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2010年10月14日(木)

おしおきボイスの収録はどうだった? 『クリミナルガールズ』声優インタビュー

文:電撃オンライン

【ラン役 羽飼まりさんインタビュー】

『クリミナルガールズ』

――演じるキャラクターの簡単な説明と、演じたキャラクターの印象をお願いします。

 ランの第一印象は、ヤンキーですかね。とにかく、言葉遣いも荒っぽいし、男の人が大嫌いという設定があって、主人公に対しても、ものすごいアタリがキツイんです。汚い言葉でののしったり、乱暴な言葉だったり、実際に手が出てしまったりして、一見怖いんですけど、実は友だち想いだったり、面倒見のよいアネゴという部分があります。あとは物語が進んでからのお楽しみですね。

 私の勝手な想像のランなのですが、一見とっつきにくいような感じの女の子って、実は内面はかなりの“乙女”なんじゃないかと思っているんですよ。自分の感情をうまく表現できないから、こういった乱暴な表現に走ってしまうけど、絶対このランの家にはかわいいぬいぐるみとかあるんじゃないかと思っています(笑)。家ではぬいぐるみに向かって「お前、かわいいな」なんて言ってるのではないかと(笑)。セリフではそういった部分も出せればいいな……なんて思いながら役作りをして挑みました。

――おしおきボイスやバトルボイス、ナレーションのレコーディングをした感想は?

 ランはとにかく叫んでいましたね(笑)。普通の時でも怒鳴ったり、大声を出すことが多かったので、ノドを壊さないようにするのが大変でした。

 あとは、人生で最も多く「ちくしょう!」「おやじ!」「クソッ!」などの言葉を言った気がします(笑)。同じセリフが何度も出てきたので、ストーリーや状況に合わせていろいろ変えたらいいなって思いながらセリフをあてていきましたね。

 ランは、ストーリーの最初から「この娘はどう接したらいいの?」と思えるようなテンションのキャラクターだったので、かわいらしい部分を出す過程や、かわいらしい部分を全面に出す部分など、自分の中ではその出し入れが難しかったです。特にデレが難しかったですね。ランのデレが、どこまでやったらいいのかなかなかつかめなくて、音監さんに「キャラクターではない、素の自分が出てますよ」って言われたりして(笑)。でも、とっても楽しかったです。

――『クリミナルガールズ』のゲーム企画が決まった時の感想はいかがでしたか?

 とにかく私は「うれしい!」ということが一番でしたね。というのも、私はこういったゲームのキャラクターボイスのお仕事は初だったので、とってもうれしかったです。

 実は最初にオーディションで受けた役がサコ役だったのですが、審査員の方に「他のキャラクターもやってみないか?」と言われて、いろいろな役もやらせていただきまして、オーディションの終わりに審査員の方から「いやー、ラン役が一番生き生きしてたね。一番乗っていたね」って言っていただいて(笑)。私は、いままでランのような役をやったことがなく、でもこういったカッコイイ戦う女の子の役を前からすごくやってみたいと前から思っていて、あこがれだったんです。オーディションの話をいただいた時にはサコ役をいただいていましたが、ゲームの資料をいただいたときからラン役のセリフもやってみたいと思っていて。最終的にラン役に決定をいただいた時は、自分もやりたいキャラクターだったので、本当にうれしかったですね。

 後は、オーディション当初にいただいた資料を見たとき「おしおきゲームってどういうのだろう?」って思っていました(笑)。実は、役柄の決定をいただいてからスタッフとの顔合わせを行うまで、恋愛シュミレーション・アドベンチャーゲームだとばかり思っていたんですよ(笑)。選択肢を選んで恋愛を進めていくみたいな感じを勝手に思い込んでいまして。そしたら「RPGです!」って言われて、「おしおきとRPGって何?!」って全然つながらなくて(笑)! それからというもの「どう組み合わさるんだろう」っていうのが、すごい楽しみだし、どうなるのかっていう全ぼうが見えなかったので気になっていました。

――キャラクターイラストを見ていかがですか。

 いやー、みんなすごいかわいいなっていうのが第一印象ですね。その中でも、ランはたくましさが出ているなって。フトモモいいなー、全身ダイナマイトだなーって思いながら見ていましたね。SDのキャラクターも、戦っているところとかかわいくて。でも、敵キャラクターがものすごく気持ち悪くて、「怖っ!」って思っていました。SDキャラが戦っても勝てないような気持ち悪さがあって「どう戦うんだろう?」っていう印象がありました(笑)。

 あとは、シマシマの囚人服も、個性が出ていていいなって思いましたね。キサラギの髪のアクセサリがドクロになっていたりしてかわいいし。あと、声優さんのご本人とキャラクターがみんな少し似ているのも感じましたね(笑)。「狙っているのかな?」なんて思ったりしていました。メガネ買わなきゃ。

――『クリミナルガールズ』は、おしおきが1つのキーワードとなっていますが、羽飼さん自身はおしおきをされたことがありますか?

 さすがに大人になってからはおしおきされたことはないのですが、小さいころは母親からよくおしりペンペンされていましたね。怒られると「おしり出しなさい!」って言われて。でも、私は必死に逃げ回って、難を逃れようとしていましたけど、弟とかはおしりに“もみじまんじゅう”ができていましたね(笑)。「ヤラレチャッタ」みたいな感じで。

 私の親の教育方針が、頭や顔を殴ったりしない方針で、おしりの場合は、座っておしりをペロってめくるまでの間に“自分が冷静になれる”らしいんですよ。感情にまかせて叩くのはおしおきではなくて、ただの怒りをぶつけるだけになってしまうから、“おしりをめくる”というクッションを置くことで、「これは、おしおきなのだ」ということを「親自身も自覚して強く殴りすぎることもないようにできるのでいい」と言い聞かされながらおしりを叩かれていました。「そんな馬鹿な!」って思いながらですけど!!(笑) ま、自分に子どもができたら、おしりをペロってやろうかな(笑)。やっぱ、相手を想っておしおきはやらないといけないですね。

――おしおきをされたいですか?

 できればされたくないです(笑)。この『クリミナルガールズ』のお仕事が決まって、台本を読んだ時に「もしかしたら、おしおきをされることに目覚めてしまうかも……」なんていう変な想像はありまして(笑)。でもボイス収録を終えた今も、やっぱりおしおきはされたくないですね(笑)。

 でもこのゲームもそうですけれど、おしおきっていうのも行為だけではなくて、愛情とかがあるから成り立つし、される側も愛情を感じるから内面が変われるんだなっていうのがわかり「おしおきも悪くはないかな」って思ったんですけど……でもやっぱ、愛情があるなら、せっかくなら私は優しくされたいです(笑)。普通に愛情を注がれたいなって思いました。

――おしおきをしたことはありますか?

 実家で犬のミニチュア・ダックスフンドを飼っていて、その犬には結構おしおきをしていますね。私が、学生の時にバイトから帰ってくると、お弁当が用意されていることがあって、エビフライ弁当が準備されていたんですね。で、お弁当を見るとエビフライだけなくなっていて、犬がペロって舌なめずりをしてて、気づいたら犬が食べちゃっているんです。その時に「コラー!」って言うと犬が逃げるのですが、自ら犬小屋に入るので、閉じ込めてしまったりします(笑)。あとは、エビフライって犬にはあまりよくないので、そんな時は犬を車に乗せて、犬のためを思って車酔いさせて吐かせたこともあります。「私のエビフライをよくも!」って思いながら(笑)。

――ゲームの少女たちは地獄に落とされましたが、羽飼さんにとって地獄とはどんなところですか?

 友だちとか、心を許せる人が周りにいなくなったら地獄ですね。私は仲間とワイワイやったりするのがすごく好きなので、そういう人がいなくなったら、生きていけないですね。孤独はだめです。私も名古屋から東京に出てきたときは、声優になるためとはいえ、友だちも誰も居なかったので地獄でしたね。どうにもならない時は、日記に「どう寂しいか」を綴っていたら、気持ちが整理されて落ち着いてきたりしましたけど(笑)。

 この『クリミナルガールズ』のゲームも、キャラクターメンバー同士との複雑なシナリオがあって、これもいろいろな意味で地獄って感じがしましたね。恋も友情も戦いもあって、本当にシナリオが深くて濃いです。体感的に熱いのとか、寒いのとかは別に耐えられれば頑張れるじゃないですか、でも、精神的にくるのが一番キツイですよね。

――『クリミナルガールズ』キャラクターソング『全力ストレート』の感想をお願いいたします。

 最初に曲をいただいたときに、ものすごいカッコイイ曲で、ランのイメージにピッタリだなって思いながら曲を聴いていたら、メッチャかわいらしいメルヘンな感じの曲調に変わって「おっ!」と思い、「この曲をどうランで歌えばいいんだろう!?」って最初はすごい悩んだんですけど、「ランは実はメルヘンな部分を持った女の子」という私の中の勝手なイメージもあって、その私のイメージにもピッタリ合っているなって思ったので歌いやすかったです。あと、この1曲にランのギャップみたいな部分がギュッと詰まっているなって感じていて、ミュージカルのような、物語を歌っているようなイメージで、ランのいろいろな面が出せたらいいなって思いながら楽しんで歌わせていただきました。

 歌詞も全体的に「ラン!」って感じで、「下衆野郎(げすやろう)」なんて言葉が出てくるのって、ランぐらいしかないと思うんですよね(笑)。歌詞や最後のフレーズもゲームのシナリオをプレイした人が共感できるような内容になっているなって思います。作詞の方が女性だっていうのを聞いて驚いたのですが、作曲者も女性の方というのを後から伺って、あのメルヘンなフレーズは女性ならではっていう感じがありました。

――『クリミナルガールズ』に期待したいことや、やってみたいことはありますか?

 『クリミナルガールズ』は本当にゲームのシナリオもおもしろいし、キャラクターも魅力的だと思うので、ゲームだけで終わる作品ではもったいないなと思います! アニメとか、ドラマCDとかでそれぞれのキャラクターの魅力が動き出していったらおもしろいなって。まだ今はボイスを収録したばかりで、他のキャラクターとのカラミを実感していないので、みんなといろいろ活動して一緒にものづくりができたらいいなって思っています。

――本編のゲームを楽しみにしている方へのメッセージをお願いします。

 本当に盛りだくさんの内容で、戦いあり、恋愛あり、友情あり、成長ありのゲームです。ジャンルが1つの枠にくくれないような内容で、“おしおきRPG”というキャッチがありますが、これだけでは全ぼうはわからないようなゲームです。ひと言では言い表せられないなって思うような魅力がたくさん詰まったゲームなので、ぜひユーザーの皆さんがキャラクターの魅力を引き出して、楽しんでいただけたらうれしいです。ぜひ、ランと羽飼ともども『クリミナルガールズ』をよろしくお願いいたします!

――ありがとうございました!

→吉田真弓さんインタビュー(4ページ目へ)

(C)2010 Nippon Ichi Software, Inc.

データ

▼『クリミナルガールズ』ダウンロード版
■メーカー:日本一ソフトウェア
■対応機種:PSP
■ジャンル:RPG
■発売日:2010年11月18日
■希望小売価格:4,800円(税込)
▼『I Can Fly』
■発売元:5pb.
■販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
■発売日:2010年10月27日
■希望小売価格:1,680円(税込)
 
■『I Can Fly』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『「クリミナルガールズ」オリジナル・サウンドトラック』
■発売元:5pb.
■販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
■発売日:2010年11月4日
■希望小売価格:3,360円(税込)
 
■『「クリミナルガールズ」オリジナル・サウンドトラック』の購入はこちら
Amazon.co.jp

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