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2010年4月12日(月)

メックナー氏、映画『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』を語る

文:電撃オンライン

 5月28日よりTOHOシネマズ日劇他、全国で公開される映画『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』(配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン)。この映画について、エグゼクティヴ・プロデューサーのジョーダン・メックナー氏にお話を伺った。

『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』
『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』

 『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』は、2004年に発売された同名のPS2用アクションAVGを実写映画化したもの。時間をさかのぼり、過去を変えることのできる伝説の“時間の砂”をめぐる、壮大なファンタジーストーリーが描かれる。世界制覇のために“時間の砂”を手に入れようとする邪悪な力が動き出した時、神々は1人の若い王子に人類の運命を託すが……。

 ジョーダン・メックナー氏は、『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』のゲームを手掛け、映画のエグゼクティヴ・プロデューサーを務めている。以下に氏へのインタビュー掲載するので、興味がある人はぜひチェックしてほしい。

『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』
▲ジョーダン・メックナー氏

――『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』が映画化されることになった経緯をお願いします。また、映画化が決定した時のお気持ちを教えてください。

 このゲームが映画化されることは、つねづね望んでいました。シリーズ1作目のゲームが誕生してから20年の時を経て、ロケーション撮影、何千人というキャスト、そして素晴らしい特殊効果を駆使した、ジェリー・ブラッカイマー(映画プロデューサー)ならではの壮大なスケールで映画化されることになったのは、自分にとって本当に夢のようなことです。

――映画『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』において、具体的にどのようなことをされたのでしょうか?

 映画化にあたり、まずはジェリー・ブラッカイマーを説得する必要がありました。そこでゲームのストーリーが映画としてもきちんと成立することを証明するべく、ゲームの映像を使って2分間の予告編のようなものを作ったんです。初期段階で準備稿をいくつか手掛けたこともあり、最終的にはエグゼクティブ・プロデューサーの1人として名を連ねることになったというわけです。

――どういった点を観客に見てほしいと思っていますか?

 この映画を観てくれる人たちには、想像に満ちた素晴らしい大冒険を通して別世界に旅立ち、繰り広げられる物語の世界にどっぷり浸かって、2時間の間とにかく楽しんでほしいですね。ジェリー・ブラッカイマーにこの映画の企画を持ち込んだ時、私の中にあったのは、20年前にオリジナルのゲームを作る着想を与えてくれたような刺激的な映画にしたいという願いでしたが、この映画はまさにそういった素晴らしい作品に仕上がっていると思いますよ。

――ゲームと映画で異なっている点はどこですか?

 この映画は、主に(2004年にSCEから発売された)同名タイトルのゲームをもとにしていますが、ストーリーは異なったものになっています。なぜそうしたかというと、ゲーム版ではあくまでプレイすることを念頭に置いてストーリーを考えたのに対し、今回の映画版ではスクリーンで観て、体験することに焦点を絞る必要があったからです。物語の出だしはある程度似ていますが、たとえばゲーム版ではすべてのキャラクターが砂の影響によって化け物へと変身してしまうところから始まる一方、映画にはそのような展開はありません。

――ゲームの時のような剣を交える激しい決闘シーンや、床が抜け落ちたり崖を飛び移ったりするようなアクションシーンはあるのでしょうか?

 ゲーム版をプレイしたことがある人なら、動きの点で多くの共通点があることに気付くと思いますが、映画版ではさらにすごいアクションが展開します。特にゲートが開いたり落ちてきたりといったアクションには注目してほしいですね。

『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』

――映画化にあたっての苦労をお聞かせください。

 ゲームを映画化する作業でもっとも難しい点は、ゲームはそれを実際にプレイするプレイヤーによって定義づけられるのに対し、映画にはその法則が通用しないという、2つのメディアの根本的な違いです。映画化にあたっての最大のチャレンジは、ゲーム版のエッセンスを残しつつ、ゲームのプレイヤーではなく映画の観客にエモーショナルな体験を促す、映画版ならではのストーリーを作り出すことでした。

――映画のシリーズ化の予定はありますか?

 この先どうなるかなんて誰にもわかりませんし、私は“時のダガー”を持たないので知るすべもありません(笑)。しかし、シリーズ化に関連した動きという点で1つだけ言えるのは、この映画をもとにしたグラフィック・ノベルが春ごろ、アメリカで発売になります。

――『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』を愛する日本のファン、また映画を楽しみにしている人たちにひと言お願いします。

 長年『プリンス・オブ・ペルシャ』シリーズを応援してくれてありがとうございます。1989年にシリーズ1作目のゲームを発表して以来、日本のファンは根強く、そして熱心に支えてくれましたし、日本での成功がその後のシリーズ化、果ては今回の映画化につながったという点でも、日本のファンの皆さんには本当に感謝しています。

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■映画『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』
【公開日】2010年5月28日よりTOHOシネマズ日劇他で全国ロードショー

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