2009年2月2日(月)
コロムビアミュージックエンタテインメントが2月4日に発売するCD『THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 01』。その参加声優であるお2人に、CDについてのお話をたっぷりと伺った。
『THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL』は、バンダイナムコゲームスの『アイドルマスター』に関連する音楽&トークCDの新シリーズ。第1弾となる『01』では、天海春香(CV:中村繪里子さん)と高槻やよい(CV:仁後真耶子さん)が登場する。トラックは以下の通り。
▲『THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 01』のジャケット。 |
■『THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 01』トラック |
今回、中村さんと仁後さんに直撃。曲やドラマの感想、ジャケットについて、さらには2月19日に発売されるPSP用ソフト『アイドルマスターSP』のことなどを、ざっくばらんに話していただけた。できれば4日に発売されるCDを聴きながら、このインタビューを読むと、より理解が深まるだろう。
▲仁後さん(写真左)と中村さん(写真右)。明るくノリノリでCDについてトーク! |
中村繪里子さん(以下、中村) すごく王道のアイドルソングだと感じています。ですが、曲の内容自体はアイドルっぽいことを一切歌っておらず、まるで春香の学校生活を歌っているようなんですね。「普通の女の子なんだよ」ってことが存分に歌詞の中で語られていて、曲のアイドルっぽさと、歌詞のアイドルらしからぬ感じのミックスがベスト! と感じました。
収録させていただいた時の音と、できあがったものとでは、華やかさ、重さ、強さといった点が違っていて、いろいろな方の力でいい曲になったと感じています。今回の収録では音楽もさることながら、歌詞をどう表現していくかも着目しました。サビの中で「授業中ずっと夢見ちゃえ」の“ずっと”が“Zzzzz”って表記になっているのを見て、わざと“z”の音を入れてみたりとか。歌詞と曲が合って、春香の女の子らしさとアイドルらしさが存分に出ている曲になっているのではないでしょうか。
(以前のCDシリーズで歌った『I Want』との比較について)『I Want』も、この曲も、どっちもアリなのかなと感じます。『I Want』は、春香がステージ上で何か表現しているものの一部だというイメージがありました。『乙女よ大志を抱け!!』では(春香の)内面が描かれているので、そこが対比していますね。春香としては今回、いい曲を書いていただいたなーと。
仁後真耶子さん(以下、仁後) 今までのやよいの曲とは違う雰囲気で、オトナとまでは言いませんが、甘えたようなところが少ない上に、元気なイメージですね。ジャケットイラストのボーイッシュな感じとすごく合っている曲です。やよいはもともと私の中で、女の子女の子したイメージではなかったので、私のイメージと、イラストと、歌のすべてがぴったり合いました。なかなか、やよいはこういった(タイプの曲を歌う)ことがなかったので、新たな一面が出せたんじゃないかなと思っています。
(以前のCDシリーズで歌った『キラメキラリ』との比較について)『キラメキラリ』は、みんなが「高槻やよいはこういう子だな」って思うようなイメージの曲ですね。『ゲンキトリッパー』と同じように元気を与えてくれる曲なんでしょうけれど……うまく言えませんが、『ゲンキトリッパー』ではお姉さん的な、芯があって「元気に頑張っていこうよ」と引っ張っていくようなところを出せたと感じています。
中村 『アイドルマスター』のCDでは恒例のリクエスト企画ということで、皆さんが何を春香に求めてくださっているのかなと、曲に入る前の段階で悩んでしまって。(『それが、愛でしょう』は)めちゃめちゃステキな曲で、下川(みくに)さんのように歌いたい、それは中村のワガママでもあるんですが、そうした部分で悩んでいました。
ですがレコーディングに入った時、(ディレクションで)やさしさとか、やわらかさとかを見せないことによって表現してほしいと言われたんです。泣かないで我慢している顔ではなく、ニコッと笑った顔で「本当はこの子、泣きたいんだ」って100万倍も伝わるような……。それは、私が曲から受けていた印象とは真逆だったんです。瞳をウルッとさせながら、少しモヤが掛かった中で、伏し目がちに口ずさんでいるイメージだったので、話を聞いて「それじゃダメなんだ!」って。
どれだけ春香の優しさや強さを出せるか、試行錯誤して録ったものですので、思い入れも強いです。できあがったものを聴くと、私は笑顔をイメージしながら歌ったのですが、やわらかい曲調と相まって、なぜか切なく聞こえる……そんな見事なディレクションにピタリとハマれた……のかなぁ(笑)と感じています。
春香は、本人はストレートに(物事を)表現するタイプだと思っているんですけど、素直に表現すると周囲との化学反応が起きて、(曲であれば)聴いてくださる方それぞれに別の印象を与えていっている子なのかなーって。ですから私が「春香はこういう気持ちで歌いました」なんてことよりも、皆さんがどう感じ、どう聴いていただけたかが一番大事ですし、春香も(それを聞ければ)喜ぶんじゃないでしょうか。
仁後 私も『もじぴったん』は大好きですし、歌も大好きでしたので、この曲を選んでいただいてうれしかったです。この曲の歌詞は元気をあげるような内容で、やよいらしいなぁとは思うんです。が、同級生が学校で落ちこんでいたりしたら歌ってあげられるような曲ですから、いつもプロデューサーなどの年上に囲まれているやよいではなくて、自分で意志を持って励ますやよいなんですよね。そんな元気の与え方をしたいなと思って歌っていたら、こういう方向になりました。
(やよいの)他の曲のように甘えたようなものじゃなくて、前向きでしっかりしたところがある歌だなと思っています。歌詞が全部ひらがなで、ヘンに凝った歌詞のように難しい言葉を使わなくても、こんなにシンプルな言葉でこんなに元気になれる歌を、私はあまり聴いたことがありません。その点で、やよいにすごく合っていますね。
歌のレコーディングでは毎回、いろいろな曲を歌って「今度はこういう風にやろう」「今日はどうしようかな」と考えたりしているんですが、『じゅもんをあげるよ』はディレクターさんをはじめとして「こんな感じでどう?」とたくさんフォローしていただきながらできあがった曲なので、すごく思い入れが強くなりました。この曲も、たくさん聴いてほしいですね。
(C)窪岡俊之 (C)NBGI
■『THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 01』トラック