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2009年3月21日(土)

【春の日本一祭り】今回はネタバレ前提!? 『夢想灯籠』ディレクターコメント掲載

文:電撃オンライン

 現在好評発売中のPSP用AVG『夢想灯籠(むそうとうろう)』。本作のディレクター・地引志郎氏からコメントが届いたので掲載する。

 『夢想灯籠』は、日本一ソフトウェア、フォグ、ブロッコリーの3社が共同で開発する和風伝奇系AVG。現世を生きる剣術に長けた青年・阪守鷲志(さかもりしゅうじ)と、灯籠が流れる“黄泉の世界”でたたずむ少女・各務(かがみ)を中心に、“輪廻転生”をテーマとした美しくも悲しい因果の物語が語られる。

 今回は、ソフト発売後ということで、ちょっと危険な(?)ネタバレも! 『夢想灯籠』をプレイ済みの人は、ぜひご一読を。

シナリオ、CG、システム問わず、ゲーム中に隠された裏設定など

 皆さん、こんにちは。ディレクターの地引です。『夢想灯籠』はプレイしていただけましたか? もうクリアされた人もいるでしょうか? 精魂込めた自信作ですので、皆さんがご満足していただければ幸いです。
 さて、ゲームも無事発売されましたので、今日はネタバレ前提で飛ばしていきたいと思います。そんなわけで今回は、まだクリアしていない方や、購入されていない方の興味をそがない程度に、危険な裏話をバンバン出していきます。

 何から書きましょうか……。あ、もし、皆さんから質問などがありましたら、ドシドシ送ってください。可能な限りお答えさせていただければと思います。えーと、話がそれましたね。では、最初に軽いネタばらしですが、昨年10月に行われた『タイトル紹介イベント』の席上にて、フォグのプロデューサー・宗清さんから「バイオレンス要素満載で“Z指定”でも発売不可能な状態でした」というコメントが出ました。それは“挿絵鑑賞”にある“挿絵4”、“6”、“7”のことです。“挿絵4”は、ある意味剛速球ですから皆さんにもわかりやすいと思いますが、実はこれより“挿絵6”、“7”の方がもっと危険だったのです。
 これの何が危険だったかというと、光ちゃんの足元にある“何か”が完全に“アウト”の宣告を受けることになったのでした。いやぁ、残虐表現は難しいですね。ちょっとさじ加減を間違えると、すぐにNGとなってしまいます。ところで、このとても不幸な光ちゃんと康介くんによる一連の危険なシーンについてですが、これは私から名作『久遠の絆』へのオマージュとして、『夢想灯籠』の冒頭に使用させていただきました。『久遠の絆』ファンの皆さまには微笑んでいただけると幸いです。

 さて、次は1章から登場するチンピラ5人組についてです。実は、彼らは私の大のお気に入りなんです。どれくらい気に入っているかといいますと、平安時代に登場する悪党5人組は、彼らの前世として再登場させているくらいのお気に入り具合です。当初、このチンピラ5人組は、8章のラストでの無念の思いがラスボスであるA氏に認められ、合体して最強の鬼“鬼蜘蛛”として鷲志たちの前に立ちふさがる予定でした。結果として、このアイデアはお蔵入りとなってしまいましたが、いつか許されるのであれば復活させたいエピソードの1つです。

 少し話を変えて、システム的な裏話をすることにしましょう。実は、平安時代には選択肢が1つもありません。これは、“過去は過去”、“もう起こってしまったことは変えられない”という設定と、システム部分を融合させてみたモノです。文字フォントの変更とあいまって、各務が告げる“過去の話”という表現がかなりいい感じにできたのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
 あと、BGMですが、ゲーム中と“音楽鑑賞”では、“音楽鑑賞”の方が音質のよいものを使っておりますので、BGMをお聴きになる時は、そちらをお使いください。

 他にも、“灯籠世界”の設定など、おもしろいネタはいくらもであるのですが、その話をするためにはラスボスであるA氏に触れなければなりませんので、これ以上は別の機会などにお話させていただきたいと思います。

 『夢想灯籠』をすでにプレイしていただいた皆さんには感謝を。まだ、購入を決めかねている皆さんには、鷲志も、各務も、舞も、将一もみなさんに会いたいと思ってますので、ぜひ、ソフトをレジに持っていってくださいますよう、よろしくお願いします。

ディレクター
地引志郎

(C)2009 FOG/NIPPON ICHI SOFTWARE INC./BROCCOLI

データ

▼『夢想灯籠』
■メーカー:日本一ソフトウェア
■対応機種:PSP
■ジャンル:AVG
■発売日:2009年3月19日
■価格:通常版 5,040円(税込)/初回限定版 7,140円(税込)
 
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