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2011年1月13日(木)

中澤工さんが手掛ける新たなサスペンスAVG『ルートダブル -Before Crime * After Days-』が2011年内に登場

文:ごえモン

 イエティから2011年内に、サスペンスAVG『ルートダブル -Before Crime * After Days-(以下、ルートダブル)』が発売される。機種、価格は未定。

『ルートダブル -Before Crime * After Days-』
『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

 本作は、“infinity”シリーズや『I/O』などを手掛けたクリエイター・中澤工さんが原案・監督・プロデューサーを務める新作サスペンスアドベンチャーゲーム。重大な事故が発生し、9名の人間が閉じ込められた巨大研究所“ラボ”を舞台に、救助に奔走するレスキュー隊員(Aルート)と閉じ込められた高校生の少年(Bルート)の2つの視点で物語が進行していく。また、新機軸の2つのゲームシステムが搭載され、そのシステムを使って謎に満ちたシナリオを紐(ひも)解いていくという。

 メインキャラクターデザイン・原画は、『キスと魔王と紅茶』や『なないろ航路』などの美少女ゲームの原画を手掛けたみけおうさんが、脚本は『emeth~人形遣いの島~』、『巴里の侍』などの小説を手掛けた月島総記さんがそれぞれ担当する。

 第1報では、本作のストーリーや登場キャラクターを紹介する。

■『ルートダブル』ストーリー

巨大研究所――“ラボ”。
西暦2030年9月16日午前6時19分30秒――“事故”発生!
セキュリティシステムの暴走により、地下の隔壁は完全閉鎖。
かくして救う側3名、救われる側6名がこの空間に閉じ込められた。
システムの復旧まであと9時間。
救う側が所持している薬で助けられるのは6人まで。
では、あとの3人は……?
そして頻発する不可解な現象。

立ちはだかる6つの謎――
1.事故の中で、レスキュー隊の隊長は記憶を失われた。何があったのか?
2.どうして普通の高校生たちが、こんなところに閉じ込められたのか?
3.閉鎖空間と化した研究所の中で他殺体が発見される。どうしてなのか?
4.レスキュー隊から逃げる救助者がいる。どうしてなのか?
5.なぜこんな事故が起きたのか? どうして出られないのか?
6.なぜ――いてはいけないアイツが、ここにいる?

深まる謎。
次第に、対立を繰り返しながら悪化していく人間関係……。
この“地獄”から生き残ることができるのは何人だ?
生き残るためのカギは、6日前に隠されている。
それは、閉じ込められた少年の記憶の中――。

■登場キャラクター

『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

主人公A:笠鷺渡瀬(かささぎ わたせ)

「命に換えても、オレは子どもたちとお前を助けるからな」

 市の依頼により、“事故”の現場“ラボ”へ急行したレスキュー隊の隊長。……だったらしいのだが、なんらかのトラブルに遭ったらしく記憶喪失中。記憶を失う前は、冷静で理性的な(悪く言えばドライな)性格だったらしいが、もちろん本人に覚えはない。Aルートは、ラボ内で彼が目が覚めるところから物語が始まる。状況は考えた以上に最悪だった。脱出路は閉ざされ、彼ら自身も絶体絶命のピンチ。決死の覚悟で、要救助者の捜索と脱出を試みるが、刻一刻と状況は悪化していく……。彼はこの超極限状態を切り抜けることができるか? そして、彼の記憶は……?


『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

主人公B:天川夏彦(てんかわ なつひこ)

「興味ないね。そんなの、僕らには関係のないことだ」

 市内の私立高校に通う少年。大人しく、目立った行動を嫌っている。決して無感情ではないが、激しい感情を見せることがあまりない。視線はどこか遠くに向けられているような感じで、心ここにあらず。日々ルーチンワークをこなすように暮らしている。感受性が高く、他人の感情の機微にとても敏感。集団の輪に属しているととても疲れるので、1人でいることが多い。母親は高名な科学者で、仕事が忙しすぎて滅多に家に帰ってこない。それゆえ、夏彦は一人暮し同然の生活を送っている。幼いころは今と正反対で、明るくてやんちゃな少年だったらしいのだが……? 9月16日に、なぜかラボに閉じ込められる。


『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

琴乃悠里(ことの ゆうり)

「わたしには、どうしたらいいのかわからないよ……」

 夏彦の幼なじみ。Bルートでは、わけあって夏彦の家に居候中。家庭的なことは苦手なので、なんの役にも立っていない。おっとりで口数も少ないので、話し相手になっているわけでもなく、一緒にご飯を食べたり、夏彦の話を一方的に聞いたり、単に夏彦の側にいるだけ……というのが正直なところ。だが、夏彦はその存在と空気感をとても心地よく感じており、夏彦にとって大切なものの1つになっている。9月16日に、なぜかラボに閉じ込められている。Aルートでは、ゲーム開始早々に救出される。無口でほとんど自分のことを語らず、何を考えているのかわからない。おまけに運動神経が悪くて体力もないので、足手まといにしかならない。


『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

鳥羽ましろ(とば ましろ)

「声が届かないなら、心に語りかければいいんだよ」

 夏彦の幼なじみ。夏彦のご近所さん。Bルートでは、夏彦の身の回りの世話をする通い妻的存在。こう見えて料理だけは得意。(ただし、おおざっぱ)夏彦だけでなく誰に対しても親切で優しく、いろんな人に頼りにされている。逆に頼るのは苦手で、自分の悩みは誰にも言えずに抱え込んでしまいがち。比較的アクティブで夏彦を遊びに引っ張り回そうとするが、それは昔の夏彦に戻ってほしいと願っているがゆえの行動。9月16日に、なぜかラボに閉じ込められる。


『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

サリュ(本名:三ノ宮ルイーズ優衣(さんのみや るいーず ゆい))

「言ったでしょう、私はあなたを護りに来た」

 日本人とフランス人のハーフ。まだ幼いが、飛び級してくるくらいの天才。日本名が“優衣”でセカンドネーム。フランス名が“ルイーズ”でファーストネーム。“サリュ”はニックネーム。常人離れした神秘性を醸し出している近寄りがたい雰囲気の少女。口数が少なく、ほとんど表情を変えることがない。高圧的なわけではないが、自ら友だちを作る様子はない。なのに、いつも夏彦を意識しているような態度を見せる。“アリス”という名前のフェレット型マスコットロボを常に持ち歩いている。Bルートの序盤で夏彦らの高校に転校してくる。夏彦の遠縁にあたるらしく、転校後は夏彦の家に居候することに……。9月16日に、なぜかラボに閉じ込められる。さらに、レスキュー隊が発見して救助しようとすると逃げてしまう。謎多き少女。


『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

橘風見(たちばな かざみ)

「逃げる前に、やることがあります。我々はそのために来たのですから」

 レスキュー隊の副隊長。優秀な参謀として、これまでも隊長を補佐してきた。今回の出動では、予期せぬトラブルで記憶喪失におちいった笠鷺隊長に代わり、隊長代理を務めている。大変優秀な隊員で、実は鹿鳴市では初の女性レスキュー隊員。これまで、体力的な理由から女性のレスキュー隊員はなかなか現れなかったが、資機材の知識・扱いなどの特殊スキルで他の候補者を圧倒した風見は、初の女性レスキュー隊員を拝命した。Aルートのような超極限状態下でも決して冷静さを失わない、とても芯の強い女性。


『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

守部洵(もりべ じゅん)

「あたしなんか、まだろくに恋もしてないんだよ? 死んでも死にきれないよ」

 レスキュー隊の新人隊員。未熟者だが、情熱は誰にも負けない。強きをくじいて弱きを助ける正義のヒーローにあこがれていて、自分もそうありたいと思っている。この若さで消防士のエリートであるレスキュー隊になれたのだから、彼女も風見に負けないくらい優秀な逸材だ。彼女はすさまじく手先が器用。機械の駆動部に挟まった腕などを繊細な指先の動きで救出したり、救助中に誤って複雑に絡まってしまったロープも瞬時に解きほぐす。指先を訓練するために(彼女のイメージからは意外に思えるが)刺繍を趣味としている。また、彼女の指先はセンサー並で、視界ゼロの環境下でも手指の感覚だけで捜索を行う。レスキュー隊としては不都合極まりない長髪だが、何か切れない理由があるようだ。


『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

椿山恵那(つばきやま えな)

「教師というのはね、意外に懐疑的なものよ」

 教師を目指す大学生。夏彦の通う高校に教育実習生として赴任している。我が強くクセのある女性だが、頭の回転が速く、弁も立ち、率先して模範を示す行動力も持ち合わせているので、周囲からの信頼は高い。教育者としてはまだまだ未熟だが、彼女の熱意は多くの生徒たちを惹きつけ、やる気を引き出す。ただ、アグレッシブすぎて、しばしば目的のために手段を選ばなくなることが玉にキズ……。9月16日に、なぜかラボに閉じ込められる。相性が悪いのか、レスキュー隊の面々とはそりが合わず、意見の衝突が多い。


『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

宇喜多佳司(うきた けいじ)

「“何かを選択する”ってのは、それだけで心理的苦痛をともなうものらしい」

 研究所に勤める研究員(役職的には係長クラス)にして、夏彦の家の隣人。怖いおじさんではあるが、正義感にあふれ、真っ正直な人物なので、不正さえ行わなければとても信頼できる存在でもある。9月16日の事故発生後、逃げ遅れてラボに閉じ込められる。関係者として事故に責任を感じているようだ。

Xbox 360『ルートダブル -Before Crime * After Days-』特集ページ

(C)イエティ/Regista

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