2009年7月25日(土)
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| ▲ストリートチルドレンたちの生きるスタジアム“アジール”と、利権のため、町の美化を名目にスタジアムの取り壊しを図る警察とが対立。アキラたちは、取り壊し反対運動としてストリートカルチャーのイベント“アジール・セッション”を計画するのだが……? | ||||
都内では封切りとなる本日、モーニング上映の終了した舞台の上に、アオキ監督と根本さん、平野さんの3名が登壇し、満席となっていた観客席を前にして挨拶を行った。司会との間でいくつかの質疑応答が行われたので、その模様を以下に掲載する。
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| ▲左から根本正勝さん、アオキタクト監督、平野綾さん。 |
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――本日は満席で、立ち見のお客さんもいます。テアトル新宿での公開初日を迎えた感想をお願いします。
アオキタクト監督(以下、監督):いろんな思いがワーッと出てきて、言葉が出てこないですね……。これのあらすじのようなアイデア帳を書いた時に、僕はフリーターだったんですよ。そこから少しずつ人が集まってきて、力を貸してくれて、ここまできて……本当にありがとうございますとしか、言葉が出てこないですね。
根本正勝さん(以下、根本):本日は『アジール・セッション』を見に来ていただいてありがとうございます。初日ということで、本当に多くのお客様に作品を見ていただいて、僕も胸がいっぱいです。
平野綾さん(以下、平野):この作品は、私にとってもお芝居の面でいろいろ挑戦したことがありました。今日は朝早くからお越しいただいて、皆さん本当にありがとうございます。
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――演じる上で注意した点、力を入れた点、観客の皆さんに特に見てほしいところなどはどこですか?
根本:実は僕、声優が初めてに近くて、そんな僕でも監督が呼んでくださいました。そういう意味で、収録の最初の方では……いろいろとすみませんでした(監督に頭を下げる根本さん)。僕の中では難しい挑戦ばかりだったのですが、すばらしい共演者の皆さんに囲まれて、やっていくうちに本当に楽しくなっていきました。普段、映画や舞台だと知的であったり、冷静であったりする役柄が多いのですが、今回のアキラのような思ったことを素直にバッと吐き出すストレートな人間を、なかなか演じる機会はなかったので、本当にアキラをやれたのはうれしかったです。
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――監督から見て、根本さんの演技はいかがでしたか?
監督:事前に声優さんとしてのキャリアがあまりない方だというのはうかがっていたのですが、序盤は大変そうにしているなと思っていました(笑)。なので、失礼かとは思ったのですが、段取り確認などの空き時間にブースに入って、アキラの、下品な言葉を早口でまくしてることの理由などを直接いろいろと話をさせていただきました。(根本さんの演技も)徐々にいい感じになってきて、最終的にはアキラになってくれて本当に満足しています。
――監督がブースに入ってきた時、根本さんはいかがでしたか?
根本:すごくうれしいですね。ブースの中に入ってきた監督が、「アキラは上品じゃなくて、バーッとまくしたてるやつがほしい」と言われて、ある意味、二人三脚のレクチャーをいただいたので。それで僕もアキラに近づけたと思っています。
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――平野さんは、ヒヨコを演じる上でどんな挑戦があったのでしょうか?
平野:最初に監督のほうから、わかりやすく言うと声優芝居みたいなことはしないでください、と言われていました。例えば、独り言やモノローグのセリフって、(普段であれば)独り言だけどマイクに乗るように喋らないといけないのですが、それを「一切考えないでください」、「独り言は、本当に独り言でやってください」と言われまして。独り言をやるにあたって、どの程度までやっていいのかな? これマイクに乗らない声なんじゃないかな? といろいろ心配しながら演じました。
監督:そこは音響監督さんに言われましたよ。これ以上下げたら、マイクが拾えないですって(笑)。
平野:でもだからこそ、最初のシーンなんかは独りで喋っているのが本当にうまく表現されているんじゃないかと思いました。そういう意味でも本当にいろいろなことに挑戦させていただきました。
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――他にも新しい試みはありましたか?
平野:家で台本とビデオを照らし合わせてチェックしていた時に、(フル3DCGアニメは)見慣れないタッチだったのでびっくりしました。テンポがいいですし、ちょっと見逃すと、アキラくんが駆け上がるところなんてどんどん先に進んでしまうので。根本さんが(声優を)初めてとおっしゃっていましたが、逆に私の方こそ目が追っかけたりしちゃいました。
監督:平野さんは、持って生まれた天性の声が主役の声なんですよね。ここで、皆さんが知っているキャラクターと同じ声のように聞こえたら、監督としては大負けになってしまうので(苦笑)。まず今まで持っているものは全部使わないでいただきたい、というのがエゴとしてありました。オープニングの本当にひと言、ふた言のところを10回、20回も録り直して、ものすごく低く低くと抑えていただいて、そのトーンでしゃべってくださいと。そこで柔軟に対応していただいて、ヒヨコにちゃんとなってしまうのがすごいなあと思いましたね。
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――完成した映画を見た時には、どういった感想を持ちましたか?
根本:僕も最初映像を見た時に、CGだったので違和感はあったんですね。でも完成したものを見ると違和感がなくて。自分が声をあてているということもあるんですけど、作品の中に一気に引き込まれましたね。現実に、ああいうスタジアムはないんですけど、この先の遠い未来、実際にできるかもしれないですし、そうなったら僕もアキラになろうかなって(笑)。アキラにはちょっと切ない部分もあって、だからこそ今を一生懸命生きているのかなって。
監督:だから根本さんじゃないとダメなんですね。根っこの部分がインテリじゃないとダメなんです。アキラは、べらんめえ調で生きているけど、本当は……っていう。
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――平野さんはいかがでしたか?
平野:収録の時は、最後のシーンがまだ完成ではなかったんですよ。実際、どういう風に大観衆や街並みが表現されるのかなって楽しみではありました。演じている時は、例えばスタジアム広いなとか、ここは空間が抜けてるなとか、なんとなく想像しながらやるんですけど、いざ声が当てはまった時に、その距離や空間の奥行きみたいなものがちゃんと合ってるのかな? というのが、今回はCGだったのでより気がかりでした。でも実際にできあがったのを見て、自分で演じたものですけど、すごく楽しむことができました。
――最後にこれから見る方、もう一度見る方にメッセージをお願いします。
平野:アキラとヒヨコって、本来だったら絶対に友だちにならないというか、会っても相容れない存在だったのかなと思うんですけど、それが合わさって、ぶつかりあって、お互いのいいところをどんどん自分の中に採り入れていって、変わっていく様や心の変化が描かれていて、何回見ても「ここってこういう風だったんだ」といいところが発見できる作品だと思っています。何回も見ていただいて、こういう映画があるんだよ、ということを広めていってほしいと思います。これからもよろしくお願いします。ありがとうございました。
根本:作品の中で、物事をはっきりイエスと言うアキラであったり、物事をはっきりノーといえないヒヨコであったり、どちらに感情移入してもらっても構いませんので、皆さんの思う『アジール・セッション』を楽しんでいただいて、遠い未来、僕と一緒にアキラになりましょう(笑)。今日はありがとうございました。
監督:ひと言って難しくて、言葉にできないから映画にしました、というところなので、それは映画でしか伝えられないし、それを受け止めていただくにはやはり見ていただくしかなくて。この映画は、なんかしないといけないなあとボンヤリ思っている人の背中を蹴飛ばして後押ししたいなと思って作ったんですけど……どうでしょうか。2回、3回見た時に、もっとおもしろくなる映画というのを心がけたつもりです。(2回目、3回目でも)たぶん発見とかあるんじゃないかと思うので、ぜひ何度も見ていただきたいと思います。
(C) Tact Aoki/BROSTA TV/CoMix Wave Films
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