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2011年2月15日(火)

【洋鯨亭 47回】洋ゲーっぽい雰囲気に誘われて『マインドジャック』をプレイ

文:電撃オンライン

 こんにちは。洋ゲー紹介所“洋鯨亭”のRONです。

 先日、「PS3/Xbox 360『マインドジャック』って見た目が洋ゲーっぽいけど、どんな内容なんだろうね」という話を担当編集に振ってみたんです。このタイトルは前回ご紹介したPS3/Xbox360『シンギュラリティ』と同じスクウェア・エニックスから発売されていますし、キャラクターの見た目も洋ゲーっぽいので、ぱっと見だと「これもエクストリームエッジのシリーズかな?」なんて思うじゃないですか。

 で、そんな質問に対する解答が「じゃあソフトを貸してあげるから、紹介しちゃいましょうよ」というものでありました。担当さんも興味があったみたいですね。とは言っても、実この作品はれっきとした国内開発のタイトルで、洋ゲーではないんです。それでもあえて取り上げようと思ったのは、『マインドジャック』が洋ゲーを意識して作られたかのような内容だったからなんですね。

 ということで、今回は特別編としてこのタイトルをご紹介させていただきます。「なんだ、洋ゲーじゃないのかー」と思った方も、このタイトルのどの辺が洋ゲーっぽいのか、また洋ゲーっぽくないのかを見てみてください。もしかしたら、洋ゲー好きな皆さんの琴線に触れる何かがあるかもしれないですよ?

【洋鯨亭 47回】洋ゲーっぽい雰囲気に誘われて『マインドジャック』をプレイ
▲見た目はちょっと洋ゲーのTPSっぽい『マインドジャック』は、日本でフィールプラスが開発を担当している純国産ゲームです。

■まずは物語をご紹介

 ということで、まずは『マインドジャック』のストーリーをチェックしてみましょう。

 舞台は、今から20年後の2031年の世界。この時代は、テクノロジーの驚異的な進歩によって、量子コンピュータが実用化されていたり、火星への有人飛行に成功しています。また、街中には超高速のネットワークが張り巡らされ、人々は小型ヘッドセットコントローラ“KM-987”を利用して、世界中の情報を瞬時に収集できるようになっています。

 そして物語にも大きく絡んでくる企業・ナーカス社が開発したKM-987は、単なる通信機器ではなく、人の精神や神経ネットワークと深く結びついた新種のハードウェア。KM-987を通してリアル世界とデジタル世界、そして精神を強く結びつけられるという画期的な発明品です。

 こんなハイテクだらけの世界で活躍する本作の主人公は、“ジム・コービン”というFIAの捜査官。ある日彼は、反国家活動家としてマークされている“レベッカ”という女性と接触を図る任務に就きます。上海発の列車から降り立ったレベッカを発見し、無事コンタクトに成功したジムでしたが、ここで事態が急変。なぜかFIAの特殊部隊が現れ、ジムとレベッカを殺そうと強襲してきたのです。状況がわからぬまま逃亡する2人。こうしてジムはレベッカと行動を共にすることで、この襲撃事件につながる巨大な陰謀に迫っていきます。

 また、時を同じくしてKM-987の技術を悪用して他人の人格を乗っ取る“マインドハッカー”と呼ばれる人々が現れます。姿を見せずにネットワークの向こうから不特定の人々にハッキングを行うマインドハッカーは、本作の主人公であるジムすらもターゲットに定めていたのです……と、このような形で物語は始まります。

 冒頭から主人公が追う側から負われる側へと回ってしまう理由や、主人公すらターゲットにするマインドハッカーという存在も気になりますよね。これらについては後で解説するとして、次はゲームシステムを見ていきましょう。

【洋鯨亭 47回】洋ゲーっぽい雰囲気に誘われて『マインドジャック』をプレイ
▲主人公のジム・コービン捜査官。なぜFIAの同僚が自分に発砲してくるのか理由がわからぬまま、レベッカと逃げることに……。

■マインドハックに関する操作のアレコレ

 本作はTPSですから、主人公はハンドガンやマシンガン、ショットガンなどを駆使して敵と戦うことになります。使用するのは実弾がメインで、レーザーガンなどの特殊な武器やカスタマイズなどはないため、武器の扱いに関してはいたってシンプルでわかりやすいです。

 その反面、キャラクターのアクションについては充実しています。まず、基本的な移動はダッシュはもちろん、スライディングやダイブも使えます。カバー関係なら、物陰から銃だけ出して撃てたり、物陰から物陰へ素早く移動できるカバーシフトや、前方にある物陰に移動するブレークカバーといった、洋ゲーのTPSではメジャーなアクションは、ほぼ使えます。

 さらに、物陰から飛び出すコンバットロール、低いオブジェクトを飛び越えるマントル、接近戦での格闘、敵を背後から拘束して盾代わりに使うエンゲージもあって、アクションの多彩さで言えば、洋ゲーTPSと比べてもまったく引けを取らないと言えるでしょう。

【洋鯨亭 47回】洋ゲーっぽい雰囲気に誘われて『マインドジャック』をプレイ
▲カバーアクションは多彩のひとこと。身体を隠したまま銃だけを敵に向けて撃つこともできます。

 これらの多彩なアクションに加えて、本作ならではと言えるのが“マインドハック”です。これは人間やロボットなどにプログラムを送り込んで、意識(マインド)をハッキングしてしまうアクションのこと。ハックされた敵キャラクターは寝返って、ジムといっしょに戦ってくれます(操作はオートです)。

 さて、このように便利なマインドハックですが、敵をハックをするにはまず銃撃で敵兵やロボットにダメージを与えて弱った状態にする必要があります。この状態ではそれ以上攻撃を加えてしまうと、敵が死亡したり壊れてしまいますから注意が必要になります。そして、敵が弱って無防備になった後にプログラムを送り込めばハッキングに成功です。

 敵のこの状態を“マインドスレーブ”といい、こうなってしまえば敵は倒れるまで戦い続けます。マインドスレーブ化は、マインドパワーというポイントを消費して行いますが、パワーがある限り複数の敵を同時に操ることができるんですよ!

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▲ダメージを受けて弱った状態の敵。画面中央下の黄色いアイコンが表示されたらマインドスレーブを実行するチャンスです。実行せずに敵を放っておくと、しばらくしてから倒れてしまいます。▲マインドスレーブを実行するには、ある程度まで敵に近付かないといけません。敵との距離が遠すぎたり、間にカベなどがある場合も実行不可となります。
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▲操られている敵は身体の周りが光ります。これで他の敵との見分けも簡単。マインドスレーブ状態の敵は、ある程度ダメージを受けると死んでしまいますが……アタリ判定があることを利用して、盾代わりに使うことも可能です!(汗)▲マインドスレーブは、敵のロボットに対しても実行可能。強力な武器を装備したロボットは頼れる存在です。

→マインドハックの真髄は幽体離脱!?(2ページ目へ)

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