News

2010年11月8日(月)

第17回“電撃大賞”贈呈式が開催! 式の模様や受賞者たちのコメントをお届け!

文:電撃オンライン

 本日11月8日、東京都内で第17回電撃大賞の贈呈式が開催された。

 電撃大賞は、アスキー・メディアワークスが主催する小説大賞およびイラスト大賞。第17回となる今回は、5,404本(小説部門:4,842本、イラスト部門:562本)の応募が寄せられた。選考委員は、小説部門が高畑京一郎氏、時雨沢恵一氏、佐藤竜雄氏、豊島雅郎氏、鈴木一智取締役の5名。イラスト部門が天野喜孝氏、出渕裕氏、衣谷遊氏、緒方剛志氏、鈴木取締役の5名となっている。

 以下に、受賞者の氏名および作品名を紹介していく。なお、イラスト部門については受賞者名のみを記載する。

■第17回電撃大賞 受賞作品・受賞者 応募作品総数5,404作品■

●小説部門……4,842作品(長編:3,181作品/短編:1,661作品)

【大賞】『シロクロネクロ』多宇部貞人(たうべ さだと) 東京都/31歳
【金賞】『青春ラリアット!!』蝉川タカマル(せみかわ たかまる) 東京都/29歳
【金賞】『アイドライジング!』広沢サカキ(ひろさわ さかき) 神奈川県/26歳
【銀賞】『魔王城は六畳一間!』和ヶ原聡司(わがはら さとし) 埼玉県/27歳
【銀賞】『アンチリテラルの数学』兎月山羊(うづき やぎ) 埼玉県/26歳
【メディアワークス文庫賞】『魚眼レンズ』浅葉なつ(あさば なつ) 兵庫県/28歳
【メディアワークス文庫賞】『おちゃらけ!』朽葉屋(くちばや) 千葉県/21歳
【メディアワークス文庫賞】『典医の女房』<短編>仲町六絵(なかまち ろくえ) 大阪府/32歳
【電撃文庫MAGAZINE賞】『シースルー!?』<短編>天羽伊吹清(あもう いぶきよ) 愛知県/29歳

●イラスト部門……562作品

【大賞】村松加奈子(むらまつ かなこ) 愛知県/31歳
【金賞】真早(まはや) 神奈川県/24歳
【銀賞】梨々子(りりこ) 神奈川県/21歳
【選考委員奨励賞】富岡二郎(とみおか じろう) 神奈川県/23歳
【選考委員奨励賞】南波采江(なんば さえ) 岐阜県/15歳
※敬称略。

第17回電撃大賞贈呈式
▲贈呈式に参加した受賞者と選考委員たち。

 賞のプレゼンターを務めた出渕氏(※イラスト大賞)と高畑氏(※小説大賞)からは、選考委員を代表して各賞の総評と、受賞者やこれから投稿しようとする人たちへの激励の言葉が贈られた。2人のコメントは以下の通り。

第17回電撃大賞贈呈式

●出渕裕氏コメント
 毎年デジタルの作品が増えてきて、選考委員の間で「すごいよね!」と盛り上がる反面、アナログの絵もあったらいいな、という気持ちが年々強くなっています。今年は受賞者の中にもアナログで作品を作っていらっしゃる人がいて「例年より幅があるな」と感じました。とは言っても絵というものはなかなか幅が広いもので、もっともっといろんな作品を見てみたいとも思いました。これから応募される方に言いたいことは、テーマにした作品に引っ張られすぎないように、ということですね。電撃文庫の作品には挿し絵があるので、どうしても挿し絵のイメージに重ねてしまい、ある意味“電撃的なイラスト”になってしまうかと思います。それもいいのですが、もっともっと「この作品には、こういうアプローチがあるんだ!」と我々に見せるくらいの気概で投稿していただけたら、見るほうとしてもうれしいかぎりです。

第17回電撃大賞贈呈式

●高畑京一郎氏コメント
 僕が選考委員になるにあたって、最初に決めたことに“公明正大な審査はしない”というものがあります。これがたとえば学校の試験ならともかく、小説の選考には明確な答えがあるわけではなく、まして電撃は何でもありのレーベルです。基準としては、僕が読んでどう思ったかしかないというわけです。僕の好みは“構成がしっかりしている”、“1巻ものできっちり話が収まっている”、“どんでん返しをするならしっかり伏線を張る”、“下ネタは親御さんに見られた時に言い訳できる程度”というものなのですが、不思議とこれに合致したものがいい作品だとは限らないんですね。

 先の冬季オリンピックのフィギュアスケートで言うなら、そつなく演技をした選手が金メダルをもらって、4回転に挑戦した選手が評価されなかった。でも、強く印象に残っているのは挑戦した選手たちです。小説でもやっぱり、キレイに、こじんまりとまとめるよりも、アンバランスだけど読者に強い印象を与えるほうが重要ですし、それが作家の武器となります。受賞者の皆さんやこれから作品を送る皆さんに言いたいことは、不格好でもフラついてもいいから挑戦してほしいということです。

第17回電撃大賞贈呈式 第17回電撃大賞贈呈式 第17回電撃大賞贈呈式
第17回電撃大賞贈呈式 第17回電撃大賞贈呈式 第17回電撃大賞贈呈式
▲こちらは贈呈式の模様。『シロクロネクロ』の多宇部さんは「作品のアピールポイントは?」という質問に「僕は中高時代にかなりのムッツリスケベだったのですが、同じ年代の読者に「ああ、これでいいんだ。男性ってこんなものなんじゃないかな」と思ってもらえればうれしいですね」と答え、会場やインタビュアーを笑わせていた。

 →次ページでは受賞者たちのコメントをお届け!(2ページ目へ)

1 2

関連サイト