2009年9月24日(木)
東京ゲームショウ2009のマイクロソフトブースに出展されている“想定科学アドベンチャーゲーム”『Steins;Gate(シュタインズ・ゲート)』。5pb.から10月15日に発売される本作の試遊レポートを、電撃オンラインのギャルゲー番長ごえモンがお届けしていきます。『シュタインズ・ゲート』の基本情報は、9月11日に掲載されたニュースで確認してもらうことにして、早速プレイレポートに入りたいと思います。
▲『シュタインズ・ゲート』の試遊台は、マイクロソフトブース内にありますのでご注意を。 |
ゲームが始まると、宇宙に浮かぶ地球をバックに主人公・岡部倫太郎(オカリン)のモノローグがスタート。何やら壮大な物語を予感させるセリフに、今後の展開への期待感がバリバリと高まっていたのですが……実は、秋葉原駅の前で、“誰ともつながってない電話”に向かってしゃべっているだけだったみたいです(汗)。
同行していた、天然系の幼なじみ・椎名まゆりに現実へと呼び戻されたオカリンですが、それを華麗にスルーし「これより会場に潜入する」なんてハードボイルドにつぶやいてみたり、「“機関”が動き出しているだと!?」といった厨二病全開のセリフがいきなり飛びだしましたよ。冒頭からかっ飛ばしてくれる主人公ですが、彼の脳内設定では、自分は“狂気のマッドサイエンティスト”で、とある“機関”に狙われている、ということになっているみたいです。
▲こちらが主人公の幼なじみの少女・椎名まゆり。かなりぽやーんとした性格で、コスプレが趣味らしいです。……イイ幼なじみを持ってますね、オカリン! |
本作はAVGなので、モチロン主人公の一人称視点で進んでいきます。一人称ですから、セリフ以外の主人公の考えなどは地の文章で表現され、主人公の脳内厨二病ゼリフをずっと読んでいくわけなんですが……なんていうか、コレが本当にスゴイ(笑)。というかイタイ。事前情報で、主人公が厨二病とは聞いていましたが、まさかここまでとは思いませんでしたよ……イヤ本当に。
話をプロローグ部分に戻しまして、主人公が言っていた“会場に潜入”というのは、秋葉原のラジオ会館8Fで行われる“ドクター中鉢 タイムマシン発明成功記念会見”のことでした。会見が始まるまで、まゆりとほっこり&微妙に噛み合っていない会話をしていると、突然、大きな音と足元を揺らす衝撃が!? 衝撃の原因はラジ館の屋上にあるようで、オカリンは「“機関”の電磁波攻撃か!?」」とイチ早く現場に向かいます。
屋上でオカリンが見たモノは、3メートルくらいの謎の機器とオレンジ色の燐光。「爆発……だと!?」と、カッコつけながら驚いてみる彼ですが、内心ではかなりドキドキしてたみたいです(笑)。なりきってはいるけど、中身はちょっと気弱な学生、という感じなのでしょうか? なんだか、主人公に親しみを持てた気がします。まあ、ごえモン自身も厨二病なので、ひたすら厨二病ゼリフをしゃべってくれても問題ないですが。
爆発事件はうやむやにされつつも、無事(?)ドクター中鉢の会見が行われ、そこに来ていた若干18歳の天才少女・牧瀬紅莉栖(まきせくりす)と出会いました。で、彼女となんだかんだありまして(笑)、その後衝撃的な事件が起こり、オカリンは大変な自体に陥っていくのですが……それは実際にプレイしてみてのお楽しみ(笑)。
といったところで、いとうかなこさんの主題歌とともにOPムービーが流れ、プロローグ部分は終了となりました。ちなみに、プロローグ部分が読み終わるまでには30分程かかります。試遊時間が大体10分程度なので、かなり急いでプレイしないと中途半端なところで終わってしまうのでご注意を。でも、今回TGSで出展された『シュタインズ・ゲート』のプロローグ&第1章をプレイできる体験版は、後日配信される予定とのことなので、じっくりプレイしたい方は、配信されるまで待つのもアリです。
▲紅莉栖と出会った直後、彼女は何者かに殺されてしまいます。そして、この後さらに衝撃的な自体に陥るのですが……。 | ▲紅莉栖の死体発見後、友人に彼女の死を伝えるメールを送ると、平日の秋葉原が突然無人に。一体何が起こったのでしょうか? |
さて、ここからは本作のシステムについて触れていきたいと思います。まず、もっとも特徴的なシステムの“フォーントリガーシステム”から紹介していきます。第1章をある程度進めると、主人公がケータイメールを受信することがあります。この時に、Xボタンを押すことで画面にケータイ画面が表示され、返信するかしないか、どんな返信をするかなどを決めることができます。これが“フォーントリガーシステム”です。本作では、AVGではごくごく当たり前の“選択肢”がなく、このシステムがストーリーを分岐させる“フラグ”の役割を果たすようですね。
▲メールを開いてみると、本文にはいくつか青色で表示される単語があります。どの単語を選択するかによって、返信メールの内容が変わります。 |
続いて、システムメニューの挙動やコンフィグの内容について。前作の『CHAOS;HEAD NOAH』では、システムメニューを開く時の挙動が若干重めで、内容がおもしろいだけにちょっともったいないなぁという印象があったのですが……本作ではまったく問題ありませんでした! システムメニューを開くのがチョッ速で、ボタンを押してからおよそ0.7秒程度で開くことがきました! あ、あと、セーブ&ロード時の速度も検証したかったのですが、今回の体験版には実装されておらず、体験することができませんでした、残念。
コンフィグでは、メッセージ速度やオートモード時の待ち時間を設定できるのはモチロン、各種音量ボリュームの設定、“フォーントリガー”時にスキップモードを解除するかしないかの選択、自動クイックセーブの頻度などを設定可能です。ちなみに、スキップモードはかなり高速で、立ち絵切り替えやイベントCGの挿入などによる動作の“もたつき”もまったくなく、快適にプレイすることできました。欲を言えば、“次のフォーントリガーまでスキップ”機能とかがあればパーフェクトなのですが、まあコレだけでも問題はないでしょう。
また、『CHAOS;HEAD NOAH』ではテキストウィンドウ上に会話しているキャラクターの名前が表示されてませんでしたが、本作はちょっと珍しい形式で、テキストウィンドウ中央下部に登場キャラクターの名前が表示されます。珍しい表示形式ですが、違和感は特に感じず、プレイしているうちにすぐに慣れることができました。キャラクターに音声がついて当然な昨今。音声があるので、誰がどのセリフを言っているのかわからない、なんて状態になることはまずありません。ですが、キャラ名をテキストで表示してくれた方が、認識度をグッと増すのでよりベターかと。
▲こちらがテキストウィンドウに表示されるキャラの名位置。こんな位置にキャラ名を表示させるAVGは見たことがありませんが、結構見やすいかもしれませんね。スタイリッシュですし。 |
正直、15分程度プレイしたぐらいではAVGのよさはわからないのですが、スタッフや声優陣も非常に豪華で、今回体験したかぎりでは悪いところは見つかりませんでしたし、そこかしこで良作になりそうな匂いはプンプン感じました(下倉バイオさんも参加してますし)。でも若干、主人公が厨二病という設定に不安を感じますが、そこはまぁ……拓巳もオタクでしたし、ねぇ? きっと、皆さん受けて入れてくれると思います。ギャルゲー番長ごえモン的に『シュタインズ・ゲート』は今年もっとも期待しているゲームですので、皆さんも、そんな本作をぜひ体験してみてください!(ごえモン)
(C)2009 5pb.Inc/Nitroplus
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