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2009年8月24日(月)

富野監督が『ガンダム』という名前の響きの中に込めた真の願いとは――?

文:電撃オンライン

 8月21日~23日に東京ビッグサイトで開催されていた『機動戦士ガンダム』30周年記念大博覧会“GUNDAM BIG EXPO”の最終日の最終ステージイベントとして、“GUNDAM BIG EXPO ファイナルステージ”が行われた。

 毎年開催される『ガンダム』シリーズの展覧会“GUNDAM EXPO”だが、今年はガンダム生誕30周年を記念し、“GUNDAM BIG EXPO”として規模が拡大された。東京ビッグサイトを会場に、30周年を振り返る資料の展示や、記念映像の上映、関連ゲームの体験、グッズの販売などが行われ、連日多くの人々でにぎわった。

 閉会直前に行われたこのステージイベントでは、潮風公園での実物大RX-78-2 ガンダムの展示を皮切りに、『機動戦士ガンダム』30周年記念プロジェクトの一環としてこの夏行われてきた催しを振り返るとともに、次の31年目以降のスタートを祝って、31人の子どもたちが登場。総監督・富野由悠季さんとともに『機動戦士ガンダム』OPテーマの『翔べ! ガンダム』を歌った。

GUNDAM BIG EXPO ファイナルステージ” GUNDAM BIG EXPO ファイナルステージ”
▲高々とマイクをかかげる富野監督。この後、『翔べ! ガンダム』を大合唱する子どもたちの輪に加わった。
GUNDAM BIG EXPO ファイナルステージ”
▲また、“GUNDAM BIG EXPO”に出演したキャストのサインが書き込まれた記念ボードの仕上げとして、富野監督がガンダム30周年記念ロゴの上にサインを行った。

 ステージでは、“18mのガンダム立像を見た感想、楽しかったこと”と“僕の考えるガンダム、私の考えるガンダム”をテーマとして募集された作文の中から選ばれた作品が、富野監督の前で読み上げられることも行われた。作文の作者である男の子は、実物大ガンダムの首が上下左右に動いた後に蒸気を出してコックピットが開きそうになったのを見て、自分もガンダムに乗りたくなったことを書いており、将来本物のガンダムに乗ったら宇宙に出て物を作ったり実験したりしたいと述べている。

GUNDAM BIG EXPO ファイナルステージ”
▲また少年は、自分の考えるガンダムとして、通常は黒いファーストガンダムの形状をしているが、ボタンを押すことでファーストガンダムからユニコーンガンダムまですべてのガンダムに変化する“ギャラクシーガンダム”を考えたそう。富野監督も、このアイデアには「お世辞ではなく、すばらしいと思いました」と感服。

“GUNDAM BIG EXPO ファイナルステージ”

 最後に富野監督から、この3日間を通して感じたというメッセージが贈られた。監督は、「ガンダムファンだけでなく、『ガンダム』という名前を知っている人は世界中にたくさんいます。皆様方がおっしゃられようとしているその気持ちは、もっとよりよく、もっと確実に、私たち人は、永遠にこの地球上で居続けるんだ、ということだと思っております」と述べ、その上で人々に訴えかけたい言葉として「今なる時を、また私たちが幾万年もの歴史を刻むための始まりの時としなければならないのだ、ということです。そのために『ガンダム』という名前を借りて、Always Beginnig“いつだって始まりだ。”と申し上げます。そして、『ガンダム』という名前の響きの中にある真の願いは――君は生き延びることができるか」と続けた。

(C)創通・サンライズ

■GUNDAM BIG EXPO概要
【開催期間】2009年8月21日~23日(※終了)
【会場】東京ビッグサイト 東2・3ホール
【入場料】
 大人(中学生以上):1,500円(税込)
 小人(小学生):800円(税込)
 幼児(6歳未満):無料


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