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2011年4月30日(土)

トレモやギャラクタスの秘話が! 『MARVEL VS. CAPCOM 3』開発者インタビュー

文:電撃オンライン

 カプコンから、2月17日に発売されたPS3/Xbox 360用ソフト『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds(以下、MVC 3)』。本作を手がけた開発スタッフへのインタビューを掲載する。

『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』

 『MARVEL VS. CAPCOM 3』は、米国の出版社・MARVELが展開するMARVELコミックのキャラクターと、カプコンのキャラクターが対決する、3on3形式の対戦格闘ゲーム。前作『MARVEL VS. CAPCOM 2 New Age of Heroes(以下、MVC 2)』から約11年ぶりの復活となる。初心者にやさしい“シンプル操作”が搭載され、1つのボタンをタイミングよく押せば簡単にコンボがつながるようになっている。

 電撃オンラインの格闘ゲームマスター・カネキングと、カプコンのパブリシティ企画推進室メンバー・シャイニースマイル☆IKE(旧名・ビッグマウスIKE)の戦いは、『TATSUNOKO VS. CAPCOM ULTIMATE ALL-STARS(タツノコ VS. カプコン アルティメットオールスターズ)』から始まった。東京ゲームショウ2010では、バトルプランナーのNeo_Gさんをも巻き込んで3人で対戦。そして、半年ぶりに再度3人でバトルを行い、先ほど決着がついたところだ。

 対戦終了後、その場にいたプロデューサー・新妻良太さん、バトルプランナーのNeo_Gさん、アシスタントプロデューサーの門脇章人さんにインタビューを敢行。『MVC 3』制作の経緯、システムやキャラクターなどについて質問した。トレーニングモードのマル秘情報も飛び出したので、ぜひご覧いただきたい。(インタビュー中は敬称略)

『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』
▲左から門脇さん、新妻さん、Neo_Gさん。

■格闘ゲームを盛り上げるために――開発経緯を語る

――本作の開発はいつごろから始まったのでしょうか?

『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』

新妻:MARVELさんとの交渉は3~4年前からやっていました。実際のゲーム開発は2年前くらいからスタートしたと思います。

――2年前というと、他のタイトルとも重なっていた時期があったように思えるのですが。

新妻:そうですね。『ストリートファイターIV(以下、ストIV)』や『TATSUNOKO VS. CAPCOM(以下、タツカプ)』シリーズとも若干かぶっていました。ユーザーさんやメディアの方からは、「『ストIV』が盛り上がったから、『タツカプ』が結果を出したから、本作を開発したのでは?」と言われがちなんですが、そうではありません。弊社として、格闘ゲームを盛り上げていこうという一連の流れの中に3作があり、並列に考えていました。

――前作は2000年に稼働しましたが、『MVC 3』はなぜこのタイミングで開発することになったのですか?

新妻:最初にプロジェクトとして動き出したのが『ストIV』でした。会社として格闘ゲームを盛り上げていくために、他にもタイトルをやろうとした際に、先方からご提案いただいた『タツカプ』が続いて決まりました。それらとあわせて、以前からMARVELさんと交渉していた『MVC 3』が形になりそうだったので、ある程度、同時期に展開したいということから、この3本を動かしていくことになりました。

――発売に長いブランクがあったのはなぜでしょう?

新妻:弊社として、格闘ゲームのムーブメントに続いて、アクションゲームに力を入れていこうという時期がありました。その結果がある程度出た中で、再度格闘ゲームをやろうという動きでした。

――話を持っていった時のMARVELさんの反応はいかがでしたか?

『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』

新妻:『MVC』シリーズの人気があることはMARVELさんの方でもわかっているので、喜んでいただきました。しかし、当時から比べてお互いにさらに有名な会社になっている中で、どういう風に展開していくかには慎重に調整していきました。

――MARVELさんとしてはノリ気だったんですね。

新妻:そうですね。反応はよくて、「よりいいものを作っていきましょう」という状態でした。

――人気作の続編ということでプレッシャーはありませんでしたか?

新妻:イベントに出るたびに、プレイヤーの生の声をもらっていたので、感じていました。前作はゲームバランスが非常にとがっていたので、それをどうするか。あとは、すでに前作から10年が経過して、そのとがりを文化だと思っている人に対してどうするかは悩みましたね。

――2年前のE3(Electronic Entertainment Expo)で『MVC 2』のダウンロード配信が決まり出展されていたのですが、まるで新作ソフトかのようにメディアの人間が遊ばれていたのは印象的でした。あれは続編のメドが立っていた上で、配信したのでしょうか?

新妻:ある程度のメドは立っていたのですが、『MVC 3』のプロジェクトの一環としてやったのではありません。従来からの声として「『MVC 2』を遊びたいので配信してほしい」という声が出ていたので、決断しました。それを配信したことで楽しみにしているシリーズファンがいることは認識できました。『MVC 3』を作る際に、しっかり作らないといけないことを再認識できたのは、よかったです。

⇒次のページでシステムについて熱弁!

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