2010年1月27日(水)
ハンビットユビキタスエンターテインメント(以下、HUE)が運営する『グラナド・エスパダ プラス』(以下、GE+)は、未知なる新大陸“グラナドエスパダ”を、プレイヤー自らが開拓者として乗り込み、冒険を繰り広げる、ロマンあふれる世界が舞台のPC用MMORPG。
中世ヨーロッパを思わせる美しいグラフィックと音楽、水樹奈々さん、置鮎龍太郎さんなど豪華声優陣が演じるキャストと呼ばれる60人以上の編入NPCや、3キャラクターを同時操作可能なMCCなど、従来のオンラインRPGにはない独特ゲームシステムが人気を呼んでいる。
今年で正式サービスから4年目となる老舗タイトルということで、既に多くのファンを抱えるタイトルなのだが、本記事ではこれから初めて『GE+』に触れる新規プレイヤーを対象に、『GE+』の魅力や基礎知識について紹介していこう。
冒頭でお伝えした通り『GE+』には、他のMMORPGには無いユニークなシステムが数多く実装されているのだが、まずプレイヤーの目を引き付けるのは、繊細にして優雅なグラフィックスだろう。特にプレイヤーキャラクターは男女ともに、スーパーモデル級にバランスの取れた8頭身にノーブルな顔立ち。そのボディを包む衣装も、思わず「これからどちらの舞踏会にお出かけになりますの?」と尋ねたくなるようなゴージャスな物ばかりだ。
さらに開拓の途中でプレイヤーが立ち寄る街は、中世イギリス風のどこか古式ゆかしい建物が並ぶ“リボルドウェ”、乾いた赤レンガの屋根に夕日が映える港町“コインブラ”、近代フランスをイメージさせるカチっとした街並みの“オーシュ”など、建築様式や雰囲気はまったく異なるものの、どの街もまるで映画を見ているような美しい風景を生み出している。
▲メインシナリオの設定上、プレイヤーは旧大陸からはるばる新大陸の開拓にやってきた、それなりに身分のある●●家の出身ということに。ここグラナドエスパダでは古いしきたりなど通用しない。ただ1人の開拓者という扱いだが。 |
まずは広大な新大陸グラナドエスパダ探索するために、自分の“家門”を作成しよう。『GE+』ではプレイヤーが操作するすべてのキャラクターは、家門に所属している。家門とは……ものすごくざっくり説明すると苗字だと思ってもらえばよい。『GE+』におけるキャラクター名はすべて苗字+名前で表示され、クエストやNPCとの会話では「●●家」「●●家門」と呼ばれる。
プレイヤーが最初に選べるクラスは、ファイター、ウィザード、スカウト、マスケティア、ウォーロックの5種類。いずれも美男美女ぞろいなで、クラス選びというよりも顔選びで悩んでしまいそうだ。残念ながらカスタマイズできるのは顔タイプ2種類だけと少ないのだが、『GE』はゲーム内ショップやマーケット機能を通じて、ゴージャスな衣装や、髪型を変えるアクセサリなどが入手可能になっているので、キャラメイキングに不満を感じた人も、ここはちょっとだけ我慢して先に進んでほしい。
これから初めて『GE+』をプレイする人は、どのクラスを選べばよいのか迷うかもしれない。『GE+』には、3人のキャラクターを同時操作するMCC(Multi Character Control)システムが搭載されているため、実はどんな組み合わせで始めてもゲーム序盤で困ることはない。とは言え、やはり5つのクラスにはそれぞれ特徴的な戦闘スタイルがあり、初心者にオススメの構成というのもあるので、まずはそこから解説していこう。
●ファイター&ウィザード
●スカウト&ウォーロック
●マスケッティア
▲拳銃、長銃、ショットガンなど銃器系のプロフェッショナル。特に長銃は『GE+』で最長の射程距離を誇り、威力が上がれば敵が近寄る前に倒すことも可能だ。逆に接近戦には弱く、弾の消費が激しいなどのデメリットもあるが、できれば1人は育てておきたい。 |
『GE+』はまったく初めてというプレイヤーなら、まず回復役のスカウトを作ろう。あとの2人は……正直どのクラスを育ててもよいのだが、火力重視なら“マスケッティア×マスケッティア”。バランス型なら“ファイター×ウィザード”、操作テクニックに自信があればウィザード×ウォーロック”なんて組み合わせもアリだろう。
この基本キャラクターの他にも、『GE+』ではクエストを通じて総勢60人以上のNPCを自分の家門に編入できる。つまり街中で出会うNPC達を自分のキャラクターとして操作し、育成できるのだ!『GE+』では彼らのことを“キャスト”と呼び、キャストだけが使える特殊な攻撃スタイル=スタンスを習得できるなど、様々な特徴を備えている。もちろんキャストを仲間にする過程でプレイヤーが目にする、彼らの知られざる過去や秘められたストーリーも魅力満点。特にメインシナリオは、後々まで伏線が張られたボリュームたっぷりの物語が用意されているので、クエストを読み飛ばさずにじっくり目を通してほしい。
▲実際にどんなNPCを仲間にできるのかは、本記事後半で紹介! |
▲足元が緑の○印なのがリーダーキャラクター。△がAIで行動するその他のMCC構成キャラクターを示している。キャラ同士が一定距離以上離れてしまうと、自動的にリーダーの元へ集合するシステムになっている。 |
オンラインゲームと聞くと、寝る間も惜しんで時間をかけなければ遊べないイメージを持っている読者もいるのでは? 『GE+』は毎日忙しい社会人でも、周囲のプレイヤーとのレベル差をほとんど意識せずに遊べるのが大きな特徴だ。それを可能にしているのがMCCシステム&自動戦闘モードである。
MCCシステムは先述の通り、最大3人まで自分の家門から選んだキャラクターを、同時に操作して遊べるシステムのことだ。実際には3人のうちリーダーを1名決め、残りの2人はAIによって自動的に行動してくれる。攻撃スキルなどはプレイヤーが指示しなければ発動してくれないが、リーダーキャラはキー操作1つで変更できる。
回復役のスカウト、前衛タンクのファイター、遠距離攻撃のマスケッティアなんてMCC構成にしておけば、どんなタイプのモンスターにも対応可能。回復役が集まらないから、狩に行くのにメンバー募集で1時間半待ち……なんて時間の無駄も『GE』なら起こらないのだ。
▲ホールドモードを上手に利用したレベル上げは『GE+』の基本プレイスタイル。無理に強い敵を相手にするのではなく、長く安全に狩れる場所を選ぶのがコツだ。 | ▲この他にも、落ちたアイテムを拾いつつ指定したポイントまで移動する“ハーベストモード”、リーダーを中心に移動しつつ戦闘する“キープモード”がある。 |
さらに『GE+』独特の戦闘モードが、長時間ゆっくり遊べない人でも楽々レベル上げができるようになっている。Ctrl+Hキーを押すとMCCは“ホールドモード”となり、その位置から動かずに武器の射程範囲に入ってきたモンスターだけを、自動攻撃するようになる。このホールドモードをうまく活用すれば、学校や会社にいっている間。あるいは寝ている間でもリポップする敵を倒し続け、レベル上げができてしまうわけだ。
さすがに落ちたアイテムは拾ってくれないが、「とにかく早く高レベルの友達と一緒に遊びたい!」と思うならば、このホールーモードを積極的に使ってしまおう。
既存のオンラインゲームには無い、数多くのユニークなシステムを導入している『GE+』だが、その中でも特に際立っているのが戦闘に関わるもう1つのシステム“スタンス”だ。
スタンスとは、武器の種類および武器の持ち方によって攻撃力や防御力、使えるスキルが大きく異なり、戦闘スタイルに大きく影響するというもの。例えばファイターが扱える大剣には、その攻撃力を最大限に生かせるスキルが使える“ルーフガード”と、攻守のバランスは良いがスピードにキレがない“プロウガード”という2つのスタンス。
マスケッティアの長銃にも、命中率は普通だが移動しながら撃てる“スタンディングショット”と、射程距離と命中率、クリティカルヒット率がグンとアップする代わりに、膝をついて座るため一切移動ができないスタンス“ニーリングショット”がある。まったく同じ武器を使っているのに、スタンスを切り替えることで適したエリアやプレイスタイルが大きく変わってしまうため、戦闘が単調にならず飽きにくい。
▲通常攻撃の与ダメージも、目で見て分かるほど変わる大剣のスタンス、ルーフガードとプロウガード。スタンスと敵のタイプにも相性があるので、一番戦いやすいスタンスを研究しよう。 |
▲ウィザードの場合、杖の種類によって使えるスタンスが異なり、スタンスによって魔法スキルもまったく違うタイプとなる。 |
また、一部のスタンス習得はレベル制限や前提クエストの遂行、有料アイテムが必要だったりする。今までにない新しいスタンスを手に入れると色々試したくなり、フィールドに出かけるのがより楽しくなる。それが『GE+』のスタンスシステムなのだ。
先ほど“街中で出会うNPC達を自分のキャラクターとして操作し、育成できる”と述べたが、『GE+』初心者には何のことだか、ちょっとイメージしづらいかもしれない。ここからは、ゲーム序盤で仲間にできる編入NPC(以下、キャスト)たちを紹介していこう。
キャストは基本的に、彼らが頼んでくるクエストを遂行すると、プレイヤーの家門に加わってくれる。コインブラの町にいる“エミリア”や“グルトルデ”のように、『GE+』のメインシナリオに深く関わってくるキャストもいれば、(今のところは)サブシナリオのみで登場するキャストも大勢いる。何しろ2010年1月の時点で総勢60名以上のキャストがゲーム内には存在しており、全員について把握するのは結構厳しい……。また、編入には有料アイテムが必要という、やや特殊なキャストもいるが、それほど数は多くないので安心してほしい。
●1人目:リボルドウェソルジャー(必要レベル:1)
プレイヤーが最初に仲間にできるのが、この“リボルドウェソルジャー”だ。その名の通り、リボルドウェの街とその周辺の警備に当たる兵士で、金属製の胸当てにヘルメットと、やや古風な装備を身に付けている。剣と盾、槍などを扱える近接戦闘クラスだが、ファイターに比べると習得可能なスタンスは少なめ。これといって突出した能力がないので、『GE+』内でもちょっと微妙な扱いなのが寂しい……。
▲リボルドウェソルジャーは、編入時に男女の性別を選べるキャスト。能力差はないので好みで選ぼう。 |
●2人目:ラミロ(必要レベル:8)
リボルドウェのすぐ外、クイーンズゲートにいるラミロは新大陸生まれの2世で、資産家の息子というキャスト。子供のくせにカノジョ持ちで、おまけにちょっと生意気な口をきくが、よく見るとまだあどけなさを残した美少年という、お好きな方にはたまらない属性の持ち主だ。
近接クラスだが子供ゆえに、普通のキャラクターが片手で持つ長剣もラミロが持つと大剣扱いになるなど、細かいネタが仕込まれている。また、ラミロの特徴は他キャラクターにはないすばやい動き。敏捷ステータス値が80と最初から高く、さらにラミロ固有スキルとして、瞬間的に早いスピードを出して全力疾走できる“スプリント”を所有している。
▲ラミロ編入には、前提クエスト「危機に陥った少女」の進行が必要。インスタンスダンジョンで少女を助け、さらにモンスターを倒せばクリアできる。途中からラミロも助っ人に来てくれる。 |
▲次のステップに進むにはレベル8到達が条件。なぜかラミロに恋敵呼ばわりされ、戦闘(ケンカ?)に! いやいや恋の百戦錬磨を経験してきた筆者に、本気で勝てるとおもってるんでしょうか、ラミロ少年は……。 |
●3人目:ジャック(必要レベル:8)
マッチョなリボルドウェソルジャー、美少年ラミロときて……いきなり“ジャック爺さん”と呼びたくなるような、しぶ~いキャスト“ジャック”。旧大陸のブリスティア出身にして“3年戦争”と呼ばれる大戦の経験者、かつブリスティア陸軍工兵だったという過去を聞くとさらに渋みが増す。
すでに高レベルの上級プレイヤーはともかく、初心者にとってジャックはなかなか頼もしいキャストだ。彼が習得できるスキル“コンストラクション”は、射程範囲内の敵を自動攻撃する“キャノンターレット”や、周囲の味方キャラクターにHP回復効果を付与できる“ワード”といった、様々な装置を建築できるスタンス。装置を使って倒したモンスターの経験値もちゃんと加算されるので、序盤~中盤のキャラクター育成にはかなり便利である。たぶん昔は美男子だったとおもわれるジャックを、力いっぱい愛してあげてほしい。
▲ジャック編入には採石場第2作業区のモンスター討伐クエストを受け、制限時間内にジャケンベア×4とジャケングリズリー×1を退治すればクリア。あとは石灰石を10個集めればジャックカードが手に入る。 |
なお、キャストはクエスト遂行時にそのまま仲間になるのではなく、まず“カード”というアイテムの形でプレイヤーのインベントリに入る点に注意。“ラミロカード”“ジャックカード”など、キャストのカードを所持した状態で“バラック”に移動し、キャラクター作成ボタンを押すと、ファイターやマスケッティア、ウォーロックなどの名前と並んでラミロ、ジャックなどの名前が表示される。もちろんカードは1回限りの使いきり。
ホントのところは一度編入したキャストを再びカードに戻す方法などもあるが、今回はビギナー向けレポということで割愛させていただく。
▲全ての家門キャラクターが集まる部屋を“バラック”と呼ぶ。ここでMCCの構成を組み替えられる。 |
『GE+』は忙しい人には自分のペースでゆっくり遊べ、やりこみたい人にはがっつり遊べる高難易度のコンテンツがある。ここでは紹介しきれないが、対人要素がほしければ特定エリアの覇権を巡るGvG“コロニー戦”も用意されており、どんなプレイスタイルにも対応できるMMORPGだ。繰り返しになるが、正式サービス開始から3年が経過しているからといって、「今から参加しても楽しめないかも……」とあきらめる必要はない。次はどのキャラクター or キャストを育てよう? と楽しみながら、マイペースで遊べるのが『GE+』のよいところ。
新大陸の開拓はまだまだ続く。ロマンと勇気あふれる冒険家は、いまこそグラナドエスパダの大地に一歩を踏み出してほしい。
(c) 2003-2010 IMC Games Co., Ltd. Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.