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2009年8月10日(月)

迫力のシーンがモニターから飛び出す!? PC『バイオハザード 5』の新技術を体験

文:電撃オンライン

 カプコンは8月5日、同社東京支社においてPC版『バイオハザード 5』のプレス向け体験会を開催した。

 会場には同作プロデューサーの竹内潤さんと川田将央さん、NVIDIAのショーン・ボナムさんが出席し、PC版『バイオハザード 5』で加えられた新要素やPC版の特徴について解説した。以下のその様子と、実際に体験してきたPC版の感想をお届けする。

『バイオハザード 5』
▲竹内プロデューサー。

 最初のあいさつで竹内プロデューサーは、「弊社のMTフレームワークは、マルチプラットフォームに対応しているので、PC版についてはコンシュマー版と同発という構想もありました。しかし、カプコンの方でも「プラットフォームにあわせたコンテンツ作りを目指していきたい」という目標があがっていた。そんな折にNVIDIAさんから、新技術“NVIDIA GeForce 3D Vision(以下、3D Vision)”を紹介いただき、今回の1つの柱とさせていただきました」と話した。

 PC版の1つの特徴は、「高速のフレームレートを実現していること」だという。コンシューマ版では30fps(Frame Per Second:動画の滑らかさを指し、数字が大きいほどキレイ)であったが、PC版では60fps以上を可能としている。もちろん、一定水準のPCスペックを要するが、必須環境でもかなり小気味よく動くようだ。

『バイオハザード 5』 『バイオハザード 5』
NVIDIA公式サイトでは、PC版『バイオハザード 5』のベンチマークをダウンロード可能。自身が使っているPCで、動作するかをチェックしてみては?

 コンシューマよりもハイクオリティなPC版を生かした追加されたのが、エクストラゲーム“ザ・マーセナリーズ”の新モードである“アンリミテッドモード”。ザ・マーセナリーズと比較して、圧倒的な数の敵が登場する。川田プロデューサーが「コンシューマー版の2倍~3倍の敵が出てきます」と語っていたことから、どうやらかなりの敵を1度に相手にすることになりそうだ。竹内プロデューサーは「PC版ならではの過激なゲームモードにしようというコンセプトで、「クリアできるの?」というほどの内容にしようかと」と笑いながらコメントしていた。

『バイオハザード 5』
▲川田プロデューサー。

 ここで、川田プロデューサーがアンリミテッドモードを実際にプレイ。プレイを始めた瞬間から、すでに画面上にはマジニが多数いたのだが、そのすぐ後にドンドン増えていき、あっという間に画面に表示しきれないほどのマジニが。「身動きが取れないのでは?」と感じるほどの状況だが、画面は描写はハイクオリティのまま。PC版のすごさを改めて感じられた。それと同時に「クリアできるのか?」という肌寒さを覚えた。

『バイオハザード 5』
アンリミテッドモードの画像がこちら。実際にプレイしてみたのだが、その数に思わず笑ってしまうほど、すごい数のマジニが描写される。ハンドガンではかなり状況は厳しく、最低でもショットガンやマシンガン系を持ちたいと思った。その分、ガンガン倒していけば、かなりのスコアを稼げそうで、実際に最初からハイスコアは400,000点に設定されていた。

 もう1つの追加要素は、新種のコスチュームの追加だ。「コンシューマ版よりもフランクにした」と2人のプロデューサーが語るように、クリスのコスチュームは、“世紀末に暴れていそう”な過激なものだ。一方のパートナーであるシェバは、メガネにスーツという知的な女性をイメージしたもの。「クリスの衣装は北米でその手の趣味を持つ人から大好評で、シェバは知的でクールな女性が好きな人から支持されるのでは?」と竹内プロデューサーは語った。

『バイオハザード 5』 『バイオハザード 5』
追加コスチュームがこちら。荒々しい衣装とサングラスというクリスに対して、シェバは、『バイオハザード4』に登場したイングリッド・ハニガンをどこか連想させた。

 続いて、PC版の特徴である“3D Vision”についての紹介に。この3D Visionは、モニター上に右目・左目用の映像を視差付きで表示し、それを専用のゴーグルを通して見ることで、リアルな立体映像を見られるというもの。PC版『バイオハザード 5』は、3D Visionへ完全対応しており、プレイアブルシーンのみならず、デモシーンでも立体的に表示される。

 竹内プロデューサーによれば「MTフレームワークのコアのレベルで、3D Visionへの対応を行なった」という。本作では、3D Visionの作品に多く見られた、立体感の不自然さや、描写の荒さ・乱れに対して、ソフト側で対応を行ない、今までとは違う次元での立体感を感じられるのだとか。

『バイオハザード 5』
▲ショーン・ボナムさん。

 NVIDIAのショーン・ボナムさんは、「ゲームを作るのがうまいだけでなく、システムをうまく生かすことを考えているのが、他のメーカーと異なる」と『バイオハザード 5』とカプコンのスタッフへ賞賛のメッセージを送った。「この『バイオハザード 5』では、3D Visionを利用して、ゲームをいかに楽しくするかを考えられている。パッケージに「3D Vision Ready」というロゴマークが付与される始めてのタイトルになった」と加えた。

 ゴーグルは、1回のチャージで40時間稼働する。チャージは1回あたり50分程度ということで、長い時間ゲームを楽しめそうだ。また鼻ピースもさまざまなものが用意されているので、鼻が特徴的な人やメガネをかけている人でも利用できるという。3D Vision自体は、ドライバーを利用することで、これまで発売された400本以上のゲームソフトを楽しめ、他にも3Dピクチャーや3Dムービーにも対応している。

『バイオハザード 5』 『バイオハザード 5』
使い方は、ソフトを入れて、“3D Vision”対応のディスプレイとゴーグルを用意するだけ。これまで発売された400本以上のゲームに対応している。
『バイオハザード 5』 『バイオハザード 5』
こちらが、ゴーグルへ信号を出す発信機。ゴーグルを付け、この発信機が見える位置にいる必要がある。

 ここで、会場に設置された試遊機にさわってみることに。正直体験するまでは、「3Dメガネがちょっとリアルになったくらいでは?」と高をくくっていたのだが、その立体感、リアルさに声を上げてしまったほど。何がすごいって、キャラクターだけでなくその場に設置されているオブジェまで本物のような立体感を感じられたことだ。加えて、物体が破壊された際のエフェクトがとにかくリアル。たとえば、タルが破壊されたり、マジニを攻撃した際に肉片や血液が飛び散る描写は、そのホコリっぽさや臭いまで連想できるほどに、立体的で臨場感があった。

 文字ではこの驚きがよくわからないという人は、もし機会があるのならば、ぜひ体験してもらいたい。体験するには3D Visionと“120Hz出力対応のPCモニター”などが必要となる。「敷居は低い」とは決して言えないが、NVIDIAでは体験会なども検討しているというので、興味がある人は参加してみては?

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PC『バイオハザード 5』のスクリーンショット。PC版オリジナル要素を追加して、9月17日に発売される!

(C)CAPCOM CO., LTD. 2009 ALL RIGHTS RESERVED.

データ

▼『バイオハザード 5』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista)
■ジャンル:A・AVG
■発売日:2009年9月17日
■価格:7,340円(税込)
 
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▼『バイオハザード 5』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PS3/Xbox 360
■ジャンル:A・AVG
■発売日:2009年3月5日
■価格:8,800円(税込)
 
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