2010年3月30日(火)
セガから3月18日に発売されたPS3用ソフト『龍が如く4 伝説を継ぐもの(以下、龍が如く4)』。本作を開発してきた総合監督の名越稔洋さんにインタビューを行った。
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本作は、愛・人情・裏切りといった熱き人間ドラマを描いた人気A・AVG『龍が如く』シリーズの最新作。主人公が4人になったことでバトルアクションも四者四様へと進化し、それぞれ異なるスタイルでの戦いを楽しめる。また、作中のミニゲームや企業とのコラボレーションも、これまで以上に充実している。
インタビュー中では、主人公が4人になった経緯や制作にあたって気をつけたところ、シリーズについて、ゲーム作りに対しての考えなどを聞いている。シリーズのファンだけでなく、ソフトに興味がある人も、ぜひご覧いただきたい。
――まず最初の質問です。発売から1週間が経過しましたが、率直にどんな気持ちですか?
遊んだ人の評判がよかったので、安心しています。「シリーズで一番よかった!」や「期待通り、おもしろかった」という声も届いているのは、素直にうれしいですね。
――2009年5月に本作を発表していますが、制作に取り掛かりだしたのはいつごろからですか?
『龍が如く3』が終わった瞬間から始めているので、2009年の2月終わりか、3月始めだったと思います。
――1年という短いスパンで、密度の濃い作品を作っていますが、毎回作品をパワーアップさせながら発売するための秘訣はあるのでしょうか?
ソフトが売れて、ファンに愛されて、開発スタッフに責任感が生まれていることですね。いい加減なものを出せないという思いが生まれます。そして作り方としても、ワークフローがブラッシュアップされてきている。熱意とワークフロー、その2つだと思いますね。
――本作は桐生一馬に加えて、主人公が4人になりましたが、これは最初から決まっていたのでしょうか?
(主人公を4人にすることは)実は、もともとやりたかったんですよ。ただ、1年という短期間でそれをやることは難しかった。『龍が如く 見参!』ではPS3への移行という別の問題もありましたし。だいぶ前からやりたかった企画を、ついに実現できたという形です。
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| こちらが本作の主人公たち。左から桐生一馬、秋山駿、谷村正義、冴島大河。 | ||||||
――桐生は前作のその後が描かれていますが、彼以外のキャラクターコンセプトについて教えてもらえますか?
神室町が舞台なので“街にいたら楽しそうなキャラ”というコンセプトが最初にありました。どういう職業がいいか、バックボーンはどうなっているとかは大分考えました。裏社会を描いている作品なので、たとえば刑事が1人いたら、これまでとはちょっと違った雰囲気になるかなとかですね。
――それぞれのキャラに、山寺宏一さん、成宮寛貴さん、小山力也さんを選抜した理由は?
設定ができあがった後で、そのキャラの設定やイメージにマッチする人を考えました。ただ、声優さんに関してはシナリオの横山(※横山昌義氏。1作目からシナリオを手がけている)のオススメだったので、僕というよりはシナリオライターの推薦が強かったですね。
――操作するキャラが4人に増えた分、バトルパートではどういった部分に気を付けましたか?
4人のキャラを操作するんですが、格闘スタイルはパワー重視、スピード重視というようにコンセプトが異なっています。それをしっかり再現して使い分けができることと、さわっていて気持ちよく遊べるバランス取りが一番大変でしたね。結果として、キャラごとに自由な能力ができたり、それぞれ異なる訓練があったりと、自由なカスタマイズができるようになりました。遊んだ方からの評判もいいようで、バトルチームは喜んでいますね。
――『龍が如く3』の神室町と比べて、屋上や地下のエリアがプラスされていています。その一方で、これまでのシリーズであった神室町以外の繁華街がなくなっています。街を絞った理由はなぜですか?
コンセプトとして「広げるのではなく深める」というのがありました。それを感じられるようなデザインにして、立体的な街を作るという方針を早めに決めました。ただ、屋上や地下と街のつながり、構成を考えることは、マップを単純に増やすことよりも大変でしたね。しかし、キャラクターが増えることで、全体として行動範囲が増える。それを考えていくと、ああいう形になるのかなと。
――街の中では、実在する店舗や広告を多数見られます。さまざまな企業とコラボレーションする中で、どんな苦労がありますか?
『龍が如く』という作品を理解していただくこと。その上で、どういうことができるかを模索していくことですね。手間も時間もかかるのでそこは毎回大変です。ただ、ありがたいことに作品の認知度も上がってきたので、大分理解されやすくなりました。
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| さらに、奥深さが増した神室町。プレイスポットの数も過去最高で、かなりのボリュームがある。 | ||||
――今回からネットに対応したオンライン広告が入っていますが、今後の主流になるのでしょうか?
新しい仕組みを聞いた時に「試してみたい」と感じました。『龍が如く』ならうまく活用できそうだと思ったので、いろいろ努力して採用しています。今の段階では、今後についてはなんともいえませんが、好評のようなので続いていくかもしれません。
――ゲーム中に収録されている『つくろう』系のミニゲームは、複数のキャラを育成できる上に、ストーリー性もあります。非常にクオリティが高いと感じました。
どういうゲームを入れるとプレイした人が喜ぶかをしっかり話して、そのネタをおまけ程度ではなく、きちっと遊べるものまで仕上げていく。そこを目標にしてやっているので、いい方向にいっていると思います。
――キャバクラオーディションは、どういった理由で行われたのでしょうか?
元々アイデアはあったんですが、1年で収めるめども立っていなかった。そして成功するかどうかわからなかったので先送りしていました。しかし、今回はやり残すことがないように思い切ってやったという流れですね。うまく人も集まったので、結果論ですがやってよかったと思います。
――『龍が如く 見参!』から、再びZeebraさんを起用した経緯を教えてください。
Zeebra君を使いたいというより、4人の物語を描いているので4人のユニットがいい、というところからスタートしました。その上でコンセプトがしっかり伝わり、なおかつおもしろいものをやれそうなアーティストを模索していく中でたどり着いたのが、再び彼だったんです。何度もやり取りして出来上がった曲は、内容もすごくよかったです。
――シナリオについてお聞きします。新キャラである秋山を最初に持ってきたのはなぜですか?
物語の流れを重要視したからですね。正直な話、おもしろくなるんであれば最初になるのが冴島でも谷村でもよかったんですよ。ただ、伏線をどこに用意して、どこで回収していくかを考えたところ、結果的に1つの答えとして秋山になりました。
――ユーザーの間で、PS3になってからムービー中のキャラの表情がより豊かになったことが好評ですが、いかがですか?
細かい表情を付けられるようになり、描写はかなり向上していると思います。ユーザーさんにもスキルアップしたポイントが伝わっているのでよかったですね。ただ、そこにあぐらをかかず演出面はもっとよくしていきたいと思っています。
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| 登場するキャラクターの息づかいが聴こえそうなくらい、リアルなグラフィック。プレイヤーの気持ちを、より盛り上げている。 | ||||
→次ページで、『龍が如く』について、ゲーム作りに対して名越さんが語る!
(C)SEGA
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