2011年1月27日(木)
セガは、PSP用ソフト『戦場のヴァルキュリア3』の発売記念抽選会を、本日1月27日に東京・秋葉原で実施した。
『戦場のヴァルキュリア3』は、戦場を舞台にしたドラマと、戦術性の高いバトルが楽しめるアクティブ・シミュレーションRPGシリーズの最新作。今作では1作目と同じ時代・征暦1935年が舞台となり、新たな主人公クルトと彼の率いる422部隊“ネームレス”の戦いが描かれる。
抽選会は、対象店舗で本作を購入した人が参加でき、本庄雷太さんサイン入りラフイラストパネルや声優サイン入り色紙などが賞品として用意されていた。会場で、本作のプロデューサーを務める本山真二さんにインタビューも行ったので、あわせて掲載する。
▲画像中央が本山プロデューサー。 |
――発売を迎えた率直な感想を聞かせてください。
前作の発売から約1年後に続編を発売することになりました。まずは、発売を迎えられたこと自体が、大きな喜びです。ゲームの内容も、『2』からさらにブラッシュアップしたものになっています。開発スタッフを含め皆さんが『戦場のヴァルキュリア3』を大事に思っていてくれていることを感じ、ありがたかったですね。
――『3』はいろいろな面でパワーアップしていますが、プロデューサーの視点から見た注目ポイントはどこですか?
クルトとリエラ、イムカには“特殊化”という新要素を入れました。これによって、これまでの“BLiTZ(ブリッツ)”のように兵士を動かして遊ぶことに加え、より自分なりの遊び方ができるようになっていると思います。
――前作のセーブデータとの連動はあるのでしょうか?
それぞれのセーブデータを持っていると、キャラクターが使えるようになります。なので、ぜひお手元にセーブデータをご用意して遊んでもらえればと思います。
――前作から1年での発売になりますが、早く開発する秘けつがあれば教えてもらえますか?
最初にチームの主要メンバーで、設定面については合宿のような形で決めてしまったんです。それがとても大きかったと思いますね。そこで、今回の設定である“ネームレス”や主人公・ヒロイン像を決めたので、あとは周囲のキャラクターや全体の話をどうすればいいかが自然と定まりました。
――好きなキャラクターを教えてください。
“陣中日誌”でもおなじみの、レイラとアルフォンスですね。ネームレスという雰囲気をあまり壊さず、おもしろいキャラクターになっていると思います。あとは戦車長のグスルグもすごく好きです。彼の高潔な人柄をシナリオライターが描いているのを見て、いいなと思いました。PVなどでグスルグを推しているのには、そういう理由があったりします。
――体験版をプレイしたユーザーからの反響を教えてください。
体験版をプレイした人から、改善要望などをいただくことができました。少ない時間でしたが、そこから要望を吸い上げることもできましたし、もともと我々の方でも製品版で修正したい部分などがあったんです。それがユーザーさんからの要望と重なることもあったので、方向性の正しさを確認する場にもなりました。
――ストーリー中でルート分岐がありますが、これによってストーリーが変わったりするのでしょうか?
『3』の物語は1つなので、ルートによって戦う敵が変わったりはしません。ただ、要所要所でそれぞれのキャラクター――具体的にはヒロインのリエラとイムカですが、彼女たちのかかわり方が変わってきます。1周目ではどちらかのキャラクターのエンディングしか見られませんので、思い入れの強い方を見てください。
――開発途中で苦労したことを教えてください。
“1年後に出したい”という目標はあったのですが、新作なので新しい要素は欲しいし、クオリティも高いものにしなくてはないらない。なので、どれだけやり直したりする手間を省けるのかといったところは、チームのみんなと相談しました。最初の企画の詰めや、仕様の検討の段階で、僕からも意見を出しました。初出は“東京ゲームショウ2010”だったのですが、あの場で“こういう見せ方をしたいので、こういう要素はできていてください”といったオーダーを出したりもしました。そういった綿密なスケジューリングを組み上げていくのに苦労しました。
――本作で初めて『戦場のヴァルキュリア』をプレイする人に、オススメのポイントを教えてください。
『戦場のヴァルキュリア』は、ストーリーもシステムも、他のタイトルにはあまりないものになっていると思います。世界観は、ファンタジーとミリタリーの両方のよさを持っていますから、剣と魔法でドラゴンと戦うのに飽きたという人にも手にとってほしいです。リアリティのある世界観の中で、ファンタジックなキャラクターたちが戦っていくのを楽しんでもらいたいですね。
ゲームシステム面では、シミュレーションにアクションの要素が加わったBLiTZがあるのですが、先ほど話した“特殊化”などにより大きくパワーアップしています。他のタイトルにはない、新しいシステムを楽しんでもらえればうれしいです。
――前作ではダウンロードコンテンツ(DLC)が配信されていましたが、『3』でも配信されるのでしょうか。
前作でも反響が大きかったので、今回もDLCを配信させていただこうと思っています。『2』の時はミッションを配信していたのですが、今回はこのミッションに加えてストーリーとミッションがセットになったエクストラエピソード――『1』では“断章”と呼ばれていたものをメインに配信していきます。ボイス付きでドラマも楽しめるので、待っていてください。メインキャラクターたちのエピソードはもちろん、他のキャラクターにもスポットを当てたものを用意するつもりです。
――3月13日に購入者限定のイベントが開催されますが、その内容について教えてもらえますか?
まず、ドラマライブですね。これは、つい先日台本初稿が上がってきたばかりで、本編であえて描いていなかったワンシーンをうまく生かせたものになっています。これを、中村悠一さん、遠藤綾さん、浅野真澄さんに演じてもらう形になります。ゲームをプレイした人には楽しみにしていてもらいたいですね。主題歌を歌っていただいたMay’nさんのライブも予定していますが、主題歌以外に、どんな曲を歌ってもらおうか検討中です。可能であれば、おもしろい仕掛けを盛り込みたいと思っていますので、続報を公式サイトなどでチェックしてください。
――最後に、ユーザーへのメッセージをお願いします。
前作の発売から1年という短い期間で発売できたのは、ユーザーの皆さんからの「次はどうなるんだろう」という期待感に突き動かされたところが正直あります。ユーザーさんの熱い気持ちが原動力だったと思います。ゲーム内容でも、ドラマ性は前作よりパワーアップしていますし、システムの部分もベースがきちんとあるものに上積みする形でよりよいものになっています。歯ごたえのあるBLiTZを再認識できるように構成し直していますので、シリーズのファンの人も新規の人もぜひ手に取って遊んでみてください。
(C)SEGA