2011年9月10日(土)
フロム・ソフトウェアが2012年1月に発売するPS3/Xbox 360用ACT『アーマード・コア V(以下、ACV)』のプロデューサーインタビューを掲載する。
『ACV』は、自由度の高い機体カスタマイズ、愛機を自由に動かせる操作感などが人気を博すメカACT『アーマード・コア』シリーズの最新作。従来作の遊びに“チームによる領地争い”という遊びが加わり、それを軸としたさまざまな新要素が採り入れられる。その一端については、これまでの記事でもお伝えした通りだ。
記事では、8月25日に発売された『電撃PlayStation Vol.501』(アスキー・メディアワークス刊)に掲載されたインタビュー企画“おしえて鍋島さん”の時の内容をお届けする。『ACV』プロデューサーの鍋島俊文さんがゲームの魅力やポイントを語っているので、ぜひご覧いただきたい。
――発売を待つすべての人が気になっていると思いますが、発売日の延期を決定した理由は何でしょうか?
要素的には複合的なものですが、最大の要因はクローズドベータテスト(以下、CBT)にたくさんの方にご参加いただき、多くの要望をいただいたためです。本来予定していたCBTの実施期間がズレ込んだこともあり、それらの要望を製品に反映させるには、どうしても時間が足りないと判断しました。根本的な仕組みについては、変更はありません。
――CBTでユーザーから寄せられた意見は、主にどのようなものだったのでしょうか?
要望として多かったものは、集約すると大きく3点です。1つ目がチームロビーの使いやすさの向上。2つ目が領地取得の表現をわかりやすくすること。3つ目がマッチング関連の要望です。これらについては本来対応を予定していた項目も含めて、対応を進めていきます。
――私たちが遊んでいる時にも、「チームメンバーが今何をしているのか一目でわからない」「ボイスチャットがないメンバーはミッションに同行しづらい」といった意見はよく出ていました。
CBT版には盛り込まれていませんでしたが、チームロビーにはテキストチャット機能を実装済みです。それに限らず、CBT版は要素が限定されたバージョンでしたので、実際いただいた意見の中には、もともと実装を予定していたものも相当数ありました。ですので、今後は主に、機能面での使いやすさや遊びやすさの向上を中心に、対応を進めていくつもりです。
――逆に、少数派というか意外に感じた意見はありますか?
意外というわけではないですが、機体のアクションや機能について、否定的な意見がほぼなかったのが印象的でした。こちらについては、過去のシリーズの変化の中で、もっとも大きく変えた部分なので、かなり厳しい意見が来ることを覚悟をしていたのですが、好意的に受け止められて安心しています。
――チーム戦についてのバランスはいかがでしょう。4機対4機で戦うことが前提となるのでしょうか?
プレイ人数については非常に難しい問題ですが、仮に1人でプレイしても領地ミッションをある程度は遊べるよう調整するつもりです。これはパーツのバランスというより、ゲーム全体のルールやデザインの問題だという認識ですね。
また、これも繰り返しお話ししていることですが、従来の『AC』シリーズに存在していたシングルプレイの要素は、本作にもほぼすべて網羅しています。「いざ買ってはみたけれど、1人ではまるっきり遊べない」となることは絶対にありませんのでご安心ください。
――オペレータも大きな存在となりそうですが。
オペレータについては、生かすも殺すもチームの連係次第だと考えています。こちらも、単純にパーツのパラメータがどうという次元とは異なるレベルのバランスですね。“オペレータでも援護射撃をしたい”といった意見もいただいていますが、機能的な意味では現状程度が妥当ではないかという認識でいます。また、オペレータの存在がマストであるようにもしたくないので、現状以上の機能を持たせる予定は今のところありません。
――CBTを実施して、一番の収穫となったものは何でしょうか? また、製品版ではユーザーにどんな遊びを提供したいとお考えですか?
いかにこのシリーズを一段高いレベルの作品にしていくか、という目標が当初からありました。言い方はいろいろできますが、その1つとして、やはりシンプルな話として「より多くの人に楽しんでもらえるものにしたい」というものがあります。ここでいう“より多くの人”というのは、新規のプレイヤーの方だけではなく、現在シリーズをプレイしてくださっている方、過去にプレイしてくださった方なども含めての意味になります。
特別なことをやりたいというよりは、そういったファンの方に満足していただきつつ、今まで敬遠されていた方、このタイトルを知らなかった方にも興味を持ってもらえるようなものにしていきたいと考えています。
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