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2011年10月22日(土)

【Spot the 電撃文庫】だまされやすい人は必見!? 借金返済をテーマにしたオフィスラブコメ『三井澄花と四角い悪魔』の高遠豹介先生を直撃!

文:電撃オンライン

 電撃文庫で活躍する作家陣へのメールインタビューをお届けしていく“Spot the 電撃文庫”。第9回となる今回は、『三井澄花と四角い悪魔』の作者・高遠豹介先生のインタビューをお届けする。

『三井澄花と四角い悪魔』
▲プリンプリン先生が描く『三井澄花と四角い悪魔』の表紙イラスト。

 本作は、職ナシ金ナシ彼女ナシあるのは借金1,000万円という主人公・菱見勇司(ひしみ ゆうじ)が、借金を立て替えてくれた謎の美女・三井澄花(みつい すみか)の下で働きながら借金を返済していく様子をつづった借金返済オフィスラブコメだ。美人な上司と職業をゲットして喜んでいた勇司だったが、その職業とは借金取りで……。

 ライトノベルとしては珍しく、カードや借金などをテーマにした本作。どのようにして本作を執筆したのかを聞いてみたので、興味がある人は読んでいただきたい。

――この作品を書いたキッカケは?

 社会人になってクレジットカードを持つようになり、ふと、カードを取り上げた作品って知らないなあと思い、だったら自分で書いてみようと担当さんに提案させていただきました。

 最初は、カードを操る美少女に出会った少年が闇の組織との戦いに巻き込まれ、230ページあたりで少年が自らの身体に隠されたとんでもない能力に都合よく目覚めて勝利するという物語だったのですが、300ページまで書いたところで「クレジットカード関係ないじゃん」と気付き、今回の物語に修正しました。

――作品の特徴はどんなところですか?

 剣や魔法、異能力と違い、現実で起こり得ることだという部分です。また、作中で解説をしているクレジットカードの知識については知っていて損はないと思います。

――作品を書く上で悩んだところは?

 原稿を書き上げたところまではよかったのですが、その後の打ち合わせの際、担当さんがOL好きだったせいで息が荒く、電話の声を聞きとるのが大変でした。過呼吸になったらしいです。

――執筆にかかった期間は?

 2~3カ月くらいです。

――特にお気に入りのシーンは?

 ヒロインが生でウコンを食べるところです。

――主人公やヒロインについて聞かせてください。

 前作『ぷれいぶっ!』の主人公がおバカだったのに対し、本作の主人公はマジメくんです。なので私の中ですぐにキャラが定まらず、最初のうちは苦労した覚えがあります。ヒロインに関しては“理想の上司”を想像して書きました。こんな上司がいたら会社に行くのも楽しいかもしれないなぁと。……はぁ。

――今後の展開について、話せる部分で結構ですので教えていただけますか?

 これからもクレジットカードにまつわる、そして皆様の身にも降りかかりかねない問題を取り上げていけたらと考えています。あとラブコメ部分もありますので、メリハリを付けていきたいです。

――ゲームで熱中しているものがあれば教えてください。

 かれこれ2年、ずっと『ポケットモンスター』をやっています。『ポケモン』はもう大人のゲームだと思っています。最近、ガブリアスとスイクンによく出会います。初手を読み間違えたら突破できねえよ。

――小説を書く時に、特にこだわっているところは?

 読点の位置です。文章の読みやすさはテンポがすべてだと思っていて、それを調整するのが読点ですので、特に気を付けています。

――執筆中のおもしろいエピソードなどがありましたら教えてください。

 ファミレスにノートPCを持ち込んで書いていた時のことです。後ろを通った女子高生が画面を見たようで、突然「作家さんですか?」と話しかけてきました。驚いたものの「はぁ、一応」と答えるとペンネームを聞かれたので「高遠豹介といいます」と言ったところ、偶然にも私の作品を読んだことがあると言うのです。うれしくなっていろいろとおしゃべりをしていると、その子が小説家を目指していることがわかり、今度作品を見せてもらう約束をしてメアドを交換する、という妄想をしてました。

――アイデアを出したり集中力を高めるためにやっていることはありますか?

 電車の中で考え事をしている時が一番集中できている気がします。あとコーヒーが好きなので常に飲んでいます。そろそろトイレが近くなる季節ですね。

――現在注目している作家や作品はなんですか?

 少し前の作品ですが、『戦う司書』シリーズにハマっています。マンガでは『生徒会役員共』が好きです。

――高校生くらいのころに影響を受けた作品や人物は?

 『シスター・プリンセス』に出会わなければ、もっとまっとうな人生を……。え? 作ったのは……。とても素晴らしい作品だと思います。人物を挙げるなら、マラト・サフィンです。

――最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

 お金と美少女が好きなあなた! 今の上司に不満のあるあなた! この本にはお金も美少女も理想の上司も全部登場しますのでお買い得ですよ! 興味を持っていただけたなら、お金を払って買ってください。現金がなければぜひカードで!

(C)2011 ASCII MEDIA WORKS
表紙イラスト/プリンプリン

データ

▼『三井澄花と四角い悪魔』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2011年10月10日
■定価:620円(税込)
 
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