2009年3月25日(水)
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――ところで、前作ではPSP版とDS版の2つを発売されましたが、今回はDS版のみの発売となります。PSPで発売することは考えていなかったのですか?
最初からなかったです。PSPとDSの両方で開発しようとすると、どこかでひずみが出てきちゃうんですよね。それは最初からわかっていたことでしたので、前作ではDS版とPSP版でアプローチを変えることで、DS版はDSの、PSP版はPSPのよさを出そうと開発しました。では『2』では、なぜDSのみかというと、前作のDS版を社内スタッフで作ったことが大きいです。さっき言った開発期間のこともあって、であるならばDSのよさをどう生かしていくかを考えるほうが、開発を進めやすかったんですよ。
――PSPとDSのアプローチの違いに関連する要素として、サウンドが挙げられるかと思います。サウンドについてはいかがですか。
前作のサウンドは、PSP版もDS版も好評でして、どちらもハードウェアに特化したことをしたいと考えて作りました。PSPではストリーム再生を生かして、DSではインタラクティブサウンド(編注:ゲームの盛り上がり、いわゆるプレイ状態に合わせてBGMの再生チャンネルを増減するシステム)を持ってきました。インタラクティブサウンドはシーケンス独自のよさを出すためにDSの音源に特化して作成したので、そのままPSPに載せるのは難しかったんです。『2』はDS版だけでしたので、前作の両方のイメージが合わさったような、ゲームミュージックとクラブミージックの融合のような、そんなイメージに仕上がっています。もちろん前作同様、振動カートリッジを使うとビートに合わせて振動します。
――ただ、DSiではパドルコントローラDSや振動カートリッジが使えないんですよね。
そうなんですよ……。ただ、それでも(DSやDS Liteでは)使えるようにしたかったんです。パドルコントローラの方も活躍の場を増やしたいという思いがあります(笑)。
――そういえば、パドルコントローラDSを対戦でも使えるようになりました。
「なぜ使えないの?」という意見が前作で多かったんですよ。開発する側としては公平性を欠くという理由で外したんですが、今回の『2』では皆さんに使っていただけるかな? という期待から盛り込んでいます。パドルプレイでもランキング登録をできるようにして、ハドルではランキング画面にPマーク(パドルを使っていること)が表示されるようにしました。我々としては、ボタンでのプレイと、パドルでのプレイ、どちらが上位を占めるかも見てみたいですね。個人的な感覚でいうと、極めれば極めるほどボタン操作になりますが。
――パドルよりもボタンのほうがいいんですか。ちょっと意外ですね。
前作でも最初はパドルのほうがスコアが行くかなと思っていたんですけど……パドルはプレイする環境が限られてくるのがデメリットですね。ちなみに開発陣も、ボタン操作のほうが精度が上がるみたいで、パドルは動作チェックの時以外はあまり使わないんです。
――続いて、通信対戦のモードで改良した点を教えてください。
前作の対戦システムがご好評をいただきまして、むしろ対戦しか遊んでなかった方もいらっしゃるんじゃないか、というくらいに。……実際に社内にもいたんですよね、対戦しか遊んでいない人が(笑)。ですので、通信対戦は『2』でも絶対に入れようと考えていました。
前作は、強さが均衡化してくるとタイムオーバーになることが多いんですよ。このタイムオーバーは、実は内部的に設けていたもので、開発の段階ではタイムオーバーが発生することはそうそうないと思っていたんです。ところが、そうでもなかったようだったので、勝負がきちんと決まるようにボスインベーダーを出すことにしました。ボスは、出てくる回数が増えるとどんどん硬くなっていきます。
――前よりはスピーディに決着がつきそうですね。今のお話にもあったような、前作をプレイした方からの意見をもとにして変えている部分はありますか?
ゲームルールについては何もないんですが、細かい点では対戦のマッチング部分を変えています。前作では、ある程度マッチングする人同士のレーティング幅を限定していたんですよ。レートが離れすぎていると一方的な試合になるので、それを防いでいたんですけど、そうすると全然対戦できなくなるという。ですので今回は、マッチング操作時にLかRを押しっぱなしにしていると、レーティングを無視できるんです。……実はこれ、最初の仕様では入れておらず、マスターアップの直前になって「入れたほうがいい!」ってことに(笑)。どういうわけか『エクストリーム』は、ギリギリで仕様を変えることが多かったですね。
――他にも注目点として、多くのクリエイターの方とコラボレーションしていることが挙げられます。こうしたコラボを行うことにした理由を教えていただけますか。
先ほども言いましたが、『2』では制作期間が短かったので、多くの方にお願いしたのはそれが理由ですね。前作では期間があったので、1人のクリエイターの方にガッツリやっていただいたんですよ。でも『2』は約5カ月くらいで作っているので。もともと私がbesidegamesさん(編注:ゲーム情報を配信しているWebサイト)と面識があり、お話をしたら乗り気になっていただけたんです。今回のコンセプトを話して、クリエイターの方をチョイスしていただいて、といった窓口はbesidegamesさんとNORISHIROCKSさんにお願いしました。
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| ▲先日開催されたイベントで明らかになった、みなづきふたごさんのキャラクター。どこで登場するのか? |
――みなづきふたごさんのキャラクターデザインというのも、不思議なところですよね。
えーとこれは、なんといいますか(笑)。実は、みなづきさんがデザインしたキャラクターが、ゲーム中のある場所で出てくるんですが……。この方にお願いした理由の1つとしては、みなづきさんのような絵柄を好む方は、『スペースインベーダー』とは無縁なことが多いと思ったからなんです。ですので、そういった方たちが『スペースインベーダー』を知るキッカケ、買うキッカケになればいいなと。それと海外でリリースする時に、日本のアニメやマンガの人気は海外でも高いですから、これも1つの“COOL JAPAN”として受け入れてもらえるんじゃないかという思いもあります。
――クリエイターの方が変わると、作品のイメージも変わりますよね。
前作からイメージを少し変えたかった、ということもあります。前作ではデザインがスタイリッシュすぎるのかなという気もしたんですよ。例えば前作のパッケージアートにしても、女性が手にとった時に「これ難しそう」という印象を持たれるのではないかと。ですから今回は“クール&ポップ”をコンセプトに、クリエイターの方を選定していただきました。ポップなものを入れて、女性でも手に取りやすい方向に持っていきたいという思いがあったんです。
――インベーダーのドット絵はもともとキャッチーですから、パッケージアートにしても、後ろのデザインが変わるだけで大きく印象が変わりますよね。前作は『スペースインベーダー』を意識したデザインというか。
前作では、古い『スペースインベーダー』を単にリメイクしただけのような間違った印象が、パッケージから伝わってしまっていたと思うんです。ですから今回は、インベーダーのデザインのオリジナリティは大事にしつつ、「これってあのインベーダー?」って思っていただけるような意外性を出したかったんです。逆に女性向けなパッケージにしすぎてしまうと『スペースインベーダー』として別の方向へ行きすぎちゃうんじゃないかとも思いましたので、男女問わずのパッケージに仕上げていただきました。
――では最後に、電撃オンラインの読者に向けてアピールをお願いします。
私にとって『スペースインベーダー』と『スペースインベーダーエクストリーム』は、まったく異なる存在だと思っています。そういった意味で、ぜひ過去の先入観にとらわれないでいただければと思います。一度触っていただければこのゲームの楽しさや、旧『スペースインベーダー』との違いがすぐにわかっていただけるはずです。あと、今回は2作目として作ったわけですが、私をはじめ開発陣みな、非常に納得がいく出来になったと思っています。前作をたっぷり遊んだ人も、そうでない人も遊び込めるものになっています。ぜひお手に取ってプレイしてみてください。よろしくお願い致します。
――本日はありがとうございました!
(C)TAITO CORP. 1978,2009
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