2009年9月24日(木)
東京ゲームショウ2009会場近郊のホテルで、マイクロソフトによる“Xbox 360 クリエイター・パネルディスカッション”が行われた。その模様をレポートする。
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このディスカッションでは、3人の人気クリエイターを招き、マイクロソフトが開発した立体的な動きを感知するセンサー“Natal(ナタル)”についてのディスカッションが行われた。登壇したのは以下の面々。
■パネリスト(社名50音順・敬称略)
カプコン 常務執行役員 開発統括本部長 稲船敬二
コナミデジタルエンタテインメント 専務執行役員 小島プロダクション監督 小島秀夫
セガ R&Dクリエイティブオフィサー CS研究開発統括部 統括部長/チーフプロデューサー 名越稔洋
■司会(敬称略)
マイクロソフト 執行役常務 ホーム&エンターテイメント事業本部長 泉水敬
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| ▲マイクロソフトのシニアバイスプレジデントであるドン・マトリック氏の動画コメントも。来場できなかったことを残念そうにしていた。 |
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| ▲泉水氏は、自身が3人のクリエイターと同世代であることを説明。笑いながら「話(の流れ)がどうなるかわからないですね」とも語っていた。 |
まずは、米国のElectronic Entertainment Expo(E3)カンファレンスでも流れた、Natal紹介ムービーが上映された。体全体を使って、レースゲームやアクションゲームなどをプレイしている様子が映し出される。司会として現れた泉水氏は、稲船氏、小島氏、名越氏を紹介しながら「こんな豪華な方がそろうことは、まずないです」とよろこびをあらわにしていた。
最初はNatalを初めて見たときの印象について。3人ともE3のカンファレンスで紹介ムービーを見たとのことで、「なぜマイクロソフトがセンサーを出すのかと思って見ていました(名越氏)」「魔法じゃないかと思えるような衝撃(小島氏)」と話す。そんな中、稲船氏は「呼ばれたとき、しょうもないものだったら怒ってやろうと思っていた」と笑いつつ、「当初想像していたものよりもはるかに上」だったそう。すぐにその場でマイクロソフトの担当者をつかまえて、やりたいことの話をしたほどだったと、当時のことを語っていた。
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続いての話題は“Natalの将来の可能性”について。名越氏は、Natalによって提案できるアイデアが増えていくことは楽しみだと言い、既存タイトルをNatalで新しいコンテンツとして提案できるチャンスでもあるとも語った。また小島氏は、Natalが目に見えないコントローラであることから「将来的にはゲームにとどまらない、ライフスタイルも変えるほどのパワーを秘めているかも」とまで言い切った。
Natalがゲームとしてどう広がっていくかについては、稲船氏が“ゲーム自体の進化”と“コントローラの進化”の不一致を挙げて、これまで指先でしか操作できなかったものが大きく変わっていくのではないかと指摘。例として、ボディランゲージを使えば感情ですら伝えることができそうと、夢を広げていた。また名越氏は「日本人は引っ込み思案ですが、極端な話、日本人の感情表現すら変わっちゃうかも」と踏み込んで発言していた。
ここで小島氏は、Natalによるカジュアルゲームが出てくることは当然と語る。さらに続けて、コアなゲームもまた、Natalで今までにない表現を出せる気がすると持論を展開。「僕はコアゲーマーに、違うアプローチをしたい」と力強く語った。稲船氏も、「コアゲームに期待している方もNatalで(おもしろいものが)いけると知っていただきたい」と応じた。
そして泉水氏の「ゲームの作り方が変わってくると思いますか?」という質問には、稲船氏が「考え方次第」と言い、氏はデバイスによってクリエイターが技術を使いこなせるかどうかの差が出てきやすくなっていると考えているそうだ。名越氏も、「いいものを作ろう、伝えようという人がいいゲームを作れるようになるのは、ある意味いいこと」と話していた。
小島氏は、Natalのような新しいシステムを提案するのか、または今までの操作感をパワーアップしていくのか、という面で、現行の技術を使いながら新しいものも作ることになりそうだと語る。「クリエイターって誰よりも早くいいものを作りたいけど、ユーザーは置いてきぼりにしたくない。飛行機ではなく、空飛ぶ車ぐらいのイメージで」と例を挙げていた。
また稲船氏は別のアプローチとして、コントローラは両手が必要になるため、これまでゲームを遊びたくてもできなかった“手が不自由な人”にとってもNatalは親切なシステムと語った。また小島氏は、医療やソロバンなどを例として、何にでも使えると考えているそうで、その先駆として「そのサンプルが僕ら」とも話す。稲船氏は「僕らが先に行って、実用化も考えられるのでは」と、前向きに語っていた。
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最後に、それぞれのクリエイターが“Natalでの夢”を語った。稲船氏は“感情を出せるゲーム”、名越氏は個人的にと断った上で“生命観を感じられるようなゲーム”だという。そして小島氏は、子どものころからの夢として“自分を理解してくれるゲームやコンピュータ”を挙げた。「口に出さなくても体調とかが理解してくれる、家族以上会社以上同僚以上に自分を理解してくれるものができたら、未来にあったらいいですね」とは小島氏の談だ。
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なおTGSのマイクロソフトブースでは、Natalの参考展示が行われている。技術的な部分を見てみたい方は、ぜひブースでチェックしてみよう。
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