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2011年4月13日(水)

クイズやコラボの秘話が! 『真・三國無双6』鈴木プロデューサーが語る【後編】

文:電撃オンライン

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■ローソン衣装は鈴木プロデューサーの発案!? コラボやDLC――そしてこれから

――チュートリアルが実装されているのは、初心者ユーザーへの配慮でしょうか?

『真・三國無双6』

 しっかりしたチュートリアルは本作が初めてですね。本作ではシリーズユーザーに加えて、新規ユーザーと回帰ユーザーをターゲットにしています。そのため、プレイしながら操作を覚えられるような丁寧なものを用意しました。

――星彩が淡々としゃべるのが印象的で何度かやってしまったのですが、星彩と関平にしたのはなぜですか?

 未熟なので修行をする必要がある関平をチョイスしました。もともと関羽のもとで修行するようにしていたんですが、一緒に切磋琢磨する相手がいたほうがいいだろうということで、星彩を登場させました。

――吉本興業とコラボすることになった経緯を教えてください。

 これもターゲットを意識したからです。シリーズユーザーは自分から情報を探してくださるので、ゲームメディアに情報をきちんと出していけば伝わると思います。しかし、新規ユーザーと回帰ユーザーはゲーム雑誌やゲームサイトをそこまで見ない。まずは『真・三國無双6』が出るということを認知してもらうために、一般受けするメディアとして吉本興業さんを選ばせていただきました。KinKi Kidsさんと組ませていただいたのも、同様の狙いがあります。

――ローソンとのコラボがかなりの人気でしたが、こちらについては予想していましたか?

『真・三國無双6』

 あれは予想以上に人気が出て、驚きました(笑)。もともと、ローソンさんの担当者とつながりがある人間が宣伝部にいて、「何か一緒にできないか?」という相談を受けたのが最初でした。

 ローソンさんはゲームソフトとのタイアップを頻繁にされているので、「うちも同じように展開していこうか」と話していたのですが、他社さんのソフトでローソンさんをモチーフにした衣装を展開しているのを見かけたんですね。せっかくなら、ローソンさんとしっかりわかるようなものにしようと考えて、「制服を衣装にしませんか?」と私から提案させていただきました。

――鈴木プロデューサーの発案だったのですね。

『真・三國無双6』

 実はそうなんです(笑)。「制服を着て、人を攻撃するのはどうなの?」ということで最初は断わられてしまったのですが、デザイン班に頼んでイラストを描いてもらったんです。それを先方に見せたところ、出来のよさを気に入っていただき「ぜひやりましょう」という流れになりました。

――そうだったんですね。DLCについてお聞きしますが、いつごろまで配信する予定なのか、教えていただけますか?

 現在の予定では半年くらいを考えています。衣装、武器、BGMに加えて、ステージとシナリオがセットになったものを配信します。クロニクルモードで空いているエリアがあると思うのですが、そこに入っていく予定です。無限とは言いませんが、かなりの数を入れられるようにしてあります。

――武器系統はどれくらい追加されるつもりでしょう?

 1つだけではないことは確かです(笑)。4月中に3つ追加して、40系統になります。現時点では「その後はお楽しみに」としか言えません。

『真・三國無双6』

――シナリオは、1人の武将にスポットを当てたものなのか、複数の武将が登場するものなのでしょうか?

 シナリオは主に何かの戦いをモチーフにしたものになります。DLCを1つ落とすと、新規ステージで3個のシナリオが楽しめます。

――発売後ということもあり、ユーザーからの意見や感想なども多数届いていると思います。そういった意見や感想が、今後タイトルアップデートにより反映されることはありますか?

 アップデートは可能なので、要望が多く寄せられたものについては検討していきます。3月24日に不具合の修正と、クロニクルモード中でプレイヤーキャラ以外のDLC衣装への変更が反映されるなどの内容のタイトルアップデートを実施させていただきました。

――開発を振り返り、やり残したことがあれば教えてください。

 反省点はいつもありますね。発売後に「もっとやり込む要素が欲しかった」という意見をいただき、「結構用意したつもりだったんですが、まだ足りなかったか」と思いました。新規ユーザー、回帰ユーザーを考慮して、難易度を上げても報酬が変わらないようにしていたんですが、そこに関しても「やり込み甲斐がない」という意見をいただきました。

――対戦モードやチャレンジモードは追加されないのでしょうか?

『真・三國無双6』

 それらは、長くやっている時にふと遊ぶと意外にハマってしまうモード。要望があれば、検討していきたいです。

――弓兵の数が多いと感じているのですが、アドバイスなどあればお願いします。

 支援獣の鷹を連れていると、遠くの敵を攻撃してくれるのでオススメです。あとは印で“射撃耐性”を付けるとか、武器でヒョウを用意しておくとかが挙げられます。今回は武器や支援獣、印を工夫して欲しかったのでああいう形にしたのですが、個人的にも少し弓兵が多いように思えました。

――その反面かどうかはわかりませんが、『無双』シリーズでも最高のワラワラ感を味わえますし、爽快感を楽しめました。

 実は、単純に表示されている兵士の数だけなら、もしかしたら『無双OROCHI Z』や『真・三國無双5 Empires』の方が多いかもしれません。しかし、本作ではプレイヤーにうまくやられるように、AIのプログラムを調整しているんです。そういう意味でワラワラしているように感じたり、一気に倒せる爽快感を楽しめたりするのだと思います。

 これまでの作品は、プレイヤーが攻撃できる少し外にいる敵が多かったんですが、それはプレイしていて気持ちよくないので、今回は調整しました。兵士たちはやられに近寄ってくるんですが、有名な武将は歯ごたえがあって、メリハリを付けるようにしています。

――難易度を上げて、4人くらいに囲まれた時に無双乱舞が投げ判定で、ミスしてしまった時の絶望感はすごいですね。

『真・三國無双6』

 ハハハハハハ、それはそうですね。ただ、今回は空中で無双乱舞を行えるキャラもいるので、一方的にやられている時に切り返せるようになっています。そこでキャラを選ぶのもアリですね。

――今や『無双』を冠するタイトルは多岐に渡りますが、『無双』シリーズに寄せられた意見や感想の共有、あるいはノウハウ面での共有などはあるのでしょうか?

 意見自体は社内で共有しているので、違うプロジェクトの意見を参考にすることもあります。技術的なことはタイトルごとに特化したものもあるので、完全に一致することは少ないのですが、ベースの部分は共通化されています。ただ、実際には多くはないですね。たとえば『北斗無双』でやっていたことが、『真・三國無双6』に採用されているというわけではないです。

――『戦国無双3 Z』と『真・三國無双6』と続いてリリースされ、『無双OROCHI』の新作にも期待がかかります。ずばり発売されますか?

 よく聞かれますが、ここではなんともいえません(笑)。

――わかりました。では最後に、シリーズのファンへのメッセージ、そしてまだ遊んでいない人へのメッセージをお願いします。

 発売されて1カ月が経過したのですが、シネマティックという部分に対して「感動した」という意見が多く寄せられていて、うれしい限りです。今後はDLCを本格的に配信していきます。3月24日に“戦戈”という新たな武器系統を配信したのですが、新しいアクションを楽しめますし、さらにランクの高い武器を獲得できるシナリオがついたお得なセットです。また過去の『無双』シリーズの衣装も続々と配信していきます。あと、新規衣装も何かやれればと思っています。ストーリーモードをクリアしてやり込んでいくと思うのですが、皆様に飽きさせないような作りにしていきたいです。

 また、まだ購入されていない方に向けてですが、シネマティック一騎当千ということをテーマに掲げて、三国志の世界をドラマティックに体験できるストーリーモードを用意しました。シリーズ6作目となると新規ユーザーさんは入りにくいと思われがちですが、チュートリアルもありますし、ストーリーモードが歴史に沿っているのでわかりやすくなっています。そしてアクション面でも進化しているので、昔遊んだ方も新鮮な気持ちで楽しんでいただけるかと思います。ぜひ手に取っていただければ幸いです。

『真・三國無双6』
▲「三国志そのままではありませんが、『真・三國無双』の入門編としてもオススメできます」と語っていた鈴木プロデューサー。DLCも続々配信されているので、まだプレイしていない人も購入してみては?

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