『RO』3次職実装を控えて、運営へ直前インタビューを実施

文：電撃オンライン

――いきなりですけど、「この大型アップデートは誰のためのものですか？」とたずねたら、何とお答えになりますか？

廣瀬氏：ラグナロクオンラインを今後も楽しんで行きたいと思っていただいているプレイヤーさんのためです。

――かなり失礼な言い方であることを承知で申し上げれば、『RO』にとって3次職の実装は必須というか悲願のアップデート。3次職なしに『RO』に未来は見えません。しかし、計算式という根本の部分で100の上限を迎えてしまった『RO』にとって、その計算式を大幅に変えることも必須。変更無しに3次職の実装はありえないわけで……。

廣瀬氏：おっしゃるとおり、それを行うことがラグナロクオンラインを楽しんでいただいているプレイヤーさんのため、になります。プレイヤーさんになるべく長い間、ラグナロクオンラインを楽しんでいただくためには、3次職やそれに伴う変更が必要なのです。この3次職アップデートによって、今まで持っていた装備品やカードといった資産の価値がどうなるのかなど、疑問に思ったり不安に感じる部分があるのは当然ですが、本サーバ実装までにプレイヤーの皆さんが望む方向へ、少しでも近づけるよう、またそのために意見をいただきたく、今はテストワールドでご協力いただいています。

――開発や運営がどれだけ努力をしても、やはり新しいもの、変わってしまうものに対して反感を抱くプレイヤーというのは、必ず一定の割合でいます。それは『RO』に限らずどのオンラインゲームでも同じですが、それについてはどうお考えですか。

廣瀬氏：100％すべてのプレイヤーさんに受け入れてもらえるかと言えば、おっしゃる通り難しいことです。特にこれだけインパクトの大きいアップデート内容ですから、ある種の反発が起きるのは当然だと思います。ただ、100％すべてのプレイヤーさんに受け入れてもらえるかと言えば、おっしゃる通り難しいことです。今回の3次職実装アップデートは問題なくても、また今後のアップデートで新たな不安を抱く方もいらっしゃるでしょう。

　我々に出来ることは、新しい要素や変更点が、どんなふうに楽しいものになるのかをお伝えしていくことだと思います。その上で、1人でも多くのプレイヤーさんから不安を取り除くべく、努力し続けていきます。『RO』の未来を楽しみにしていてください。

――3次職の実装は、既存プレイヤー向けなのはもちろんですが、同時に休眠プレイヤーの復活もだいぶ期待できるのでは？

中村氏：そうですね、お休みしている人にも新しい『RO』に帰ってきて欲しいという狙いもあり、3次職実装アップデート直後に無料開放デーを実施予定です。もし、条件を満たしたキャラクターをお持ちであれば、すぐに3次職も体験可能ですし。

――確か実装直後は、転職クエストも特に用意されないんですよね。

廣瀬氏：アップデート時は、条件さえ満たしていれば、職業ごとに決まった所定の場所ですぐ転職可能です。

――カンファレンスでも参加者から出ていた、新たなゲームバランスでの3次職実装後、ステータスやスキルリセットをせめて1回はやり直させて欲しい、という点はどうなりますか。

廣瀬氏：リセットについては条件を設けつつ、行える環境を用意いたします。条件の細部については公式サイトにて発表いたしますので、お待ちいただければと思います。

――では最後に、読者向けのコメントをいただけますでしょうか。

中村氏：3次職実装にともなうリニューアル後の『RO』は、今までと少し勝手が違うと感じるかもしれませんが、3次職ならではのスキルを使ったダンジョンの攻略や、限界突破したステータスで作れる新しいタイプのキャラクターなど、新たなプレイスタイルや新しい遊び方を模索する原動力にもつながると信じています。我々もSNSや公式ブログなどを通じて、プレイヤーの皆さんと一緒に新たな楽しみ方を紹介していきたいです。居心地のいい『ラグナロクオンライン』を作っていきますので、今後もよろしくお願いします。

廣瀬氏：3次職の実装、本当にお待たせしました。プレイヤーの皆さんには2年近くお待ちいただきまして……その分、今後も長く遊べるゲームに仕上がりました。このアップデートがゴールではなく、さらに魅力的なアップデートを行うためのスタートだと思ってますので、皆さんよろしくお願いします。

――ありがとうございました。

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　廣瀬氏と中村氏へのインタビュー後には、SakrayJテストの名前で行われていたものと、ほぼ同じ環境での3次職の体験プレイを行えた。熱心なファンやテスト参加者には既出の情報ではあるが、テストに参加できなかった人は、「あー新しい『RO』はこんな風になるのねー」と、想像と妄想の糧にしてほしい。

■インタフェースや倉庫の使いやすさは格段にアップ

　まずは目に見える違いとして、インタフェース周りを紹介しよう。過去のカンファレンスでも触れていたが、戦闘不能時からの復帰時、いきなりセーブポイントに戻ってしまうミスを防ぐべく表示にワンクッション用意。これでよほどのウッカリさんでない限り、自分1人だけ街に逆戻りということもないだろう。また、ESCキーで表示されるゲームオプション。ここからグラフィック、サウンド、ショートカットの設定変更が可能に。

▲ゲーム内から設定可能なオプションが増えた。		▲各ショートカットは任意のキーにカスタマイズできるのがかなり便利。

　プレイヤーからの要望も強かった見やすい倉庫については、便利な機能が実装された。まず従来はアイテム、装備品、その他の3つのカテゴリしかなかった倉庫のタブにカード、矢、武器、防具などが追加された。名前や単語での検索機能、カテゴリ別に小ウィンドウを別途開ける昨日なども実装されており、「あの武器どこいった！」という混乱からは解放されるはず。

▲だいぶ以前から要望は出ていた、倉庫周りの機能も充実。属性や効果付きの矢が別途一覧で見られるのは、アーチャー系にはうれしい。

　チャットウィンドウは自由にタブを追加でき、PTメッセージ、状態変化メッセージ、アイテム獲得メッセージなど、表示させたいログをOn/Offで選べるのも嬉しい。これで忙しい攻城戦で重要な指示を見逃すこともない。また、増やしたタブはフローティングで画面上の好きな位置に移動できる。

■3次職のスキルはよりクラス別特化型へ

●レンジャー
　スナイパーから転職する3次職レンジャー。使役動物をファルコンからヴォーグにかえ、騎乗も可能に。騎乗時のスピードはペコペコ並で結構快適。ペコペコと違うのは、乗り降り自由なことと、ヴォーグ自体に足止め攻撃などの指令を出せる点だ。習得スキルは今まで以上に使いやすくなった罠系スキルと、弓矢による攻撃スキルの2系統が増えている。

デトネイター：地面に設置したトラップを任意のタイミングで発動させる。指定したトラップを中心に7×7セル範囲で有効。
ウォーグストライク：ウォーグ騎乗状態でも使用可能。指定した対象一体にウォーグを突撃させ、ダメージを与える。
フィアーブリーズ：スキルの持続時間中に矢で攻撃すると、攻撃回数が増える。ただし、矢は増えた分も消費される。

●ルーンナイト
　ロードナイトから転職可能なルーンナイト。ペコペコからドラゴン騎乗となっている。もともと攻守のバランスに優れる前衛職だが、ルーンナイトは範囲攻撃スキルが増えている。その名の通り、古代文字“ルーン”が刻まれた全9種のルーンストーンの製造、使用ができる唯一のクラス。

ウィンドカッター：地面に向けて武器を振り回し、起こした風とダメージで敵を吹き飛ばす範囲攻撃。一定の確率で状態異常“恐怖”効果を与える。
イグニッションブレイク：自分を中心に周囲にいるすべての敵にダメージを与える。距離が近い敵ほどダメージは大きく、火属性剣を装備していれば、追加ダメージが発生。
エンチャントブレイド：武器に魔力を吹き込み、5分間近接物理攻撃に、魔法攻撃力を加算する。キャラクターのレベルとINTに影響を受け、ダメージが変化する。

●ウォーロック

　ハイウィザードから転職できるウォーロック。こちらも範囲魔法攻撃スキルに優れ、ダメージディーラーとしてはハイウィザード以上に期待。特にフロストミスティ→ジャックフロストのコンビネーションは大ダメージを叩き出す。

クリムゾンロック：空から巨大な隕石を1つ召喚し、対象1体とその周囲に火属性ダメージを与える。ダメージを受けた敵はノックバックし、状態異常スタンにかかる。
フロストミスティ：指定範囲に霧を発生させ、ダメージとともに状態異常氷結の効果を与える。また、使用者のベースレベルによって凍結する確率も上がる。
ソウルエキスパンション：遠距離の敵に2回ダメージを与える。対象が“ホワイトプリズン”にかかっている場合は、さらに2倍のダメージを与えられる。

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