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2009年2月7日(土)

【今週の1本】なんかCPUがメチャ強いんですが……『ストIV』レポートをお届け

文:電撃オンライン

 格ゲーと聞いたら黙ってはいられない。今回は、カネキングが2月12日発売のPS3/Xbox 360用FTG『ストリートファイターIV(以下、ストIV)』のレポートをお届けします。

 『ストIV』は、もはや説明不要の人気格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズの最新作です。すでにアーケードで稼働中のタイトルなので、今回のレビューでは“昔『ストII』をやっていて、家庭用ではじめて『ストIV』をプレイしようと思っている人”と、“アーケード版でバリバリ対戦中の人”に分けて紹介したいと思います。アーケード版をプレイ中の人は、「そんなこと知ってるよ!」という話がしばらく続くので、画面をスクロールさせてちょっと先からお読みください。最後には家庭用オリジナルの要素などをざっくりとまとめてあるので、そちらも目を通してもらえればと思います。

■『ストIV』ってどんなゲーム?――これからプレイする人向け

 アーケード版のゲーム画面が出回った時は、「3Dってことは『ストリートファイターEX』みたいなゲームなの?」といった話をよく小耳に挟んだので、今から初めて『ストIV』に触る人の中にも同じような感想を持つ人がいると思います。でもこれは完全な誤解で、『ストIV』は『ストII』をやっていた人ならすんなり楽しめるゲームデザインになっています。要は「見た目は3Dだけど、触ってみたらテイストは『ストII』だよ」ってことです。操作感が気になる人は、稼働中のアーケード版を一度プレイしてみるのが手っ取り早いかと。

 基本は『ストII』なのですが、『スーパーストリートファイターII X』から導入された“スーパーコンボ”や、『ストリートファイターIII』シリーズから導入された“EX必殺技”、“スーパーキャンセル”、“クイックスタンディング”、“グラップディフェンス(投げ抜け)”、“ターゲットコンボ”といったシステムは踏襲されており、シリーズのファンも今までの経験をある程度生かして遊べるのでご安心を。

『ストリートファイターIV』 『ストリートファイターIV』
▲『ストII』に比べてシステムは増えていますが、“けん制して飛び込みを対空で落とす”などといった基本的な戦い方は変わらず。『ストII』で培ってきたものを『ストIV』にぶつけましょう!

 『ストIV』ならではのシステムとしては、“セービングアタック(以下、SA)”“ウルトラコンボ”が挙げられます。“SA”は、すごく簡単に言うと“相手の攻撃に1回だけ耐える攻撃”です。中パンチと中キックの同時押しで出せます。一見強そうですが、攻撃に耐えられるのは1回だけなので、たとえば弱パンチ2回などで簡単に破られてしまいます。なので、相手の飛び道具や、リーチの長いけん制技にあわせるのが主な使い道になるでしょう。他にも、スーパーコンボゲージを2目盛り消費して出す“EXセービング”があります。こちらは“通常技や必殺技を中断して出せる“SA”です。昇龍拳のスキ消しや、昇龍拳で打ち上げた相手にさらに追撃といった使い方ができます。

『ストリートファイターIV』 『ストリートファイターIV』
『ストリートファイターIV』 『ストリートファイターIV』
▲“EXセービング”を使った駆け引きは『ストIV』の醍醐味。慣れてきたら少しずつ戦術に取り入れていくといいでしょう。

 もう一つの目玉は“ウルトラコンボ”。相手の攻撃を受けると増加する“リベンジゲージ”が、一定の値を越えると発動可能になります。ダメージを受けただけで使えるようになるので、どんな人でも1試合に最低1回は出すチャンスがめぐってくるのがステキ。しかし、通常技からキャンセルして出せないので、つなげ方にはひと工夫がいります。カメラアングルが変わるド派手な演出が特徴で、キャラクターによっては相手の体力ゲージをメチャクチャ減らせます。一発逆転です。ウルトラコンボがコンボに組み込めるようになると対戦が一気にオモシロくなるので、ぜひ練習してください!

『ストリートファイターIV』 『ストリートファイターIV』
『ストリートファイターIV』 『ストリートファイターIV』
▲“ウルトラコンボ”をからめた連続技は、後述する“チャレンジモード”の“トライアル”に登場します。中には操作が難しいキャラクターもいますが、練習する価値は大いにアリ! 『ストIV』では必須のテクニックといえるでしょう。

 参戦キャラクターも、シリーズファンにはたまらないと思います。『ストII』に登場したおなじみの8キャラクター+四天王は全員が登場していますし、個性的な新キャラクターも4人追加されています。さらに家庭用では『ZERO』シリーズからの追加キャラクターもいます。特に必殺技のコマンドが変わっているわけではないので、手になじんでいる既存のキャラクターを使えば、抵抗なく遊べるのではないでしょうか。

 家庭用オリジナルモード“チャレンジモード”の中の“トライアル”では実戦的なコンボを練習ができるので、ソフトを買ってきたら、何はともあれまずこれに挑戦してみることを強くオススメします。というのも、アーケードモードはCPUが“EASY”レベルでも相手がかなり強いんですよ! まとめてダメージを与えられる基本的なコンボぐらいはできないと、ホント苦労します『ストIV』はそんなに甘くはないのです。「うっそだー」と思った人はやってみるといいよ!

 なので「昇龍拳が出せない!」といった格闘ゲーム初心者には少々敷居が高いかもしれません……。上記の“トライアル”も、ちょっとレベルが上がると“飛び込み攻撃から通常技をキャンセルして必殺技”ぐらいは要求されるので、格闘ゲームがニガテという人は、うまい人に教えてもらいながらプレイするか、似たような腕前の友人を捕まえてわいわいプレイするといいでしょう。

『ストリートファイターIV』 『ストリートファイターIV』
▲通信対戦にはレートが設けられており、自分の腕前にあった相手と対戦できるので、CPUに勝てない人は思い切ってオンラインに挑戦してみるのもアリ!

■通信対戦やトレモが気になる!――業務用をプレイ中の人や格闘ゲームはドンとこいな人向け

 やっぱり『ストIV』といえば対戦! 家庭用でも通信対戦がアツそうです。一般的な“ロビーに入って対戦相手を選択”といったモードはもちろん、アーケードモードをプレイ中に相手が乱入してくるといった、まるでアーケード版のような設定(アーケード待ち受け)にもできるので、好きな方法で対戦するといいでしょう。

『ストリートファイターIV』 『ストリートファイターIV』
▲新キャラクターも最初から使えれば言うことナシだったんですが、そこはお約束の隠し要素になっています……。せめて対戦するだけで解禁してほしかったよ……。

 最も気になるのはラグでしょうけど、こればっかりは通信環境によるところが大きいと思うのでなんとも言えないですね。通信状態が事前に表示されるので、回線の相性がいい相手を選んで対戦するのがいいでしょう。ただ通信対戦の特性上、タイミングがシビアな連続技は難しくなるでしょうね……。まぁそこまで気にする人は、アーケード版を遊んでねって話なんですが。その他、ランキングに影響するBP(バトルポイント)や、コメントはいつも通りといった感じです。自由にカスタマイズしましょう。

 あと、アーケードユーザー的に気になるのはトレーニングモードでしょうか。特に新キャラクターは、トレーニングモードを使ってあれこれ研究したいところかと思います。ゲージのありなしなどを選べるのは当然として、行動を記憶させておける機能があるのは非常にうれしいですね。特定の連係への割り込みや、反撃の研究にかなり使えます。コレ、すごく便利なのに導入しているゲームは意外と少ないんですよね。あとは設定を保存できれば文句なかったけど……。それでも十分使えます!

『ストリートファイターIV』 『ストリートファイターIV』
▲機能が豊富なトレーニングモード。新キャラクターを使う時は、課題として出されるコンボをCPU相手に決めていく“チャレンジモード”の“トライアル”も一通りプレイしておくとグッドです。

■家庭用オリジナル要素について――プレイ中の人もこれからの人も

 最後に、家庭用『ストIV』の目玉について触れつつレビューを締めくくりたいと思います。やはり一番大きい要素は、追加キャラクターでしょう。さくら、キャミィ、元、ローズ、フェイロン、ダンが新たに参戦、剛拳とセスがプレイアブルキャラクターになっています。個人的には、フェイロンと元が気に入りました。2人とも高威力の連続技を持っているので、使っていて爽快です。特にフェイロンは、初心者でも“烈火拳”さえ叩き込めればまとまったダメージが奪えるのでオススメですよ。

 その他、家庭用ではアーケードモードの冒頭やライバルキャラクターの乱入時、エンディングなど随所に新規ムービーが追加されています。このあたりのムービーは、先着購入特典のDVDに収録されているアニメを見ておくと、より一層楽しめると思います。特にケンとかね。

 と、そんな感じで紹介してきました『ストIV』。まとめると、

 ・格闘ゲーム好きには文句なしにオススメ

 ・昔『ストII』にハマっていた人にもオススメ

 ・格闘ゲーム初心者にはちょっとハードル高めかもだけど、挑戦したい人にはオススメ(笑)

 という感じです。あと通信環境は絶対あった方がいいですね。できればアーケードスティックも。今のうちに環境を整えておくことを激しくオススメします。それでは、快適な『ストIV』ライフをエンジョイしてくださいませ(カネキング)。

(C)CAPCOM U.S.A., INC. 2008,2009 ALL RIGHTS RESERVED.

データ

▼『ストリートファイターIV』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PS3/Xbox 360/PC
■ジャンル:FTG
■発売日:PS3、Xbox 360 2009年2月12日/PC 未定
■価格:8,390円(税込)
 
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