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2011年11月18日(金)

【電撃PlayStation】『ファイナルファンタジーXIII-2』プレビュー──圧倒的なボリューム感と、試行錯誤していくやり込み感覚

文:電撃PlayStation

●そして『ファイナルファンタジーXIII-2』へ

 まず冒頭は当然のごとくムービーから入るのですが、驚いたのは、前作を最後までプレイして、楽しんだ人間からみて、まったく理解できない状況から始まるということです。目の前で派手に状況が繰り広げられ、そこにいる人物は見知っているものの、なぜそんな状況にあるのかが理解できない。

 これは、初めてプレイする人と、前作をプレイした人を同じスタートラインに立たせるという意味では成功していると思えます。どれだけ前作を熟知していても、恐らくはほとんどのプレイヤーが、まったく想定していなかった状況から始まることになります。どこか、誰か、いつか、なぜか、いっさい明かされないまま状況だけが進んでいき、そして唐突にゲームは始まります。

 ムービーからのバトルへの移行は相変わらず違和感なく行われるので、油断できません。よくわからないまま戦いが始まり、さらに状況は続き、なんの解決も示さないまま舞台はグラン=パルスに移り、そしてゲームが始まります。キャラクターを操作できるようになってからは、ある程度状況が理解できるようになりますが、そこまでの持って行き方は非常に謎をふくんだもので、冒頭から物語に引き込んでくれる内容でした。

 前作を知っている人ほど「?」な状況になると思います。この状況がどんな意味を持ち、最終的にどこへ向かうのか? この「?」な状況が物語を進めさせる起点になってきそうです。

●ゲームが始まってからの開放感

 そして実際にキャラクターを操作することになるのですが、最初に街のような場所があり、そこで情報収集をしたり、外に出て戦闘したりといったことができ、いきなり行動の自由度が広がります。バトルも最初からほとんどのシステムが開放されているので、かなり自由な冒険を楽しめるようになっています。このへんはさすがに続編らしく、最初から前作終盤のプレイ感覚を持ってきているのだなと感じました。

 もちろんまだまだそこまで自由ではなく、本当に自由な冒険はエピソード3あたりから始まるのですが、前作11章以降のような開放感を最初のうちから感じることができたのは、大きな改善点であると思えました。

 ただ、前作であったような次に何をすればいいかの指示がアバウトですので、いきなり途方に暮れてしまう可能性もあるかもしれません。冒頭から前作でいうミッションのような頼まれごとも発生するので、やり込むタイプの人なら、最初から本筋をはずれていろいろとすることができそうです。

●とにかく自由なエリア移動

 物語の展開については、前作から大きく変わった部分であるといえます。前作ではいわゆるリニア方式で、物語に沿ってエリアを踏破していく形となっており、基本的に過去のエリアに戻ることはできませんでした。

 本作では、まずエリアの概念が違っており、それぞれ時間や場所が異なる複数のエリアが存在しており、そこから自由に行きたいエリアを選んでいくシステムになっています。その具体的な概要は省きますが、基本的なゲーム展開の流れは、ヒストリアクロスという時空を超えた場所で、行きたいエリア(それぞれ場所や時間が異なる)を自由に選んでいく形になります。このヒストリアクロスが、ゲーム進行全体の起点であり、メイン画面であり、ワールドマップ的な役割となるわけです。 

 そして、各エリア内にはいくつかのゲートがあり、条件を満たして開くことで、選択できるエリアが増えていきます。一度クリアしたエリアにいつでも戻れますし、各エリアでは、ボタン1つでヒストリアクロスに戻ることもできます。

 さらに、クリアしたエリアを、エリア単体で“閉じる”ことで、クリアしていない状態に戻すことも可能なのです。そこで前回と違った形でクリアをすると、ダイレクトに別のエリアに影響を与えることもあるようです。こうしていろんなエリアをあっちこっちいったり来たりしながら、物語を進めていくわけです。

 これは前作に慣れた人は面喰らうかもしれません。エピソード2までは次に行くエリアがほぼ決まっているのでいいのですが、エピソード3に入った時点で大きく分岐し、さらに細かい派生のエリアまで生まれてきます。ここで、「どこから行こうか」「何から手をつけようか」といった悩みに直面することになります。

 こっちのエリアでボスが強かったから別のエリアを先にやろうといったふうに、臨機応変に気持ちを切り替えていくことが重要なのかなと感じました。エリアを閉じるという、部分的にやり直せるというシステムが大きく、これをうまく使って試行錯誤していくのが楽しそうです。

 今回のプレイではまだまだ序盤であり、やり込むまでにはいたりませんでしたが、相当なボリュームのやり込み要素を感じ取ることができました。

ファイナルファンタジーXIII-2
▲いろんなエリアを自由に選択できるシステム上、細かいエピソードの積み重ねといった感じで物語は展開していきます。

→変わってないようで変わったバトルシステム(3ページ目へ)

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