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2009年3月7日(土)

【春の日本一祭り】『夢想灯籠』プロデューサーのお気に入りは? 宗清氏コメント

文:電撃オンライン

 日本一ソフトウェアより3月19日に発売されるPSP用AVG『夢想灯籠(むそうとうろう)』。フォグのプロデューサー・宗清紀之氏から本作へのコメントが届いたので掲載する。

 『夢想灯籠』は、日本一ソフトウェア、フォグ、ブロッコリーの3社が共同で開発する和風伝奇系AVG。“輪廻転生”をテーマに、現世を生きる剣術に長けた青年・阪守鷲志(さかもりしゅうじ)と、灯籠が流れる“黄泉の世界”でたたずむ少女・各務(かがみ)の、美しくも悲しい因果の物語がつづられる。

 今回届いたコメントは、プロデューサー自身が語る好きなシーンとキャラクター。さらに、ゲームメーカーにおける“プロデューサー”という仕事の内容も紹介!?

『夢想灯籠』

「『夢想灯籠』の注目シーンおよびイチオシのキャラクターと開発秘話」

 初めまして! フォグ・プロデューサーの宗清と申します。“プロデューサー”ってよく聞くけど、実際何する人なの? ……って思いませんか? そこで自己紹介代わりにプロデューサーのお仕事というのを、わかりやすく説明しますね。

 ええ~っと、私がやっている仕事は……まず、スケジュール表に入力された進捗状況が遅れているのを見つけて、ネチネチネチネチいじめる(ホントはディレクターのお仕事)。そして、大事なのは開発途中のゲームを丹念にプレイして不具合を報告したり、自分のスキルを棚に上げたムチャクチャな難易度設定の要望(わかりやすく言えばヘタッピなだけなのに「難しすぎる!」とキレる)、さらにまったく世界観を無視した的外れな意見で周囲を絶句させたりすること(それはデバッガー。でも普通のデバッガーは後ろの2つはしない)。そうそう、時には気に入らないテキストがあると勝手に手直しして症状をかえって悪化させたり(B級ライター)、夜中に用もないのにたびたびコンビニにお使いにいったり(パシリを装ったサボリ)。

 えっ? あなたの思っていたプロデューサー像とは若干違う? そうですかね……これが普通だと思うんですけど……そうだ! 一番大事な私のお仕事を説明するのを忘れていましたよ。やはり一番この仕事でおもしろいのは、遅れや失敗をこいたスタッフをふんづかまえて、罵詈雑言満載、時には関西弁を交えて「沈めるぞゴルァ」的に説教をこくこと。夜中にやるといいですね。ストレス解消になります。……どうです? これぞプロデューサーって感じでしょう? まあ、会社によってプロデューサーの役割というのは、かなり違っているのは事実です。本当のところ私の目指すプロデューサー像、というのが別にあるにはあるんですが、諸般の事情があってそれを許さないんですね。本当に私がやりたいのは……、明らかに●ニクロ製ではない高そうなジャケットを着て(就活用に近いツブシの効くスーツと寝間着みたいな普段着しか持っていない。その中間がない)、「もしかしたらスパイの7つ道具が隠されてるの?」っちゅうくらいぶっといセルのメガネ(頭がデカイのでシャレたデザインの眼鏡はサイズが合わない)、ヒゲを生やして(何回か挑戦したが薄いのでショボイ。結局そってしまう)、カタカナの難しい言葉をいっぱい使ってワケのわからない高尚な能書きをタレる(そんなことをするとまずかむ。結局、支離滅裂になってアホがバレる)。こんなカッコいいプロデューサーに憧れてるんですけどね……。あ、さっきも言いましたけど、プロデューサーってのはいろいろなんで、この話はここだけにして、他ではしないようにね。

 前置きが長くなりましたが、本日のお題その1は、私が大好きなシーンとキャラクター。ズバリ、アルが踊るところ。理由は特にないんですけど、あるっちゃあアル(爆笑)。ええっと、ビビッときました(超死語)。まじめな話をすると、私の場合キャラクターはまず見た目から入ります。性格とか設定とかはあんまり考慮しません。年齢もね。内面的なところに関しては守備範囲広いです。アルが舞うシーンは、躍動感とか肉感がダイナミックに描かれていて、すごく好きです。このゲームで一番好きなシーンです。おまけにこの場面、絵がドカドカ切り替わったり、スクロールしていったりするので、しげしげとオヤジの目線で隅々まで凝視できないところがまた……なんというかもう……たまんないですね! 正直、アルバムモードがこれほどありがたく思えたゲームは初めてです。

 今日のお話その2は、開発秘話。直接仕事とは関係ないのですが、ある意味スゴかったのは、ある日の飲み会。スタッフで食事した後、2次会にカラオケに行ったんですよ。これがもう壮絶。男8人で、間髪入れず延々アニソン。アニソンオンリー。目に一点の曇りもない爆唱。その光景はというと、もし世界に配信したら日本という国家の信用不安につながりかねない代物でした。酔っ払ったどこぞのダイジンなんて目じゃありません。しかしまあ、なんでふた回りも年下の人間が、私の生まれる前のアニメの主題歌を歌えるのかねえ……。

 今日のお話はここまで。大半が前置きなのに、最後までお付き合いいただきありがとうございます。ではまた!

フォグ プロデューサー

宗清紀之

(C)2009 FOG/NIPPON ICHI SOFTWARE INC./BROCCOLI

データ

▼『夢想灯籠』
■メーカー:日本一ソフトウェア
■対応機種:PSP
■ジャンル:AVG
■発売日:2009年3月19日
■価格:通常版 5,040円(税込)/初回限定版 7,140円(税込)
 
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