2008年12月4日(木)
5pb.が12月25日に発売する音楽CD「トランス北斗の拳」。その収録現場で、声優の今井麻美さんに直撃インタビューを敢行した。
「トランス北斗の拳」は、1980年代に少年ジャンプで連載されていたコミック「北斗の拳」(原作・武論尊/作画・原哲夫)の25周年を記念して制作されたCD。「北斗の拳」アニメ版で使われた名曲をトランスアレンジし、さまざまなシンガーが歌い上げる企画だ。
参加するシンガーは、桃井はるこさん、今井麻美さん、滝田樹里さん、下田麻美さん。さらに、オリジナルシンガーのクリスタルキングがアレンジ版「愛をとりもどせ!!」などを歌うことでも話題を集めている。
今回、その収録現場におじゃまして今井さんに直撃。CDに参加することになった経緯や、「北斗の拳」への熱い思いなどを存分に語っていただいた。
▲真剣な表情でレコーディングに臨む今井さん。 |
――CDへの参加が決まった時の心境について教えてください。
別のお仕事で、このCDのプロデューサーの中村さんとお話ししていた時に「「北斗の拳」のCDを企画していまして」と伺いまして。その時は「スゴいですね!」と、ただ感心していたのですが……まさか私に声を掛けていただけるとは考えておらず、とてもびっくりしました。むしろ「私なんかが参加してよろしいのですか!?」と(笑)。「北斗の拳」の曲は今でも通用する曲が多いと感じていまして、それを私が歌えることの喜びをかみしめています。
――アニメ版のOPやEDを歌ったクリスタルキングとの競演が実現しました。
(EDの「ユリア…永遠に」と「DRY YOUR TEARS」を担当したことについて)OPもいいですが、私はEDの方がより好きでしたので、密かにニヤリとさせていただきました。クリスタルキングさんは、私にとって「神のような方」ですので、そのご本人と一緒に歌える機会をいただけたことに感謝しています。足を引っ張らないように全力で、そしてオリジナルの曲を大事にしながら歌っています。
――今井さんが歌われる曲の聴きどころを教えていただけますか。
「DRY YOUR TEARS」については、今井麻美名義でも、私が演じたキャラクター名義でもない、過去に歌ったことのない雰囲気が出せました。歌いながら、私自身も「こんな歌が歌えるんだ」と感じているところです。これまでの私を知っている方は、そうした新しい声と雰囲気を聴いていただきたいですね。私をご存じない方には、この曲が「心に引っかかって」いただければ。
――「北斗の拳」について、今井さんご自身の思い入れも強いと伺いました。
私が少年ジャンプを買い始めたのが小1~2のころでして、その時は……大男か殴り合っていたり、絵柄が濃かったりで、コワくて読めなかったんですよ。その後、アニメを見た時に「何だ、このすごい世界は!」と気づきまして、兄が持っていた単行本を引っ張り出してきてコミックも読み返しました。この作品のおもしろさに気づけなかった幼い自分に怒りたい気分です! ただどうしても、この作品は「女の子的視点」で見てしまいがちで……「“ケンシロウ”かっこいいー!」とか「ラオウ様になら包まれてもいい!」とか(笑)。
――では、「北斗の拳」で一番好きなキャラクターは?
子どものころは“リン”と“バット”でした。“リン”が出てくるとホッとするし、かわいいし。でも、大人になって読み返したら“トキ”と“ラオウ様”で悩んで……“トキ”は病弱だからやっぱり“ラオウ様”かなぁと!(笑) あ、今後どうなるかはわかりませんので!
――最後に、ファンの方に向けてひと言お願いします。
こんな壮大なプロジェクトに参加できて、身に余る光栄です。緊張しながらレコーディングに臨んでいます。原作を好きな方が非常に多い作品ですから、その方たちをガッカリさせたくないと考えながら、私なりのアプローチで歌わせていただいています。ファンの皆さんと「北斗の拳が好きだ!」という気持ちを、私も共有したいですね。また「北斗の拳」をご存じない若い方には、このCDを聴いて、原作にも触れていただければ。私自身もファンの方と一緒に「北斗の拳」を(25周年を超えて)見続けられたらいいなと思っています。
(C)武論尊・原哲夫/NSP 1983, 版権許諾証ND-218
■「トランス北斗の拳」収録予定曲(敬称略)