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2008年11月21日(金)

【今週の1本】読み合いが勝負のカギ! 『レーヴァテイン』通信対戦にトライ!

文:電撃オンライン

 村田(仮)です。こんにちは。前回に引き続いて、今回も12月4日発売予定のDS用シミュレーションRPG『英雄戦記レーヴァテイン』のプレイレポートをお届けします。予告した通り、今回は「通信対戦」をプレイしてみたのですが、まさかあんなことになるだなんて……。

→シングルモードのプレイレポートを見ていない人はコチラをチェック!

■まずは前提となるポイントから

 本作に用意された通信プレイで扱える要素は、「通信対戦」、「英雄レンタル」、「武装交換」、「部隊転送」の4種類。それぞれの内容については特集ページで紹介していますので、今回は「通信対戦」に絞ってレポートしていきたいと思います。

 S・RPG的なマップ移動はなく、ユニット同士の対戦のみを行う「通信対戦」。「ユニットの移動がないなんて、対戦型S・RPGとしてどうなの?」というツッコミがあるかもしれませんが、対戦にかかる時間が大幅に短縮できるうえに、駆け引きのポイントが絞られるので、「対戦ゲーム」としてのクオリティと手軽さは格段に向上しています。

 対戦は非常にシンプルで、戦闘に参加させるユニットを選択し、バトルスタート。3ターン経過するか、どちらかのユニットが死ぬごとに、再度ユニットを選択し直し、最終的に相手のユニットを全滅させたほうのプレイヤーの勝利となります。勝ったプレイヤーは、賞品として「英雄武装」が手に入ります。ちなみに、対戦の賞品ではプレイヤーがまだ手に入れていない「英雄武装」が出やすくなっているので、コンプリートを目指す人はぜひ「通信対戦」もプレイしてみてください。

 基本的に戦闘はシングルモードと同じなのですが、一番大きな差が必殺技「アウトブレイク」の威力です。シングルモードでは、一撃必殺ともいえるような威力を持った「アウトブレイク」ですが、通信プレイではお互いのステータスが拮抗しているせいか、「防御」コマンドでしのげる程度でした(それでも大ダメージを受けますが)。これが通信対戦のキモで、いかに自分の「アウトブレイク」を当て、かつ相手の「アウトブレイク」を「防御」するかの読み合いが重要になります。

『レーヴァテイン』通信対戦 『レーヴァテイン』通信対戦
『レーヴァテイン』通信対戦 『レーヴァテイン』通信対戦
本作の特徴の1つである必殺技「アウトブレイク」。「通信対戦」では、シングルモードの時とはまた違った意味で勝敗のカギを握っています。

■勝負する以上はなりふり構わず勝ちにいきますよ!

 そんなわけで、早速DOL編集部内で対戦。相手は、編集部の中で最も腹黒いと(村田(仮)から)言われているごえモンです。周りからは「戦わなくても結果は見えているんじゃない?」と言われましたが、何しろ相手は今日初めて『英雄戦記レーヴァテイン』をプレイする素人。シングルモードで経験を積んだ村田(仮)とは、ゲームに対する理解度が違うのです。まぁ、形だけでもいい勝負に見せかけるために、基礎知識はちゃんと教えておきますよ? 用心のために説明書は見せませんけどね!

■対戦を始める前に

 まずは、対戦の条件設定として出撃ユニット数を決めることになります。ユニット数は2対2~4対4の3種類。とりあえず、今回は3対3で対戦することにしました。続いて、MAXまでたまると「アウトブレイク」が使えるようになる「練気ポイント」の振り分けです。1人に全部振り分けることで、いきなり「アウトブレイク」を使うことも可能なのですが、ごえモンの戦略がわからないので、とりあえず全ユニットにまんべんなく振り分けました。戦闘開始直前に相手の編成が確認できるのですが、どうやらごえモンも同じ判断をした模様。

『レーヴァテイン』通信対戦 『レーヴァテイン』通信対戦
「練気ポイント」の振り分け画面。黄色い四角が「練気ポイント」を表しており、6ポイントたまった時点で「アウトブレイク」が使用可能になります。こちらは戦闘の合間にあるユニット選択画面。各キャラクターの属性やHP、現時点での「練気ポイント」など、バトル中に必要となる要素がここで表示されます。

■情報の多さが勝敗を分ける! ……はずですよね?

 設定も終わり、出撃ユニットを選んだら、いよいよ対戦の開始です。ごえモンがゲームに不慣れなことに付け込んで、村田(仮)が若干有利に進めていましたが、序盤は一進一退の状況。しかし、1戦目が終わったあたりで、ごえモンの「練気ポイント」がたまり、「アウトブレイク」使用可能な状況に! 相手は素人なので即座に使ってくると判断し、村田(仮)は「防御」を選択してしのぐことにしました。

 ところが、ごえモンの選択はなんと「突撃」! 与えるダメージが増えるので、使用制限のある「アウトブレイク」以外では、「防御」に対してもっとも有効な選択です。ゲームシステムは、口頭で簡単に説明しただけなのに、なかなかいい戦術を選ぶじゃないですか!

『レーヴァテイン』通信対戦 『レーヴァテイン』通信対戦
戦闘の基本的な流れはシングルモードと同じですが、「通信対戦」では、「すばやさ」が高い英雄が先攻になリやすくなっているので、出撃させるユニットに必要とされるステータスが若干異なります。

 続く2ターン目。「次こそは「アウトブレイク」だろう」と思い、村田(仮)は再び「防御」を選択です。しかし、ごえモンはまたも「突撃」! ……得意げに笑うごえモンが心底憎らしい!! しかし、ここで村田(仮)も「アウトブレイク」が使用可能になりました。次ターンこそは!

 そして、3ターン目。ところが、このタイミングで村田(仮)が痛恨のミス! 2度にわたる「突撃」により、村田(仮)のユニットは死亡寸前で、このターンにダメージを受けると死ぬという状況。こういった場合は、「アウトブレイク」を選択しておくのが正解でした。しかし、「まずは相手の「アウトブレイク」をしのぐ」という考えに凝り固まった村田(仮)は、3度目の「防御」。しかも憎らしいことに、ごえモンは「突撃」を選択です! 結局、ごえモンは「アウトブレイク」を温存したまま、戦闘に勝利してしまいました。

 こういったユニット同士の勝ち抜き方式の対戦は、1回大差がついてしまうと、逆転の秘策を講じない限りズルズルと負けていくものです。そんなわけで負けましたよ、ハイ。というか、1回のプレイ時間は5分以下なのに、なんという駆け引き! ……これなんてギャンブルマンガですか? ざわ……ざわざわ…。

■システムのシンプルさはジャンケンに通じるものがあります

 といったところでまとめです。ユニットの移動という要素を省き、コマンドやユニット選択などによる駆け引きにのみ焦点を絞った本作の「通信対戦」。ゲームの先の先までを計算することよりも、その場その場での選択のほうが重視される本作は、厳しい言い方をすれば、S・RPGの対戦として「邪道」とさえ言えるかもしれません。しかし「正統派」なS・RPGの対戦には、プレイ時間の長期化やプレイヤー間の力量の差といった対戦するまでの敷居の高さがあり、「誰とでも気軽にプレイできる」とは言いがたいでしょう。本作において、そういった障害となる要素を排除し、シンプルさと手軽さ、そして駆け引きの楽しさを追及したことは、英断だったと言っても過言ではありません。

 今回のプレイレポートでは省略しましたが、「「水」属性のユニットは「火」属性のユニットに強い」といった属性による影響もあります。1つ1つの要素は、有利不利がハッキリしているので、自分の選択が正しかったのか間違っていたのかがすぐにわかるところは、大きな長所と言えるでしょう。金と命のやり取りをするような某ギャンブルマンガのキャラクターのような駆け引きを味わってみたいという人には、ぜひ一度プレイしてみていただきたいところです。(村田(仮))

(C)2008 GungHo Works, Inc.

データ

▼『英雄戦記レーヴァテイン』
■メーカー:ガンホー・ワークス
■対応機種:DS
■ジャンル:S・RPG
■発売日:2008年12月4日
■価格:5,040円(税込)
 
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