2009年3月2日(月)
日本一ソフトウェアより3月19日に発売されるPSP用AVG『夢想灯籠(むそうとうろう)』。取締役開発部部長・新川宗平氏から本作へのコメントが届いたので掲載する。
『夢想灯籠』は、日本一ソフトウェア、フォグ、ブロッコリーの3社が共同で開発中の伝奇系AVG。“輪廻転生”をテーマとしており、現世を生きる剣術に長けた青年・阪守鷲志と、灯籠が流れる“黄泉の世界”でたたずむ少女・各務(かがみ)の、美しくも悲しい因果の物語がつづられる。
今回届いたコメントは、本作の発売を楽しみにしているファンへ向けたもの。発売を心待ちにしている人は、こちらを読んで、日本一ソフトウェアが本作にかけた意気込みを感じてほしい!
また、電撃オンライン『春の日本一祭り』では、明日3月3日より『夢想灯籠』開発スタッフのコメントを日替わりで掲載していく。ぜひ、こちらも合わせてチェックしよう。
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「日本一ソフトウェアとして『夢想灯籠』にかける期待とユーザーへのメッセージ」
皆さん、こんにちは。日本一ソフトウェアの新川と申します。こうして電撃オンラインさんのご好意により、『夢想灯籠』について語る機会をいただいたわけですが、さて何を話しましょうかね? ゲームの中身については、間違いなく私のコメントの後に続く現場スタッフの方々が熱く、濃く、じょう舌に(←プレッシャー)語ってくださると思いますので、私は別の切り口から皆さんにメッセージをお伝えします。1,000文字以上の長文にすると、とってもいいスペースをいただけるというオトナの駆け引きの結果、なぜか長文になってしまいますが、ご容赦くださいませ(笑)
では、スゴク根本的な話なのですが、この機会に“なぜAVGなのか?”というところからお話しします(「そこからかよ!」と突っ込まれそうですが……)。
日本一ソフトウェアがAVGの開発を始めたのは、2004年8月5日に発売したPS2用ソフト『流行り神』というホラー&推理AVGからになります。
※ご存知の方はご存知でしょうが、『夢想灯籠』の開発を担当したフォグさんの名作『久遠の絆』『みちのく秘湯恋物語』の開発に日本一ソフトウェアも関わっています。しかし、当時の開発に関わったスタッフで生き残っているのは社長の北角と私だけなので、日本一ソフトウェアのAVGのスタートは『流行り神』という位置づけにさせていただきます。
……余計な注釈が長いですね。この調子だと、1,000文字なんてあっという間なので先を急ぎます。で、その『流行り神』を発売したあたりでしょうか。コンシューマでオリジナルのAVGを発売するメーカーさんが少なくなってきたと感じたんですね。PCからの移植ゲームはそれなりにあったのですが、オリジナルとなると一昔前と比べて、かなり減った印象でした。
理由は、かかる手間とコストの割に、売れる本数が減ったからだと思います。当時ですでに1万~2万本売れればいい方で、1万本以下のタイトルもザラにありましたから、メーカーとしてはAVGの市場から撤退したくなるのも当然なわけです。
それなのに、なぜAVGを続けようと思ったのか? 理由はいくつかあります。
・少ないながらも、熱心なAVGファンが確実に存在するから。
・開発者自身が、AVGをこよなく愛しているから。
・他のメーカーが撤退している時にこそ、チャンスがあるから。
・シナリオ作りのノウハウを蓄積して、他のジャンルにも生かしたいから。
これら全部が理由です。うーん、こんなことバラしちゃっていいのか?と思わないでもないですが、応援してくださる方たちに真意を知っていただくのはいいことなので言っちゃいました。
こういう気持ちでスタッフたちが取り組み続けた結果、社内で開発しているAVGとしては『流行り神』シリーズ、そして『インフィニットループ』が生まれました。さらに我々の考えに賛同してくださったフォグさんの協力を得て、『雨格子の館』、『奈落の城』、そして『夢想灯籠』が生み出されたわけです。
正直な話、ビジネスとして大成功なのかというと、結構しんどいのが実情です。しかし、確実にPCからの移植ではない、コンシューマオリジナルのAVGを待ち望んでいるファンの方たちは存在します。
日本一ソフトウェアには、AVGを専門に開発する部署があります。彼らの目的は、熱心なAVGファンの方々にしっかり満足していただけるものを提供することです。また、同時にAVGはもっとたくさん売れていいジャンルだとも思っています。携帯機が主流になった昨今、相性の非常にいいAVGにとってはチャンスの時代です。実際に、携帯機から生まれたAVGで、10万本を超えるヒットを飛ばしているタイトルもあります。それらのヒット作も、いきなりのヒットを予想されていたわけではなく、静かなスタートを切って、徐々に口コミで伸びていったのが実情です。これって、ゲームシステムやシナリオのおもしろさはもちろんですが、人に伝えたくなるような“熱”がゲームの中に詰まっているんだと思うんですね。作り手の“熱”って、お客様に伝わるものです。だから、手を抜いたものはすぐにバレる。力不足でできないことはあったとしても、“熱”は入れないとダメなんですね。
今回の『夢想灯籠』もAVG作りに情熱を注いできたスタッフが完成させた、間違いなく“熱”のこもったタイトルです。その“熱”がどこまでお客様に届くか? また『久遠の絆』ファンの方には、『夢想灯籠』への変遷をどう受け止めてもらえるか? これが『夢想灯籠』ヒットのカギになるんじゃないかと思っています。ぜひ手に取ってプレイをして、作り手の“熱”を感じてみてください。おほめの言葉、おしかりの言葉、何でも結構ですので皆さんの声を、ドキドキわくわくハラハラしながら、お待ちしております。
日本一ソフトウェア 取締役開発部部長
新川宗平
(C)2009 FOG/NIPPON ICHI SOFTWARE INC./BROCCOLI
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