

 ここからは、一問一答形式でお届けします。

●質問「ダイミョウザザミとその亜種では、どのようにして身体の色が変わったんですか?」
藤岡さん「亜種なので、元々違う色をしているんです。どこに生活しているか、何を食べているかなど、環境によって変化したので、通常種から突然亜種になるわけではありません」

●質問「古龍なのに、キリンはなぜ25分で逃げないのですか?」
藤岡さん「生態的に分類しにくいものを、ギルドが古龍種と呼んでいるんです。キリンはたまたま逃げないモンスターだったということです」

●質問「開発スタッフでプレイが1番うまいのは?」
小嶋さん・一瀬さん「俺かな?」
辻本さん「んじゃあ俺も」
小嶋さん・一瀬さん「どうぞどうぞどうぞ!」
辻本さん「ダチョウ倶楽部かい!(一同笑)」
一瀬さん「(笑)。何を使うかにもよると思いますね。あとは、攻撃役が得意とか、サポートが上手などの分類もわけると、誰がというのはいいにくいですね」
藤岡さん「自信はあるけど本当はうまくないかもしれない。でも最も楽しんでいるのは辻本さんなのは確かですね。その一面だけでは最強なのかもしれません」
辻本さん「じゃあ、最強は俺ということで!」

●質問「ランポスの模様は派手ですが、かつて毒を持っていたのですか?」
藤岡さん「トラも縦縞が派手じゃないですか。でもあれって迷彩になるんですね。ランポスも同じで気が多いところでは、あの模様が意外に迷彩になるんです。初代『モンスターハンター』を作る時に、最新の恐竜についての勉強をしたら、「派手な色の恐竜もいた」とあったので、それを取り入れたという経緯です」

●質問「新しい武器やモーションを考える上で、注意している点と苦労している点は?」
藤岡さん「遊びが被らないことです。「遊び方が同じだよね」となってしまうと考え直します。このシリーズは、「自分はこうしたい」というのを大事にしています。プレイヤーのプレイを想像しながら作ってます」
一瀬さん「数が増えてきたら、逆に幅を出していくのが難しくなるんですよね」
小嶋さん「よく11個も作っているな、って感じです。ちなみにモーションを作る人とかは、パソコンの前に座っていろんなポーズをとってます(笑)」
宇佐美さん「実際に動きながらやってるんですか?」
藤岡さん「モーションを作る人は全員そうですね。どう動いたら気持ちいいのかを吟味しています。だからモーションをつける人は、大変です。もちろんモンスターもです」
一瀬さん「ティガレックスを作っている時は、「もっと肩をぐりぐり動かして」とか、さんざん注文してたんですが、そのうち実際に自分が動いて説明してました」
藤岡さん「傘を振り回してモーションを調べたりね」
辻本さん「モーションや動きにこだわりを持つゲームなんで、そのへんはかなり時間をかけています」

●質問「激昂したラージャンは、なぜいつも怒ってるの?」
辻本さん「機嫌が悪いんやろな! たぶん!」
藤岡さん「出番が少ないからちゃうの?(一同爆笑)」
一瀬さん「尻尾斬られてるから怒ってるんやないんですか?」
小嶋さん「リミッターが外れ、自分で制御しきれなくなってるんですよね」
藤岡さん「ラージャンって、怒るとパワーアップするじゃないですか。それでも肉体の限界があって、それ以上暴れると危険なんです。ラージャン自身に防衛本能が働いてそれを制御しようとしているんですが、激昂したラージャンはそのリミッターが外れてしまっているんですね。だから、つねに力を抑えきれなくなっていて、怒っている状態になんです。一説によると、激昂したラージャンは寿命が短いと言われますね」
小嶋さん「数が少ない、とも言われますね。ある説によると」
辻本さん「出番が少ない、とも言われてますね。ある説によると(笑)」
一瀬さん「まあ、それはあるかもしれませんねえ(苦笑)」

●質問「Wii『モンスターハンター3(トライ)(以下、MH3(tri))』に出てくる海竜・ラギアクルスの名前の由来は?」
藤岡さん「『MHP 2nd G』のイベントなのに、答えてええんかな? 『MH3(tri)』のメインモンスターが”ラギアクルス”なんですが、「ラギア」のあたりには「光を放つ」という意味です。「クルス」のあたりは「大渦」という感じの意味です。現地の人が光を放つ渦を見てこの名前をつけたということを考えてラギアクルスと命名しました。名前の意味は、もじっているので、元々の意味は調べてほしいです」
宇佐美さん「そういう命名をされたモンスターって多いですよね」
藤岡さん「なるべく意味を持たせたいと思っているので。未確認生物が発見されたときって、最初のインパクトで言葉が生まれるじゃないですか? その流れで名前がつけられるというのが、すごく好きなんです!」

宇佐美さんは「以上で、「教えて藤岡先生!モンスター生態講座 帰ってきたのにまた行っちゃうのかよ!?」のコーナーを終了します」と場を締めようとしたが、4人から「コーナーの名前を勝手につけるのかい(笑)」と突っ込まれていた。

 続いて、昼間に行われた採取クエストのトレジャーの景品交換会が行われ、プライズ景品や「モンスターハンターフェスタ’08」で配布されたグッズがふるまわれました。人気だったのは、ナルガクルガの毛皮をイメージしたバッグ。kbjも欲しかったです。ちなみにkbjは、デコレーションメタルシートのセットが当たりました。


 次に行われたのは、開発スタッフによるサイン会。参加した人全員が配布された「旅のしおり」の後半部分に、1つ1つ丁寧にサインを入れてもらっていました。

参加者全員にサインを入れていく4人。kbjも皆が終わった後に並んで書いてもらいました。

 昨日に続いて、スイートルームでリアル集会所が開放されましたが、その1部の時間を使い、本日はスペシャルゲストとして駆けつけた藤岡さんによる『MH3(tri)』のゲームプレゼンが行われました。

 プロモーション映像を上映した後に藤岡さんは「ずっと『モンスターハンター』シリーズを作ってきましたが、もう1度作り直したいと思ったんです。見たことのあるモンスターも登場しますが、ゲームの基本、1から作り直しています」と本作の根本を皆に語りました。ずっと作ってきていると、同じシステムになってしまい、ユーザーからの希望にも応え難い。しかし、作り直すことで、アイデアを考え直し、システムを見つめ返すチャンスになるのだとか。

他ではない近い距離でプレゼンを行った藤岡さん。時折、藤岡さんと辻本さんがまだ公開できないような内容について話しそうになり、小嶋さんが静止する場面も。

 話は『MH3(tri)』のテーマ曲へ。プロモーション映像で流れていたのは、メインテーマ曲。今回の楽曲はなんと、チェコまで行って、現地の楽団によって演奏されたのだとか。藤岡さんは「実は夢だったんです。オーケストラの人にやってもらうことが」と笑いながら話していたのが印象深いです。さらに藤岡さんによると「すごくいい曲で、何度聞いても感動してしまいます。5.1chで聴くとまた違って聴こえますよ」とのこと。東京ゲームショウ2008で配布されたDVDでも聴くことができるので、持っている人は試してみてはどうでしょうか?

 続いて「捕食」についての説明となりました。モンスターにもスタミナという概念が存在し、これが少なくなると、炎が飛ばなくなったり、転びやすくなるのだとか。「こうなるとモンスターは欲求行動にでます。それが捕食です」と語り、モンスターがモンスターを捕らえるという新しい要素を公開したのです。これまでモンスター同士は干渉しなかったのですが、『MH3(tri)』は違うのだとか。

 これに絡めて「縄張り」が説明されました。ジャギィは大型飛竜が来ると逃げるのですが、ただ逃げるのではなく、自分の縄張りに逃げるのです。しかし、そこに飛竜が進入すると積極的に排除にかかるのだとか。「ゲームをプレイするだけでなく、見ていることでも楽しめる、疑問に思えるゲームになっている」と自信をあらわにしていました。

 他にも、敵の攻撃を食らって、属性を付加されたハンターの映像が公開されました。しびれたようなエフェクトをまとうとスタンしやすくなるようで、これまで以上に属性を意識する必要があるとのことです。

 また、水中という新たな狩りの場所については「アイテムによっては使えないことはあっても、これまでできたことはほとんど可能です。これまでにはなかった、楽しいことをやれるようになります」と熱弁すると、小嶋さんが「水中にいたハンターのすぐ横を、ボウガンの弾が斜め上から飛んでくるとか驚きますね(笑)」続けていました。

 加えて、ハンター諸氏が気になっていただろう操作性については、辻本さんの口からアナウンスが。Wiiコントローラになって、「振り回して遊ぶの?」と思われていたハンターも多いでしょう(kbjもそうですが)が、そんなことはないとのこと。辻本さんは笑いながら「むしろ両手を離してプレイできる分、今までよりも楽な体勢でできます。それがむしろ新感覚です」と長時間やっても大丈夫なことをアピールしていました。これで安心ですね。

 最後に3人は、『MH3(tri)』にかける意気込みを語っていたので掲載します。

藤岡さん「クラシックコントローラにも対応していますが、Wiiリモコンでやれるように作っています。個人的には、コントローラをちょっと振ったり、ひねったりするのがおもしろいです。ぜひWiiリモコンで遊んでみてほしいです」

辻本さん「生態というものを考えてプレイしてもらうことで、今まで以上に奥深くなっています。きっと1体のモンスターに関する話題も増えるでしょう。また、プロモーション映像では、「孤島」の次に向かう乾燥した地域や、まだ明かされていないモンスターの様子も見られるので、確認して色々想像してください」

小嶋さん「ハードは変わりましたし、操作性も新しくなっていますが、根本は『モンスターハンター』です。それは安心してください。おもしろさは保証します!」

 プレゼンが終わると、ここで皆にプレゼントが! なんと、同行したカプコンスタッフが来ていた「TOUR in OKINAWA 2008」のTシャツと、ゲームショウでソフトを試遊した人に配布されたトートバッグが全員に配られました。もちろんTシャツは、世界でも100枚とない、超限定アイテムです。また、ロゴの上に数字の「3」がかぶさっていないため、ロゴも堪能できるという仕様でした。藤岡さんの参加、さらにこのプレゼントというビッグサプライズに、参加者は大喜びでした。


 長かった1日を終え、ベッドに横になると太ももに感触が。ポケットに入れていた歩数計がぶつかったのです。取り出して歩数を見てみると20,000を超えていました。さらに、ここ数日の間にいつもより大幅に歩いていたために、1日のノルマが上がっていました。「東京に帰って、机に張り付くようになったら、このノルマは達成できないだろうな」と悲しみにひたりながら、楽しすぎた1日の疲れからか、あっという間にベッドに同化するくらい、深い眠りに落ちていくkbjでした。

 ついに明日の記事で、「沖縄やんばる地方~リアル密林フィールドをめぐる旅」が最終日へ!

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■「沖縄やんばる地方~リアル密林フィールドをめぐる旅」概要
【出発日】2008年10月25日(2泊3日)※終了しました
【その他】オリジナルモンハンツアーグッズがプレゼントされる。

データ

▼『モンスターハンターポータブル 2nd G PSP the Best』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PSP
■ジャンル:ACT
■発売日:2008年10月30日
■価格:3,140円(税込)
 
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