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2010年12月2日(木)

名作S・RPGがさらに遊びやすく!! PSP『ヴィーナス&ブレイブス』体験版プレイレポ

文:電撃オンライン

 バンダイナムコゲームスから、2011年1月20日に発売されるPSP用ソフト『ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~』。ライターのGo!が、電撃オンライン内の特集ページで配信されている、本作の体験版のプレイレポートをお届けします。

『ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~』

 はじめまして、ライターのGo!です。本作は、およそ7年前にPS2用ソフトとして発売されたS・RPGのPSP版で、高い戦略性を持ったユニークな戦闘システムと、絵本のような温かいグラフィックなどが話題になった作品です。今でも多くのファンを持つ名作が、イベント追加の他、難易度選択や自由なセーブなど、より楽しく、より遊びやすく進化しています。この記事では、本作の体験版でのプレイレポートを詳しくお届けしていきましょう。

 さて、体験版ではいきなりブレイブス・レジェンドモード(本来はクリアしないとプレイできないモードです)も選べますが、ここではストーリーモードをプレイします。このストーリーモードは、文字通りストーリーの展開に合わせて、このゲーム独特のバトルシステム、ローテーションバトルで魔物と戦っていくという内容になっています。そのバトルも、最初は味方3人のみから始まって、徐々に仲間が増えていき、その都度バトルに関する要素が説明されていく形になっています。物語を楽しみながら、バトルのシステムを覚えていけるというわけですね。このバトルシステムについては、あとでまとめてレポートします!

『ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~』 『ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~』
▲遊びやすさを重視した改良に加え、PSP版ならではの要素もバッチリ。すでに遊んだことのある人にもおススメです!

■100年に渡る物語の、ほんの序盤を紹介!

 ストーリーモードでは、ゴーレム山賊団を率いる不老不死の男(!!)ブラッドを主人公に展開していきます。いきなり主人公が不老不死だったり、山賊の団長だったりとなんとも型破りですが、実際は身寄りのない子どもを引き取っては、生きていく技術を教えている集団の様子です。主人公のブラッドはこの時点で345歳であり、すっかり達観したのか、あまり多くを語らない静かな男として描かれています。

 逆に若い団員、特にまだ17歳のリリーは元気いっぱい。“昼あんどん”と揶揄(やゆ)される山賊団の評判を気にして、時に団長の尻を叩きながら、健気に頑張っています。山賊という名のイメージからは程遠い、温かなファミリーといった雰囲気が冒頭からしっかりと描かれており、個人的にはもうこの時点でキャラクターたちをすっかり気に入っていました。キャラクター性という意味では、まさにつかみはOKといったところでしょうか。

 で、そんな物語は“1000年祭”を間近に控えたある日、ブラッドたちが暮らす鉱山の町バルクウェイを魔物が襲うところから始まります。リリーやウィッペルなどの仲間とともになんとか魔物を退けたブラッドですが、彼の前に謎の女性が現れ、100年後に世界を破滅させる“大災厄”を予言。それに備えて、強い団員を集め、災厄に立ち向かう準備をせよというのです。ずいぶん身勝手な話ですね。しかし実際町には魔物がつぎつぎと現れており、物語の合間合間にバトルを繰り返し行っていくことになります。ちなみに謎の女はブラッドのことを知っているようなので、ブラッドが不老不死である理由と並んで、彼女の存在が物語の大きなカギとなってくるようです。

『ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~』 『ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~』
▲物語には数多くの個性的なキャラクターが登場。さまざまなドラマを紡いでくれます。

■団を強くするために、ときには非情な措置も!?

 物語の序盤はチュートリアルを兼ねているとはいえ、バトルではそれなりに考えて配置をしないと勝てない場合もあります。そんな中で1人だけ、飛びぬけて弱い団員がいます。それが騎士のウィッペルくんです。食いしん坊でムードメーカー的なキャラクターですが、物語が進むと謎の女が現れ、戦いに向かないウィッペルを団員から外せと助言されることになります。実際、彼の食い意地が災いして大きな失敗をしてしまう場面があり、この時ブラッドは彼を外して新戦力を入れるか、それとも残すかの選択をしなくてはならないのです。ま、ゲーム的には、入れ替えない限り先に進めないんですけどね。必要のない戦力を外し、新しい力を入れて全体的な強化を図っていかなくてはならないことを知らしめるイベントだったようです。

 ちなみに新戦力は、初登場となる職業・アーチャーのフリーくん。まさに期待の星です。ハッキリ言って、比べるまでもありません。正直なところ、ウィッペルくんは本当に足手まといだった(HPが低すぎて配置しにくい!)ので、最初のバトルからずっと「外したいな~」なんて思っていたことは秘密です。

『ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~』 『ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~』
▲問題のウィッペルくん。若いのですが、この先ののびしろに期待できません。

■第3章に入ってからが本番です!

 さて、物語も第3章に入ると、グッとゲームらしさを増していきます。バトルに関する基本的な要素を覚えて、いよいよこれからが本番といったところなんでしょうかね。これ以降は、各地の町に魔物が現れるようになり、“移動”コマンドで現れた場所に討伐に向かい、倒して拠点に帰ってくるということを繰り返していきます。討伐ごとに時間が進んでいくので、魔物が町を滅ぼしてしまう特定の期間までに、魔物を倒すことで町の安全を守っていくわけですね。

 ちなみにこの時から、酒場で団員の募集もできるようになっています。ここで新しい団員を募集し、戦力を補強していくのですが、実はここでストーリーモードで登場していない幻術師や冒険者などの職業もバンバンやってきます。初期状態だと職業が偏っているので、ここでいろんな職業を入れたほうがいいようですね。なお、リリーやウォルラスなど物語にかかわってくるキャラクターに関しては、入れ替えることはできませんでした。

 それにしても100年後とは気の長い話です。主人公ブラッドは不老不死なので全然平気でしょうが、ただの人間である団員たちはどうなるのでしょう。結論から言いますと、それぞれが互いに恋愛し、結婚し、子どもに思いを継がせて、そして老いて死んでいくのです。こうして世代交代をしながら騎士団を強くしていく。これこそが、本作の物語の大きなテーマであり、そして魅力となっています。団長のブラッドはそんな時間の流れから外れ、世代交代していく団員たちを、たった1人で見守っていく……。なんとも切なくなるお話ではないでしょうか。キャッチコピーの“世界でもっとも“せつない”戦い”というのもうなずけます。

『ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~』 『ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~』
▲長い年月を経て、やがて老いていく仲間たち。たくさんの出会いと別れを重ねながら、ブラッドは100年間戦い続けるのです。

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