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2011年2月18日(金)

【週刊 俺の妹P】あの瞳の色の秘密も判明!? 制作陣座談会のこぼれ話を掲載!

文:電撃オンライン

 1月27日に発売されたPSP用AVG『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル』。特集ページ・【週刊 俺の妹P】では第10回第11回で座談会の模様をお届けしてきたが、今回はそのこぼれ話をお届けしていく。

 座談会に参加していただいたのは、小説『俺の妹がこんなに可愛いわけがない(以下、俺の妹)』の作者・伏見つかさ先生と、ゲームの制作を手がける二見鷹介プロデューサー、そして伏見先生の担当編集である三木一馬電撃文庫副編集長と小原一哲編集。ちなみに今回掲載したこぼれ話には、ゲームにあまり関係ない話だけでなく、ゲームのネタバレとなる部分も含まれているので、プレイ後に読むことを強くオススメする。

■お互いに「ココまで来る!?」と驚いた制作体制

――今回“とある事情”で桐乃と京介の心の距離感が変わってしまうシーンがあるんですよね?

二見はい。

――そこで難しかったことは何ですか?

二見ズバリ“桐乃のデレ加減”ですね。これはかなり伏見先生からダメ出しをもらいました。

伏見ゲーム制作に関わるにあたって“不満はすべて言おう”というスタンスでやらせていただきました。無理難題を投げた自覚があるのですが、ばっちり応えていただいて、ありがたかったです。ウソみたいな話ですが、桐乃のセリフは、一旦ほぼすべて書き直してもらっています。

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル』
▲こうしたさまざまな苦労のすえに、『俺の妹P』は完成しているのだ。

二見ええ。今にして思うと、あれは桐乃じゃありませんでした(笑)。ツンデレではあったんですが、もはや別のキャラクターになっていましたね。

三木今回、これだけガッチリと原作サイドとゲーム制作サイドが組み合えた理由の1つは、二見プロデューサーによるところが大きいと思うんですよ。コレ、決してほめてるわけではないんですけど(笑)。悪い言い方しちゃうと、「え? ココまで来るの? やってくれるの?」というところまでグイグイ踏み込んでくるんですよ。

二見桐乃と京介の話じゃないですけど、こっちも距離感が大事でしたね(笑)。徳島で開催された“眉山山頂秋フェスタ×マチ★アソビ”にご一緒したりしましたし。でも、それを言うと、三木さんや伏見先生もスゴイですよ。こっちも「ココまで言ってくれるんだ……」と驚きました。

三木お互い様かもしれませんね(笑)。

二見正直、若干プレッシャーも感じました。「こりゃあヘタなものは作れないな」と。

――確かに、打ち合わせのやり取りも、序盤からかなり踏み込んだ内容だったとおっしゃっていましたしね。

二見そうなんです(笑)。

――先ほどの質問でも伺いましたが、かなりリテイクが多かったとのことなんですが、ボツネタにはどんなものがあるんですか?

二見ボツという意味で言うのなら、まず今回の企画のプロットって、実は2稿目になるんですよ。ざっくり言ってしまえば、桐乃たちに“ごく普通の人生相談”をさせてしまっていたんです。

伏見ええ、そうでしたね。

■ゲームと関係ない、こんなこぼれ話も

――読者からの質問で「ゲームとはあまり関係ないんですが、やる気が起きない時の対策法を知りたい」という質問が来ています。皆さんはモチベーションを高めるために何かやっていることってありますか?

伏見モチベーション上がらない時は、上がらないまま仕事するんですよ!!(一同笑)

――それは、やっている内にだんだんテンションが上がっていくということですか?

伏見いえ、上がらないですね(笑)。それでも、やらないといけませんし……。

三木なんだかちょっと切なくなりますね(笑)。僕の場合は下げるヒマがないです。だから「テンションが下がることに興味がない!」と自分に言い聞かせます。

――興味がない……ですか? 興味とかそういうものなんですか(笑)。

三木そういうものらしいです(笑)。昔、編集部で風邪が流行したことがあるんですが、次々に風邪をひいて休んでいる中で、僕の尊敬する先輩だけは風邪をひかなかったんです。その先輩に「よく風邪ひきませんね」って言ったら「俺、興味ないから」って返されたんです。

二見風邪に興味がないと!(笑)

三木だから僕も、モチベーションが下がるということに興味がないと思っていれば下がることはないと思っています。

小原僕の場合は寝て気持ちを切り替えるのが一番ですかね、ただ(時間的に)そうもいかない場合がままあるので、その場合は、今やっている作業が遅れると困る人の顔を思い浮かべます。

――なるほど。それでやる気を維持するんですね。

小原そういう場合もありますが、正直な話、その人の顔を思い浮かべてやっぱり「ごめんなさい」しちゃう場合もあるので困りものです。だいたいの場合は前者だと言っておきますが(笑)。

二見う~ん、なんでしょうねぇ……。モチベーションの上げ方ですよね。自分が大好きな、テンションの上がる映像や音楽をヘビーローテーションすることですね。仕事をしているかたわらで、PCのデスクトップに小さくウインドウを表示させて見続けたり。そうすると「俺もいいもの作らなきゃ!!」ってやる気になれるんですよ。いい作品にはそういう力がありますよね。

三木伏見さんは執筆する時に何か音楽を聴きますか?

伏見まったく聴きません。執筆する時は自室のように静かなところか、もしくはファミレスのようなちょっとガヤガヤするくらいのところで書きますね。音楽にしろ映像にしろ、仕事以外のものがあるとそちらに集中してしまうので。執筆しながら音楽を聴いていたのは、TVアニメのエンディングテーマを決める時くらいです。

――ニコニコ動画で募集していたものですね。

伏見ええ。本当はじっくりと聞きたいところだったんですが、そうでもしない限りとても聞き終わらないくらいの量でしたので。原作者としてはとてもうれしいことなんですが(笑)。

(C)伏見つかさ/アスキー・メディアワークス/OIP
(C)2011 NBGI

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データ

▼『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル
ザ・コンプリートガイド』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2011年3月4日
■価格:1,680円(税込)

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