News

2010年9月28日(火)

【洋鯨亭 第28回】もっと早く遊べばよかった! “あの”サイコスリラーを紹介

文:電撃オンライン

【洋鯨亭 第28回】もっと早く遊べばよかった! “あの”サイコスリラーを紹介

 こんにちは。マイペースでローペースな洋ゲー紹介所“洋鯨亭”のRonでございます。

 先週は東京ゲームショウ2010(TGS)中の掲載があったので1週お休みをいただきました。そんなTGSも終わり、やっと本格的にゲームをプレイできる時間ができてきた気がする今日この頃。

 押し寄せる新作洋ゲーラッシュの波に飲み込まれつつもおぼれないよう、日々積みゲー崩しのスピードを上げておりますが、すでに海底に足がつかない状況になっておりますよ……。

 それでも発売後とはいえ、プレイしてみておもしろかった作品は皆さんに積極的にオススメして、できたらプレイしてほしい! ということで、不定期ではありますが、そういったタイトルをご紹介していきましょう。皆さん、洋ゲーやりましょう。

 で、今回はタイトルでサイコスリラーとお伝えしたXbox 360用ACT『Alan Wake(アランウェイク)』をご紹介します。

■アクションゲームで味わうサイコスリラー

 2010年5月に発売された『Alan Wake』は、主人公でサスペンス小説作家のアラン・ウェイクが、スランプから脱するために訪れたのどかな町・ブライトフォールズで妻の失踪をめぐる謎に巻き込まれ、いつしか不気味な悪夢の世界に踏み込んでいく……という内容のゲームです。

 ここで1つ。『Alan Wake』をこれから始めようという方は、まず最初にXbox LIVEで無料配信されている6本のエピソードムービーを見ておくことをおススメします。このムービーは本編の前日譚となっていて、アランがブライトフォールズに来る前に、この街で起こった不気味な出来事を別の人物の視点から描いています。

 これを見ることで、“これからアランは、こんなおかしな町に足を踏み入れることになるんだな”ということがわかり、ゲーム序盤から感じる不気味さが一層増すことと思います。ムービーに登場した一部の人物はゲーム本編にも登場するので、プレイ中のイメージを広げるのにも一役買ってくれることでしょう。

 一応、PCでも海外サイトのココから同じ映像を見ることができますので、Xbox 360を持っていないけれど本作に興味がある方はチェックしてみてください。残念ながら日本語字幕はないですが、雰囲気だけでもぜひ。

【洋鯨亭 第28回】もっと早く遊べばよかった! “あの”サイコスリラーを紹介
▲こういったムービーは、ゲームをプレイする前の気持ちを高めるという点でもいいですね。

 さてこの6本のムービーを見ると、これは何を意味するのだろうか? と首を傾げてしまうシーンがあると思います。たとえば、主人公が泊まった宿の入り口にある電球が壊れているシーンや、街でライトを壊そうとする人物がいるシーンです。ご覧になった方はおわかりかと思いますが、ムービーにはこれらのシーンに対する一切の説明がありません。が、ゲームをプレイするとすぐにその謎が解けるだろうと思います。

 すでにプレイされた方にとっては大きな謎でもなんでもないので、その答えをズバリ書いてしまうと、“闇に支配された人は光を恐れる”ために照明を壊そうとするんですね。では、“闇に支配された人”とは何かというと、それはアランの敵です。

 この敵はもとはといえば人間で、何らかの理由で闇に飲み込まれてしまったために自我を失い、今や殺人衝動のみで動いている存在なのです。そして、自らをアランが書いた小説の登場人物だと語り、なぜかアランを執拗に追いかけて殺そうとするのです。

【洋鯨亭 第28回】もっと早く遊べばよかった! “あの”サイコスリラーを紹介
▲煙のような闇をまとって現れる敵。人型が中心ですが、ポルターガイストのように周囲のパイプや機械などの部品が襲い掛かってくることもあります。

 アランは妻のアリスとともに休暇で訪れたブライトフォールズの町で、この謎の敵に遭遇することになります。湖畔にあるコテージに着いて早々、妻は何者かによってさらわれ、その行方を捜すうちにアランは敵につきまとわれ、殺されそうになるのです。

 この敵は身体の周りに闇のバリアを張っていて、こちらの物理的な攻撃を受け付けません。バリアを破るには、道具を使って敵に光を当てる必要があります。その道具とは、懐中電灯、発炎筒、サーチライトなどの身の回りにある光を発する道具の数々。これで敵に光を当て続けて、闇のバリアを破壊できれば、銃の攻撃が効くようになります。

【洋鯨亭 第28回】もっと早く遊べばよかった! “あの”サイコスリラーを紹介
▲懐中電灯などの光で敵の身体の周囲を覆う闇のバリアを破らなければ、どんな強力な銃で攻撃しても無効です。ただし、画面左上に表示されているように懐中電灯には電池残量があるので、常に注意しておきましょう。

 光を当てなければ、敵は一直線にこちらへ向かって襲ってきます。それを防ぐためにも、懐中電灯で敵を牽制しなければなりません。これは戦闘において一番緊張する瞬間です。2~3体の敵が同時に迫って来て、しかも懐中電灯の電池の残りが少ない時はかなり焦るんですよね。

 それでも敵を一端足止めした後に光を当て続けてバリアを破り、すぐに銃撃を叩き込む一連の動作は、格闘ゲームで敵のガードを崩してパンチを入れるような爽快感を覚えます。銃撃によって消滅させられる点からすると、一見敵には実体があるようですが……。霧のように出現する点を考えると本当に存在するのかどうか疑わしく、それだけにミステリアスな存在になっています。

 さらに物語が進むと、どうやら敵は夜になったり暗い場所に行くと現れるということがわかってきます。したがって、夜はたいがい敵に襲われ、戦うことになるわけで「それならばいっそ夜は出歩かなければいいのに」とも思うのですが……とある理由でそうはいかないんですよね。

→自ら書いたシナリオがアランを苦しめる……(2ページ目へ)

(C) 2010 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.

1 2

データ

関連サイト