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2009年9月26日(土)

ブラウザゲーブームはまだまだ終らない――台湾パビリオンレポ(3)

文:電撃オンライン

ブラウザゲーブームはまだまだ終らない――台湾パビリオンレポ(3)
▲XPEC社プロデューサー・Player Wuさん。

 国内ではNHN Japanが運営するブラウザ型MMORPG、『みんなの冒険大陸カナン』の開発元であるXPEC Entertainmentは、東京ゲームショウ2009(TGS2009)に新作ブラウザゲーム2タイトルを出展。昨年のTGSで初登場した『カナン』が日本でも好調ということもあり、同社ブースを覗いてきた。今回出展されているのは『混乱仙境(Chaosland)』と『三国風神』で、どちらもFlashで製作されたブラウザ型のMMORPGで、キャラクターの衣装や職業には中国風の世界観が採用されている。

 『混乱仙境』はややコアユーザー向けの作品で、この宇宙にはそれぞれが独立し全く異なる“界”という空間がいくつも存在し、プレイヤーはGvGを通じてこの界を統一、頂点に立つことが1つのプレイ目標となる。キャラクター作成時にプレイヤーは、以下の4つのクラスから選んでキャラクターを育てていく。

●開山士(物理攻撃に優れるバーサーカー)
●司天官(魔法攻撃が得意なウィザード)
●陰陽師(バフ系スキルを扱う)
●逍遥侠(アサシン+ヒーラーを兼ねる)

 各クラスは異なる3タイプの武器を扱えるので、例えば同じ開山士でも両手斧、両手ハンマー、薙刀のどれを選ぶかで戦い方が異なってくる。2009年末に台湾でのクローズドベータテストを行う予定だ。今回の出展で日本のパブリッシャー5、6社からコンタクトがあったとのことなので、『カナン』同様に来年には日本でもお目にかかれるかもしれない。

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ブラウザゲーブームはまだまだ終らない――台湾パビリオンレポ(3)
▲ゲームデザイン部プロデューサーKelvin Koさん

 一方の『三国風神』はその名の通り、『三国志演義』と『風神演義』をミックスしたオリジナル武狭世界を舞台とするMMORPG。2つの偉大な歴史小説に登場する有名武将も、もちろんゲーム内に登場する。水墨画風のグラフィックで描かれる世界は、かなり中国色が強いタイトルだ。

 プレイヤーは三国から所属する国を1つ選び、いずれは三国間の大規模戦争に参加することとなる。ただし、いずれにも所属しない中立プレイヤーとして生きることも可能だ。職業のことを『三国風神』では派閥と呼び、戦士、弓兵、僧侶、魔法使いという4つの派閥がある。操作は基本的にマウスだけで行え、戦闘はモンスターに触れると画面が切り替わる、シンボルエンカウント制を採用している。ペットを最大5匹まで所有でき、戦闘に参加させたりプレイヤーの能力値を上昇させるなど、その役割はさまざまだ。また、プレイヤーが一定レベル以上に成長すると、原作に登場する有名武将を仲間に加えることも可能だ。台湾で11月末のクローズドベータテストを予定している。

 この1年で急激に増えているブラウザゲームの人気について、両タイトルのプロデューサーに尋ねてみたところ、あくまで開発メーカー側の視点だとことわった上で、開発コストとハードルの低さを挙げた。また、プレイヤーがゲームで遊ぶスタイルは変わりつつり、それに合わせてゲームも変化させられる柔軟性を持ち合わせているとも語ってくれた。

 XPEC社は2000年からブラウザゲームの開発をスタートさせており、台湾で唯一、自社開発のブラウザ型MMORPGを提供しているメーカーという強みがある。『カナン』は登録ユーザーがゲームをやめてしまう率が10%以下という結果も出しており、その実力はすでに証明済みだ。『カナン』に続く第2、第3のヒット作品が出るのもそう先の話ではないかもしれない。

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■東京ゲームショウ2009 開催概要
【開催期間】2009年9月24日~27日(ビジネスデイ:24~25日、一般公開:26~27日)
【開催時間】各日10:00~17:00(一般公開日は開場時間が前倒しになる可能性がある)
【会場】幕張メッセ(千葉県)
【入場料】前売1,000円/当日1,200円、小学生以下は無料
【主催】社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)

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