2010年4月13日(火)
大まかなシナリオを追ったところで、物語の中心人物たちを紹介しましょう。たつきちさんによる淡くかわいらしいイラストはもちろんですが、注目はなんといってもコンシューマ版で追加されたキャラクターボイスです。超豪華な声優陣が演じる臨場感たっぷりの掛け合いが、『ひまわり』の世界をさらに彩ってくれますよー。
アリエス CV:野中 藍
UFOとともに空から落ちてきた記憶喪失の少女。自分の名前と言葉以外の記憶をすべて失っていて、最初はトイレの使い方すらわからない始末です。本人は当たり前のように思っていますが、手を触れるだけで怪我を治すといった不思議な力を持っていて……。
▲妹キャラのような立ち位置に納まりますが、ワタシはむしろ父性に目覚めさせられそうになりました。記憶喪失のせいか恥じらいもあまりなく、いろいろな意味で主人公をドギマギさせる娘です。 |
アクア CV:田村 ゆかり
神出鬼没な謎の少女です。すました態度を取っているものの、考えていることが表情に出やすいタイプ。いつもアリエスと主人公の様子を伺っていますが、何をするでもなく傍観を決め込んでいるようで……。
▲主人公の幼なじみである明香の従姉妹だと立場を偽って、主人公たちに接近してくるアクア。なんの脈絡もなしに「あなたにデコピンをしたい」と言い出すなど、突拍子もない言動を連発するつかみどころのない性格です。 |
西園寺 明香(さいおんじ あすか) CV:川澄 綾子
主人公の幼なじみにして、初恋の相手。世話焼きな性格で、毎日のように主人公の家に通っては、家事をしてあげています。宇宙部の活動に不満を抱いていますが、付き合いがいいせいか巻き込まれてばかりのようです。
▲普通の女の子に見えて、大きな屋敷のお嬢様。近所で主人公との恋人関係を噂されてもまったく気にしない――というかそれを狙っているフシがあります。1人称は“ボク”。 |
雨宮 銀河(あまみや ぎんが) CV:小西 克幸
主人公たちを率いる宇宙部の部長。航空機の事故で亡くなった宇宙飛行士・雨宮大吾の息子で、自らも宇宙に強いあこがれを持っています。「これは部活である!!」を口癖に、型破りなことをする困った人物。
▲銀河はミリタリー系にも詳しく、私服はもちろんパジャマまで迷彩服です。怪しげな人影を見つけると、すぐさまおもちゃのマシンガンをを発砲する姿が印象的。 |
システム面はというと、とにかく項目の多彩さが目に付きます。音声だけでも、ボイス設定に音量設定、出力方法にハイライト設定などこと細かに変更でき、テキストやオートプレイ、スキップ機能の設定も充実。セーブ&ロードの機能も使いやすく、クイックセーブ&ロードはもちろん、選択肢やシーンタイトルでの自動セーブや、前回ゲーム終了した時点でのデータを呼び出すことも可能です。その上、用語解説や達成度表示まで完備されていて、もう何も言うことないです。
これだけ多機能ならかなり重そうに思えますが、これがなんとメチャクチャ快適! 本作はデータインストール非対応ですが、インストールが必要ないくらいサクサク進められます。ぜひ自分の好みに合った設定にして楽しくプレイしてくださいねー。
▲CG・音楽・ムービーなどの鑑賞モードももちろん完備されています。ゲームの達成度が細かく表示されるので、見逃している要素も簡単に調べることができますよ。 |
ひと通りプレイした感想としては、「予想外」のひと言に尽きますね。というのも、タイトルや資料から“花畑”とかをイメージしていたら、かなり本格的なSFが繰り広げられるわけですから。ストーリー的にも、主人公たちの過去が明らかになっていくにつれてどんどん壮大になり、いろいろと予想外の展開に驚嘆させられました。それもこれもスケールの広げ方によるものでしょうか。主人公たちの過去が明かされるにつれて話が壮大になっていきますが、張り巡らされた伏線によって自然と頭に入ってくるため、奥深いシナリオなのに深く考えなくても楽しめます。
ちなみに本編クリアまでの所要時間は大体3~40時間くらいでしょうか。プレイを終えてからは「長かった~!」とひと息ついたものの、プレイ中はテキストや章区切りのテンポのよさからか、まったく気になりませんでした。キャラクターの魅力もさることながら、読み物としてもオススメの秀作です。おもしろいAVGを探している皆さん、ぜひともプレイしてみてください!(ミント)
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