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2011年1月18日(火)

【洋鯨亭 43回】積みゲ崩し:今からでも楽しめるステルスゲームの名作を紹介!

文:電撃オンライン

【洋鯨亭 43回】積みゲ崩し:今からでも楽しめるステルスゲームの名作を紹介!

 こんにちは。洋ゲー紹介所“洋鯨亭”のRONです。忙しさにかまけて積んでしまっていたゲームの中から、プレイしてみておもしろかった作品を紹介する“積みゲ崩し”シリーズ、今回はユービーアイソフトさんから2010年に発売されたXbox 360『スプリンターセル コンヴィクション(以下、コンヴィクション)』をご紹介したいと思います。

 『スプリンターセル』といえば、日本の『メタルギア』シリーズに並ぶ、有名なステルスアクションゲームシリーズですよね。3月17日には話題の新ハード・ニンテンドー3DS用に『スプリンターセル3D』も発売されますので、こちらにも注目したいところです。

 さて、この『コンヴィクション』はシリーズの5作目にあたる作品で、発売されたのは昨年の春。前作『スプリンターセル 二重スパイ』が発売されたのが2007年ですから、実に3年ぶりの登場だったというわけなんです。

 それだけ制作に時間がかかったタイトルということもあってか、システムやグラフィックは実に丁寧な作りで遊びやすいゲームに仕上がっていましたよ。今からでも十分に楽しめる作品なので、その辺についてお伝えできればと思っています。

 ということで、早速内容をご紹介していきましょう。

【洋鯨亭 43回】積みゲ崩し:今からでも楽しめるステルスゲームの名作を紹介! 【洋鯨亭 43回】積みゲ崩し:今からでも楽しめるステルスゲームの名作を紹介!
▲1作目が日本で発売されたのは2003年。7年の間に主人公も年をとりましたけど、まだまだ現役。特殊部隊“スプリンターセル”の中でも相変わらず最強です。▲ちなみに、こちらが3月17日発売予定の『スプリンターセル3D』パッケージ。今から発売が楽しみです。

■最新作はどんな物語?

 本作の主人公サム・フィッシャーは、アメリカ国家安全保障局内の組織“サード・エシュロン”の秘密工作部隊“スプリンターセル”の元隊員。彼は3年前に起こった娘・サラの事故死をきっかけに組織を辞め、単独で不可解な点が多く残されたこの事故の調査を行っていました。そして、ようやく事故の容疑者が地中海にあるマルタ島にいるとの情報をつかむのです。

 しかし、サムが容疑者であるギャングを見つけ出し尋問しているところへ、突如古巣スプリンターセルの隊員が強襲!! ワケがわからぬまま国家安全保障局のあるワシントンへと強制連行されてしまったサムは、そこで事故に隠された真実と新たな敵の存在を知らされることになり……というのが、ストーリーの導入部です。

 こうして物語は始まるわけですが、本作はステルスアクションゲームということで、当然ながら各ステージにはクリアするための目的があり、倒す(もしくは隠れる)べき敵がいます。そんなステージをプレイしていてふと気になるのが、“ビジュアルメッセージ”というシステムでしょう。このシステムでは、次の目的や目指す場所に関しての情報(文字や映像)が、プロジェクターを使ったようにイメージ的に部屋の壁などのオブジェクトに映しだされるため、わざわざマップやメニューを見て確認する必要がありません。

 説明テロップではなく背景の一部のように文字などを入れ込む演出は、海外のドラマや映画のオープニングなどで使われていたりしますけど、ゲームではまだまだ珍しいですよね。このような演出は映像的にも楽しいですし、ウインドウを開いてマップやミッションを確認しなくていい分、実に親切な作りだなと思いました。次に目線が行きそうな場所にちょうどよく映し出されるので、ゲームのテンポを崩さず非常に快適なんですよね。

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▲一見デザインのようですが、背景のちょっとした壁に浮かび上がったのは、このステージをクリアするためのヒント“USE DARKNESS TO DEFEAT SPY(スパイを倒すには暗闇を使え)”というもの。目的や進むべき方向がイメージ的に伝わり、いいアシストになっています。

■力押しで戦うのは難しい、ステルスアクションらしい作り

皆さんよくご存知のように、ステルスアクションは敵になるべく見つからないように隠れつつ目的を果たすゲームです。基本的に戦いの際は1人対多数の敵という構図になるわけですから、当然ながら真正面から撃ち合うような戦い方は分が悪くなるわけですよね。

 このゲームも例に漏れず、ミリタリー系FPSのように正面から敵と対峙して撃ち合うとまず死にます。隠れながらでも敵の銃弾を2~3発ぐらい喰らいつつ定点で敵を撃つような戦い方も、ちょっと危ないです。なぜかというと、本作には“ラストノウンポジション=Last Known Position”というシステムがあるからなんです。これは“敵がこちらの存在に気付いた時のサムの姿勢”が残像のように表示されるシステムのこと。貴様、そこに隠れているな! という状態ですね。

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▲線で描かれているサムの輪郭が、ラストノウンポジションです。敵に発見された瞬間がこのような残像になって、しばらくその場に表示されます。

 敵はサムを発見後、この残像の場所にサムがいるものとして攻撃したり接近してきたりするため、同じ場所に隠れ続けて敵を撃っていても、大挙して押し寄せられるか側面から攻撃されたりするわけですよ。したがって、ラストノウンポジションの残像が表示されてしまったら、急いでその場から離れないといけません。特に大勢を相手にしている場合は、早く遠ざからないと蜂の巣にされること必至です。しかも敵の動きが賢く、グレネードで牽制(けんせい)しながらサムとの距離を縮める戦術を使ったりして、まったく油断ができません。

 ただ、逆に言えば敵は残像に向かって攻撃行動を取ることは明らかなので、わざと姿をチラリと見せてラストノウンポジションにおびき寄せるという戦法も使えます。時々、格闘マンガやアニメ作品で高速で動く敵の残像を攻撃、なんていうシーンが出てきたりしますけど、私は思わずあれを思いだしてしまいました。

 まぁ、理想としてはなるべく敵に気がつかれないように戦うのがベストなんですが、気がつかれた場合も状況を打開するためにこういった戦い方が用意されているのは、ステルスアクションの幅を広げつつ戦闘が単調にならなくていいなと思います。主人公が特殊部隊員らしく、頭を使って敵の裏をかくような戦い方ができるようになっているのも、設定がちゃんと生きているように思えます。

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▲建物内での戦闘では、室内で撃ち合うだけではなく、いったん窓の外に出てから外壁にへばりつき、油断している敵を死角から奇襲するというような戦い方もできます。また、この状態で銃を構えることでラストノウンポジションを発生させると、近づいてきた敵を窓の外に引きずり落とすことも可能です。

 その他にも、“マーク&アクション”というシステムにより、ステルス状態から敵をあらかじめマーキングしておいて(キャラクターの頭上の赤い印)ボタン1発でまとめて狙い撃つこともできます。このシステムでは間に遮蔽物がなければ狙撃を失敗することがないので、非常に便利なんですよね。

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▲1発で状況を逆転することも可能な“マーク&アクション”。ただし使用回数には制限があり、敵を格闘攻撃で倒すごとに1人マークするためのポイントがストックされます。マークできる最大人数は、武器により異なります。

 本作では壁の小さなライトを破壊して暗闇を作り出したり、釣り下げ式のオブジェクトを銃撃して落下させることで敵を倒したりもできるのですが、“マーク&アクション”ではこれらのオブジェクトも選択できるので、明らかに敵の数が多い場合などは辺りをよく見てみるのもいいかもしれませんね。

→隠れるだけじゃない! 多彩なグレネードで敵をかく乱しよう!(2ページ目へ)

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