2010年4月15日(木)
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セガから3月18日に発売されたPS3用ソフト『龍が如く4 伝説を継ぐもの(以下、龍が如く4)』。本作のメインシナリオを手掛けた横山昌義さんにインタビューを行った。
熱い人間ドラマの描写が人気のアクションAVGシリーズ『龍が如く』。最新作『龍が如く4』では、桐生一馬に加え、秋山駿、冴島大河、谷村正義という3人の主人公が加わり、さまざまな視点から、ストーリー、神室町を楽しむことができる。アクションやサブストーリーも、4人それぞれの視点の特徴が出たものになっている。
インタビュー中では、シナリオを生み出していく過程や、本作を制作するにあたって気をつけたところ、シリーズに対しての考えなどを聞いた。以下に掲載するので、シリーズファンだけでなく、少しでも興味がある人もぜひご覧いただきたい。
――横山さんは、『龍が如く』において、どのような仕事を担当しているのでしょうか?
主にメインシナリオといわれる物語の本筋の脚本を書いています。あとは、音声収録時の音響監督と、イベントシーンのモーション撮影時の監督です。その他、制作進行的な仕事も担当しています。
――『龍が如く4』に取りかかったのはいつごろだったのでしょうか?
いつぐらいだったかな?(笑) ……ちょうど『龍が如く3』の発売数日前に、熱海の温泉宿に行ったんですが、その温泉につかっている時にプロットを思いついたのを覚えています。『龍が如く』のエンディングで100億が空から降ってきて、その金を拾ったホームレスとかが金貸しとなって登場したりしたらおもしろいかなぁ、とか考えていました。
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| ▲主人公の1人である秋山駿は、東城会の100億円を手にして、運命を変えた男だ。 | ||
――今回、主人公が4人に増えています。ストーリーを作るにあたり注意した点はありましたか?
これまで『龍が如く』の主人公は、桐生一馬で通してきています。たぶん、シリーズファンの方たちは、“桐生として”事件にかかわり、“桐生として”神室町で遊びたいんだと思うんです。ゲームエンターテインメントのおもしろさって、プレイしながらその操作している主人公にのめりこめるかどうかがカギなので、複数主人公にすることで、その没入感が薄れてしまう危険性があると考えていました。なので、主人公4人均等に感情移入ができるよう、キャラ作りはいつも以上にしっかりやろうと。特に新キャラに関しては、必要以上に気をつかいましたね。
――個人的にですが、序盤から秋山の魅力が前面に出て、先が知りたくなる展開になっていると感じました。
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秋山はひょうひょうとしているけれど、締めるところは締めるという、桐生は違ったタイプのヒーロー。これは日本の漫画・アニメの世界に昔からあるトラディショナルなヒーロー像の1つです。僕自身がこのタイプのキャラが大好きだったので、うまく『龍が如く』の世界観に落としこめるという自信はありました。
秋山というキャラクターを、物語の“トップバッター”に配置したのは、そういった自信の表れです。このキャラクターなら、まずユーザーの方に嫌われないだろうと(笑)。 いろんな意味で、今作は“続編”ではなく“新作”を作るつもりで臨んだので、見た目の世界観は同じでも、キャラクターの性格や立ち位置が変わることで“新たな世界”を感じてほしいなと。秋山はその入り口を担当する非常に重要な役周りと言えますね。
――マジメなシーンになると、熱い性格が秋山から出ていますよね。
私自身が、大映TVドラマの『スクール☆ウォーズ』や『プロゴルファー礼子』とか、ストレートな感情表現で描いていたドラマを見ていた最後の世代ということもあり、ある意味同じ年の設定の秋山にはそういうスポ根的なノリを入れています。若い谷村との世代の差を感じられるような演出も入れたりしていますね。若いユーザーの方が見ると「なんだろう? このノリ」って感じるシーンは、そういう影響があるかと思います。
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――声優の山寺宏一さんに秋山をお願いしたのは、横山さんたっての希望と聞きました。どんな思いがあったのでしょうか?
個人的に、山寺さんは現在日本で最高の声優さんの1人だと思っているので、いつかお願いしたいと考えていました。ただ、山寺さんにお願いするからには、100%合う役を用意したかった。……もちろん技量がある方なのでどんな役でもできるんでしょうが、加持くん(『新世紀エヴァンゲリオン』の加持リョウジ)やスパイク(『カウボーイビバップ』のスパイク・スピーゲル)のようなノリが山寺さんの真骨頂だと思うんです。『龍が如く』でもようやくそのようなキャラクターができたので、山寺さんがやってくれると信じてシナリオを書きました。
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秋山は、桐生の1.5倍くらいのセリフがあって、とにかくよくしゃべるキャラ。一見間延びしそうなセリフをスラスラとテンポよく演じられる人って少ないと思うんですが、山寺さんならできると信じていた。逆に山寺さんがやっていてくれなかったら、どうなったんだろうと思います。どうにかキャスティングできたので、よかったですね。
――やはりキャスティングするのは難しかったんですか?
僕の中では、今回出演しているどの俳優さんよりも難しいと思っています。実際、一番最後に決まりましたから。他のスタッフにも「もうスケジュール的に厳しいから、やめない?」と何度か言われました(苦笑)。ただ、どうしてもお願いしたかった。その器を用意するためにも、秋山の設定に関しては気を遣いましたね。
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――そのかいあってか、秋山の人気は高いですね。
秋山と冴島は高いですね。このふたりに共通して言えるのは「時代遅れのヒーロー」ということです。逆にソレが新鮮に映るのではないかと。
たとえばですが、最近はTVアニメ版の『ルパン3世』を見ていない世代が増えていると思うんですよ。もちろん劇場用アニメ『ルパン三世 カリオストロの城』などで、ルパンというキャラの設定自体は知っているんだけど、オリジナルにしかないルパンのカッコよさまでは知らない。そういった“知られざる”カッコよさの要素を、秋山や冴島には散りばめています。今の子から見てもルパンや『仁義なき戦い』の広能(広能昌三)みたいなキャラはやっぱりカッコよく見えると思いますので。
→次ページでシナリオを生み出す過程やキャラクター制作秘話を激白!
(C)SEGA
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