2010年5月18日(火)
こんにちは。マイペース洋ゲーコーナー“洋鯨亭”亭主のRonです。それでは、今回も早速本題に入りましょう。
4月28日、スクウェア・エニックスから新レーベルとして“SQUARE ENIX EXTREME EDGES(スクウェア・エニックス エクストリームエッジ)”が発表されました。(ソースはこちら)
▲これが新しくできたレーベル“SQUARE ENIX EXTREME EDGES”のロゴです。 |
なんでも、北米や欧州で発売されているハイクオリティなゲームを厳選し、日本国内で販売するレーベルということです。これはこのコーナーにとって追い風、素晴らしい試みだと思いました。スクウェア・エニックスはPS3/Xbox 360/Windows『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2(以下、CoD MW2)』の国内販売元ですし、グループにはあの『トゥームレイダー』シリーズなどで知られるイギリスのアイドスブランドを擁していますから、自然な流れともいえます。
▲こちらが『CoD MW2』。 | ▲そしてこちらがPS3/Xbox 360『トゥームレイダー:アンダーワールド』。 |
ちなみにレーベル名の由来を公式ブログより引用させていただきますと「“EXTREME”という単語には「最高の」「過激な」「強烈な」、また“EDGE”"には「切れ味」「鋭さ」という意味が込められています。“SQUARE ENIX EXTREME EDGES”のラインナップには最先端でハイクオリティな作品はもちろんのこと、時には過激であったり、実験的であったりといった作品も登場します。そのため、これらの意味を合わせ持つ単語を組み合わせ、“SQUARE ENIX EXTREME EDGES”と名付けました」ということだそうです。
このレーベルのラインナップには、時間を操って仕掛けを解いたり敵と戦うSF・FPS『シンギュラリティ』などが含まれていて、今後も厳選したタイトルを販売していくそうです。この積み重ねとラインナップがレーベルの安心感につながって、洋ゲーのさらなる普及につながるといいなと思いました。
一部報道によると、“SQUARE ENIX EXTREME EDGES”というレーベル名を採用した理由は、洋ゲーという名称からくるイメージの払拭にあるとのことでした。このコーナーも名前に“洋鯨(ゲー)”と冠しているぐらいですからわかっていたことですが、他人事ではありません。
そもそも“洋ゲー”の使われ方は結構あいまいで、“洋”を西洋、つまりヨーロッパやアメリカのタイトルに限定して使っていのがほとんどですが、意外とそうでもなかったりします。
さらに言えば、洋ゲーという言葉が定着するまでは、“アメゲー”という呼び方もありました(最近はほとんど見かけないですが)。アメゲーはアメリカ製のゲームを指すと同時に、大味なゲーム内容を差す意味でも使われていました。
個人的には、洋ゲーという言葉は、(当たり前ですが)洋画、洋楽、洋食と同じような意味合いでの使い方で、ネガティブな印象はどちらかと言えばこの“アメゲー”という言葉のほうがありました。
昔の海外製ゲームには、やたら難しいとか、操作法がなじめないといった理由、ゲームとして楽しくないという理由から、下手をすると“ク○ゲー”になってしまいそうなタイトルがあったことも確かです。
それらの理由に加えて、ぜひはともかくキャラクターデザインの見た目の濃さがマイナスに働いていた部分もあったかもしれません。ただ、個人的には内容的にクオリティが厳しいものは、評価も自然と厳しくなっていたように思います。
そんな厳しいクオリティのタイトルで思い出深いのは、伝説のアメゲー『ソード・オブ・ソダン』(メガドライブ版)です。これは相当難しいゲームでした。
このゲームをご存知ない方はYoutubeに動画がたくさん上がっておりますので、どんなゲームかぜひ見てみてください(たとえばこんなの)。
動画では操作方法も含めた本作の難しさはわかりませんが、キャラクターの動きや、敵の攻撃パターンなどから、なんとなく雰囲気はわかっていただけると思います。それにしても後ろで鳴いている鳥の鳴き声。なんてシュールなんだ(笑)。
このゲームはなにしろ難しいので、当時は友人宅に足しげく通って協力して(交代して)ゲームを進めたものです。なぜなら1人でやると難しすぎて心が折れそうになるから(笑)。いや、本当はすでに何度も折れた心をガムテープで補強しながら遊んでいたと思います。
この激ムズゲームに挑む前には、無理やりにでもテンションを上げて自分を奮い立たせないと、プレイできません(でした)。
私はこういったキツめのゲームを結構遊んでいたので、昨今の洋ゲーは遥かに遊びやすく、また楽しいと思える作品ばかりです。しかし、洋ゲーの魅力をご存知ない方には、とっつきづらさなども含めて、まだどこかにマイナスのイメージがあるのかもしれません。
それは、精密すぎるくらい精密でリアルさを追求したフォトリアリスティックな絵柄に対する抵抗かもしれませんし、萌え成分がないところなのかもしれません。このへんは確かに難しいです(笑)。萌えキャラが出てくる洋ゲーは、あまりというか、ほとんど聞いたことがないです。
萌えではなく、カッコイイとか強いとかいうベクトルの女性キャラクターは結構いるんですけどね。このへんの引っかかりを解消するには連載第2回でも触れたように、国内のイラストレーターさんの力を借りてデザイン自体のローカライズをしたりしないと難しいのかもしれないですね。
このコーナー設立の理由の1つは、そういった洋ゲーに抵抗のある方々に洋ゲーの魅力を知っていただくことにあるので、私も頑張らないとと思った次第です。
実際どれぐらいの方が洋ゲーにマイナスのイメージを持っているのかはわかりません。ただ、そのイメージが少し払拭されてきているかもしれないと思わせる出来事がありました。
1つは前述の『CoD MW2』の国内での大ヒット。PS3/Xbox 360合わせて現在30万本強といった販売本数ですが、日本ではまだまだ認知度の低いFPSというジャンルから考えれば大健闘でしょう。
もう1つは、前々回に紹介したPS3『ゴッド・オブ・ウォーIII』の販売本数。実は前作よりも増えています(ただ、出来からするともっともっと売れていいとは思いますが)。
CEROのD、Z指定の洋ゲータイトルがここまで売れるというのは、市場に何か変化が起きていると考えてもよさそうです。そして、この流れを“SQUARE ENIX EXTREME EDGES”が加速してくれるといいなと思います。まずはPS3/Xbox 360用A・ACT『ジャストコーズ2』からですね。
▲その他にも、Xbox 360/PC用ソフト『スプリームコマンダー2』(左)やPS3/Xbox 360『ケイン アンド リンチ2 ドッグ・デイズ』の発売が決定しています。 |
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