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2011年4月19日(火)

【BFG2011】海上都市で戦うチームプレイFPS『Brink』プレイレポ&インタビュー

文:電撃オンライン

 現地時間4月12日~13日にアメリカで開催されたベセスダ・ソフトワークスの発表会“BFG 2011”。その中でプレイアブル出展されていたPS3/Xbox 360用ソフト『Brink(ブリンク)』のプレイレポ&インタビューをお届けしていく。

 日本国内で5月26日に発売される『Brink』は、分隊ベースのマルチプレイをフィーチャーした、ベセスダ初となるFPS。シングル、Co-op、マルチの境界線をなくし、各モード間をシームレスに移動できるシステムと、軽快に遮へい物を乗り越えたりくぐり抜けられる“S.M.A.R.T.”システムが特徴となっている。

『Brink(ブリンク)』 『Brink(ブリンク)』 『Brink(ブリンク)』
▲温暖化が進行して海面が上昇した近未来。海上に浮遊した状態で建設された都市“The Ark”が本作の舞台となる。プレイヤーは、“The Ark”を攻撃する側か、防御する側を選択して戦うことになる。

 今回、“BFG 2011”で出展されていたバージョンをプレイして気になった点を、制作を手掛けたスプラッシュダメージの社長にして本作のクリエイティブディレクターであるポール・ウエッジウッド氏に聞いてみた。

■ 『Brink』プレイレポ ■

 試遊では、シングルプレイで分隊ベースの戦闘などを楽しめた。気になる“S.M.A.R.T.”システムだが、遮へい物に近づいたところで対応したボタンを押すことでシステムが発動。行く手をさえぎるオブジェクトに対して最適な動きを、自動で選択してくれる。足下のスキ間をスライディングでくぐり抜けたり、飛びついたコンテナをよじ登ったりといったアクションを確認することができた。

 また、敵を倒すなどのアクションに応じて経験値が付与されるのだが、敵を倒すだけでなく、傷ついた味方を回復する、プレイ中に指示されたミッションを達成するなどの行為も評価対象となっていた。

『Brink(ブリンク)』 『Brink(ブリンク)』
▲レベルアップすると、キャラクターメイキングで使える服装や髪型、アクセサリがアンロックされていく。カスタマイズしたキャラクターは、シングルでもマルチでも使用可能だ。

 ひとしきり戦闘が終わったところで、今度はアスレチックのようなステージをプレイ。こちらは戦闘ではなく、“S.M.A.R.T.”システムの練習に使われるもののようで、ステージの中に設定されたチェックポイント(光っている床)を制限時間内に回っていく。移動だけであれば簡単かと思いきや、高低差が激しかったりステージ構成が迷路のようになっていたりと、意外と難しい。しかし、“S.M.A.R.T.”システムの新たな使い方に気付くと、最初は行けないと思っていた場所に案外簡単にたどり着けるようになる。

 残念ながら、このステージで練習しているうちに試遊の時間が終わってしまったが、対戦で使うマップ内にも、“S.M.A.R.T.”システムを駆使することで意外な通り道が出現してきそうに思えた。

■ ポール・ウエッジウッド氏インタビュー ■

『Brink(ブリンク)』
▲ポール・ウエッジウッド氏。

――本作をプレイするユーザーにどういう遊び方をしてほしいですか?

 本作では、プレイヤーは海上都市“The Ark”を守備する側につくことも、攻撃する側につくこともできます。ですから、皆さんの好みに応じて選んでもらいたいですね。また、キャラクターに関しては、細かい部分のカスタマイズなども可能ですので、いろいろと試行錯誤していただければ幸いです。

――本作のアクションを特徴的にしている“S.M.A.R.T.”システムですが、なぜ導入しようと思ったのでしょう?

 FPSをプレイしていて、障害物に引っかかってイライラした経験はありませんか? イスや机に足や手が当たったり。導入しようと思ったキッカケはそこですね。ゲーム中ではものすごく優れた戦士という設定なのに、「こんな低い段差も越えられないの?」という段差でイライラさせられたり。そうした人工的な制約を取り払いたかったんですよ。そして、ジョン・ウー監督の映画のようなアクション――ハデな移動をしながら銃を撃ったりしたかったという点もあります。これまで、スプラッシュダメージが制作に関わった過去作品でもイライラすることがありました。このアクションの自由度を味わうと、他のFPSには戻りたくなくなるかもしれません(笑)。

――本作のもうひとつの特徴は、分隊ベースのチームプレイですが、AIもチームプレイを念頭に置いて作られているのでしょうか?

 ええ。ただキャラクターを動かすだけのAIだと、人間らしくプレイしない場合が多いんです。ですが、実際の人間がプレイしたキャラクターは、一直線に突っ込んでいくだけでなく、壁や遮へい物を回りこむこともあります。その動きについて、いつも同じような動きをしないように注意しました。また、質問でチームプレイについて触れていただきましたが、敵もグループになって攻めてきます。そちらも人間らしい動きをするように注意して設計してあります。

――敵を倒す意外の行為でも経験値が入手できますが、これについては?

 先ほどの“どういう遊び方をしてほしい?”という質問にも通じるところですが、1人で戦う以外にも、味方をサポートしたり、グループに役立つように動いたりしたプレイヤーにも高い評価を与えたかったんです。FPSでは、基本的に多くの敵を倒したプレイヤーが高い評価を得る場合が多いですが、本作では必ずしも敵を多く敵を倒したプレイヤーが評価されるというわけではありません。提示されたミッションの達成に貢献したり、傷ついた味方を回復したり……そうしたことが評価の対象になっているんです。

――女性キャラクターが出ないのはどうしてですか?

 これについては、本当に入れておけばよかったと思います。いつもこの質問をされてしまうんですよ!(笑) どうしてかというと、やはりメモリの問題ですね。“スマートシステム”を採用したことで、キャラクターの動作などいろいろなところで容量を使ってしまいました。女性のキャラクターを出すのであれば、別モーションを用意しなければいけませんが、その余裕がなかったんです。

――シングルプレイとマルチプレイで得られる経験値はどうバランスを取っているんでしょうか?

 どちらのモードでも、もらえる経験値は一緒です。これは、バランス調整している時に決定したんですが、各モードで得られる経験値を変える必要は感じなかったからです。

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