2009年11月2日(月)
11月12日より、クローズドベータテスト実施を予定しているMMORPG『エイカ オンライン』。“ともに戦い成長する”をキーワードに が注目の本タイトルをひと足お先にハンビットユビキタスエンタテインメント(HUE)を訪問して、先行プレイをさせてもらった。『エイカ』とはどんなゲームなのか? 少女型パートナーのプランはどのように育つのか? ゲームの概要と印象レポートをお伝えしていこう。
『エイカ』は、万物の神エイカの創造物でありながら、あくなき欲望を持ち自らの愚かな行為で世界を混沌へと導く人間、そして同じくエイカ神によって生み出されたが人間を敵視する種族ゼレカとの戦いを描いた、西洋ファンタジーの世界観をベースにしたMMORPGだ。人間はゼレカ軍の圧倒的な力により、大陸最後の領土であるラキア島に追い詰められる。力を消耗し戦いを収められない創造神エイカが、最後の希望として人間に与えたのが精霊の力を持ち、大いなる可能性を秘めた存在“プラン(Princess of Air Nymph)であり、これから人間とプランによる世界を救う新たな戦いが始まる……というのが『エイカ』のストーリーである。
プレイヤーは人間の中でも“エルタ”と呼ばれる優れた戦士であり、ゲームスタート時に選んだ所属国家を守るため、ゼレカ軍の魔物や敵対国家との戦いに日々明け暮れることとなる。ゲーム内でも他国を訪問することは一応可能だが、あくまで敵対勢力扱いなので、友達と一緒にプレイする場合は事前にどの国を選ぶか決めておこう。なお、クローズドベータテストでは5つの国が実装される予定だ。
キャラクターはクラスごとに性別固定で、現在はウォーリアー(男)、クルセイダー(女)、スナイパー(男)、デュアルガンナー(女)、ナイトマジシャン(男)、プリースト(女)の6クラスが用意されている。外見のカスタマイズはヘアスタイル、へアカラー、フェイスの3種類のみだが、それぞれ種類はわりと豊富なので好みの顔立ちが作れるだろう。キャラメイキング画面ではいずれのクラスもオシャレな衣装を身に着けているが、これらはあくまで“サンプル”で、ある程度育てないと装備できない。序盤はもう少し地味な衣装なのでゲームスタート後にガッカリしないよう、ここで忠告しておきたい。筆者はデュアルガンナーをその超セクシーな衣装を理由に選んだだけに、ちょっとガッカリしてしまった。
・ウォーリア
・クルセイダー
・スナイパー
・デュアルガンナー
・ナイトマジシャン
・プリースト
▲どの組み合わせても8頭身の美男美女ができあがるのだが、やたらと緻密でリアルな顔立ちというわけではなく、どこか幻想的な顔だちが“ファンタジー世界の住人”らしさを演出していて、個人的には大変好みのグラフィックだ。 |
今回のテストプレイでは所属国家にグラナドを選んだため、ゲームはレゲンシャインの町からスタート。目の前に立っている頭上に“!”マークの出たNPCに話しかけると、チュートリアルを兼ねたクエストが受けられ、誰に会ってこいだのアレを取って来いなど、簡単なお使いを頼まれる。2キャラ目以降はこのチュートリアルをスキップできるが、多少なりとも経験値をもらえるし時間もかからないので、受けておくことをオススメする。
移動はWASDとマウス操作の両方に対応。ターゲッティングもTabキーまたはマウスによる直接クリック、どちらでも可能だ。NPCとの会話やアイテム売買の選択はマウスの左クリックで行える。インタフェースは既存のMMORPGとあまり変わらず、画面下部には各種アイコンの他、スキルやアイテムのショートカットスロットが配置され、左側にチャットウィンドウ、左上にHPやレベルなどキャラクター簡易情報が表示される。攻撃時にはターゲットを合わせた状態でWクリックするか、1~8の数字キーに割り当てた攻撃スキルを発動させればよい。あとはオートで敵が倒れるまで自動攻撃してくれる。また、モンスターからのドロップアイテムは自動的にインベントリに入るので、地面に落ちたアイテムを拾い逃す心配はない。アイテムインベントリが15個と少なめな点を運営スタッフに問うたところ、ゲーム内のクエストを通じてインベントリは徐々に拡張できるそうだ。また、有料アイテムによる拡張も予定しているとのことである。
序盤からフィールドマップはかなり広いが、あちらこちらに移動セーブポイントのNPCが配置されている。クエストの往復だけで何時間も消費して、嫌になるといったことはなさそうだ。クローズドベータテストではレベルキャップあり、マップで言うとだいたいアマルカントからヘルペリン三叉路あたりまでプレイが可能に。また、負荷テストとして戦争コンテンツの一部もイベント扱いで実施する予定。また、ベータテスト初日はモンスターの奪い合いにならないよう、状況を見ながら運営側でバランスを取るとの話であった。
キャラクターの成長はレベル制だが、レベルアップ時のステータスボーナスは無く、STRやDEXといったステータス値はクラスごとに一定値で上昇する。スキルはレベルに応じてNPCから購入し、スキルポイントを割り振ることで威力を強化していく。習得スキル数の上限などはないので、時間はかかるがすべてのスキルを習得することも可能とのこと。では、一体どこでキャラクターの個性を出せるのか……? 今回のテストでは体験できなかったが装備品の強化、精錬、エンチャントシステムの導入が予定されているので、何を強化するかによって同じクラスでも違ったタイプのキャラクターになるのだろう。
▲テストプレイではデュアルガンナーを選択。攻撃の手数が多い分、与ダメージはやや低い印象を受けた。弾は無制限ではないのでファーストキャラに選ぶと、少しお金に苦労するかもしれないが、射程範囲が広いので育成は楽そうだ。 |
▲エリアマップを開くと全NPCとクエストの対象物がアイコンで表示されている。カーソルを合わせれば名前も出るので、かなり親切な作りだと言える。 |
『エイカ』の主なプレイ目標の一つとなるのが、5つの国家による大規模戦争と各国家内部で行われるマーシャル戦というPvPコンテンツだ。そもそも人間と敵対するゼレカとの戦いが控えているのに、国同士で争ってる場合じゃないんじゃないの……? と大いに思うのだが、まあそこは欲深い人間の業ということで納得してほしい。
マーシャル戦はギルド間の戦い、すなわちGvGのことで、専用エリア“クロック・デ・シュバリエ”でのみ行われる。ギルドに所属していないプレイヤーでも傭兵として参加することが可能だ。ここで勝ち残ったギルドはその国の実質トップギルド(マーシャル)となり、町への税率を自由に設定できるというメリットがある。ただし、あまりに無茶な税率をかければ当然他の一般プレイヤーから反感をかい、次回の戦争時にはそれまで戦争に興味がなかった無所属プレイヤーもマーシャルの座から引きずりおろすべく、戦いに参加するだろう。マーシャル戦の実施曜日や時間は現在検討中で、おそらく週1回か2回となる予定だ。
▲このマップではヘルペリン三叉路が他国と接する国境となる。戦争時以外でも敵対国家には入れるが、NPCも攻撃してくるのでうかつな行動は慎みたい。 |
一方の国家間戦争は通常のフィールドを使って行われる。自国の戦争ならば参加は自由で、プレイヤーは所属国のために戦うこととなる。国家間戦争を行うメリットはマーシャル戦とは少し異なり、聖物という特殊なアイテムをめぐって戦う。ワールドマップを見ると“ケイピル跡地”、“シーグムント砂漠”、“アマルカント”、“灰の森”に黒い■マークが見えるだろう。この■をクリックすると聖物情報として5つのスロットが表示される。各国家はゲームスタート時に必ず1つの聖物を所有しており、この聖物には最大HP/MPの上昇、移動速度の増加といったバフ効果があり、先ほどのスロットに獲得した聖物をセットすることで、その国の全プレイヤーに恩恵が与えられるのだ。
戦争時には“キューブ”と呼ばれる保管場所から聖物を奪い、制限時間以内に自国のキューブまで走って帰還し、収めればその聖物は自国のものとなる。複数の聖物を手に入れればその国民はさらに強くなるわけだが、あまりに国家間のパワーバランスに差がつきすぎた場合は、運営側で何らかの救済措置を考えているとのこと。ただし、聖物はインスタンスダンジョンなどで手に入ることもあり、ゲーム全体でいくつの聖物が存在するのかは公開されていない。ある戦争で自国の聖物をすべて奪われてしまっても、次回までに新たな聖物を発見すれば逆転できる可能性は残されている。
▲火、水、大気の3タイプがあるプラン。見た目が一番派手で分かりやすいのは火のプランとのことだ。 |
さて長々とお待たせしてしまったが、ここからようやく『エイカ』において(たぶん)最も重要な要素と言えるプレイヤーの相棒、Princess of Air Nymphこと“プラン”について説明しよう。
プランはエイカ神から人間に託されたNymph(ニンフ)つまり妖精だ。すべてのプレイヤーがレベル7になると前提クエストを提示され、これをクリアできれば誰でも最低1人のプランと契約を結ぶことができる。プランには火、水、大気の3タイプがおり、契約したいプランによってクエストで集めるアイテムが少々異なってくる。各タイプの特徴はざっくり言えば火は攻撃系バフ、水は防御系バフ、大気は回復系バフの習得ということなので、自分のクラスにもっとも必要と思われるプランを選ぼう。
クエストと手続きが終了するとプラン待機所にオーブのようなアイテムが出現し、これをアイテムインベントリに移してWクリックすれば、初めてプランはその姿を現す。生まれたばかりのプランは成長第1段階の“妖精期”にあたり、キャラクターの周囲をくるくる飛び回るだけ。スキルなども何も覚えないし使えない。戦闘やクエスト遂行を経てプレイヤーが得る経験値の一部を吸い取ることで、プランは幼年期、青年期、完全体と4段階で見た目も能力も成長していくのだ。
プレイヤーの中には「ずっと幼年期でいてほしい!」という変わった趣味の方もいると思われるが、クエストを受けなければプランはずっと同じ段階で留まってくれる。ただし、当然だがスキル性能は上がらないので、見た目を取るか能力を取るかのトレードオフとなる。
▲契約を結んだ直後のプランの姿。火のプランなので赤いオーラをまとっている。 |
プランがパートナーとなった瞬間から、画面下部にはプランの顔アイコンと専用スキルスロットが出る。ここに、ときどき吹き出しが表示されるのだが、これはプランがプレイヤーであるアナタと会話したがっている合図だ。何かアイテムを拾ってくることもあるし、たわいもない雑談をふってくることもあり、プレイヤーはそのたびに会話の選択を迫られる。例えば「タバコは吸いますか?」と聞かれ、「吸う」と答えるとプランは「タバコは好きじゃない」といった反応を返してきたり。こういった会話の繰り返しにより、プランの性格の方向性が定まり、やがて成長した時に知的、セクシー、タフなどバリエーション豊かなプランが生まれるのだ。また、プランはお菓子が大好きで、満腹度が下がったときに与えるお菓子の種類もやはり性格に影響するんだとか。
会話を無視したり空腹のまま長い時間放置するとプランはすねてしまい、支援スキルを指示しても「ヤーダ」などといってスキルを発動してくれないのだ! しかしまぁ、このすねちゃったプランのボイスがまた可愛くて可愛くて……。生意気プランのボイス聞きたさにあえて心を鬼にして、放置プレイをするのもオススメ(!?)。
▲プランはクエストの会話にも割り込んできたりと、基本的におしゃべり好きな女の子だ。しかしこの、小枝のようなボディと胴長のバランスはどうしたものか。 | ▲幼年期のプランは小学校1年生ぐらいの体格に成長。この時はわりと高価なアイテムをどこからか拾ってきてくれた。いい子じゃ。 |
▲プラン専用スキルのアイコンを右クリックすると、強化スキルをかけてくれる。このお尻をキュっと突き出した詠唱ポーズがたまらん!! | ▲プレイヤーの後ろで何をしてるかといえば、戦闘中に声援をおくっている。プランは支援のみで直接攻撃は一切しない。だが、それがいい! |
ここまで美男美女のプレイヤーキャラに、ラブリーなプランとくれば衣装もこだわりたいに決まっている。街中ではプランが持っているぬいぐるみや衣装、めがねなどの小物を販売している他、ヘアスタイルとヘアカラーを変えるNPCもいるので、自分好みのプランに染めてしまおう。ヘアスタイルはストレートロング、ショート、ウェーブの3種類しかないので、今後ぜひともツインテールとか、ポニーテールとか、三つ編みとかとか、バリエーションを増やしていただきたい。
▲ダークブルーのロングヘアだったプランが、ピンク色のショートヘアに変身! |
▲プラン専用のお店で売っていた、新しいワンピースと牛のぬいぐるみを買い与えてみた。何を着ても似合う……。 |
最後にテストプレイでは使用しなかった、プリーストのキャラクターとエモーションを一気に紹介しておこう。プリーストもプランに劣らぬ愛らしさなので、まだクローズドベータテストも始まっていないのに、どのクラスでゲームを始めるか、もんもんと悩む筆者の気持ちがきっと読者にも理解してもらえるはずだ。
『エイカ オンライン』は開発元こそ違うものの、HUEが運営する『グラナド・エスパダ プラス』同様に、美しい景色や町並み、魅力的なキャラクターに愛らしいプランの仕草とアバターアイテムなど、プレイするのが楽しくなる要素を数多く備えたMMORPGだ。その一方でGvGに国家間戦争というヘビープレイヤー向けのコンテンツも取り入れるなど、幅広いプレイヤー層を取り込む工夫がなされている。
MMORPGにゲーム性を求めるのか、グラフィックを重視するのかはプレイヤーそれぞれだが、とりあえず『エイカ オンライン』は、髪の毛に両手を突っ込んでぐしゃぐしゃ撫で回したあげくに、ギュっと抱きしめたくなるぐらいプランが可愛らしい。テスター募集は11月4日9:00まで受け付けているので、本記事を読んで「プランいいかも……」と思った読者は今すぐ電撃枠から応募してほしい。
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■『AIKA ONLINE』クローズドベータテスト概要