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2011年11月30日(水)

【電撃PlayStation】アサシン教団の歴史を作った男たちの軌跡――『アサシン クリード』シリーズの物語を振り返る!

文:電撃PlayStation

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 全世界でシリーズ累計3000万本以上という驚異的なセールスを誇る人気アクション『アサシンクリード(以下、AC)』シリーズ。その魅力は、フィールドを縦横無尽に駆けめぐるフリーランの爽快感や、敵の目をあざむいて暗殺を成しとげる緊張感、中世のシリアやルネサンス期のイタリアを再現したハイクオリティなグラフィックなど、じつにさまざまなものが挙げられます。

 ですが、電撃PlayStationで本シリーズの記事を担当してきて、その魅力にどっぷりハマッたプレイヤーの1人ある自分、アツゴロウにとっては、アサシン教団にまつわる史実をもとにしたストーリーもけっしてはずせない要素の1つ。

 最新作『AC リベレーション』の発売が間近に迫った今だからこそ、これまでのシリーズのストーリーを作品ごとに振り返っていきましょう。ちなみにネタバレもありますので、気にする方はご注意を!

■秘宝をめぐり戦い続けるアサシン教団とテンプル騎士団

 さて、シリーズ作品を振り返る前に、本シリーズ全体の大まかなストーリーについて把握しておきましょう。端的に語るなら、これは『アサシン教団とテンプル騎士団の争い』です。アサシン教団とは、キリスト教徒の組織した十字軍が聖地エルサレムの奪還を目指した12世紀の時代、シリアに存在したイスラム教・ニザール派をモチーフにした暗殺者集団のこと。

 ニザール派はイスラム教のいち勢力でしかありませんが、指導者の指揮のもとで部下は自らの死をいとわず戦い、ときには暗殺という行為も辞さなかったことから、さまざまなウワサが尾ひれにつき、暗殺者としてのイメージがつけられました。

 これに対してテンプル騎士団は、十字軍の一翼を担った修道士たちの集まり。聖地への巡礼者を守るという目的のかたわら、現代の銀行のような役割を請け負って莫大な財産を獲得しました。

 あまりにも短期間で財を成したためか、彼らの成功はキリストの聖遺物を発見したからだ、などというエピソードも語られるほどです。どちらもある種カルト的で、人々の想像をかき立てる伝説に事欠かない両者が、十字軍の時代から現代まで歴史の影で戦い続けている──そんな架空の歴史をもとに、本シリーズの物語はつづられているのです。

 そして、彼らの対立の原因となっているのが、“エデンの果実”と呼ばれる謎めいた秘宝。これを手にした者は他者をマインドコントロールしたり、自分の幻を作り出したりと、不可思議な力が発揮できるようになります。

 テンプル騎士団はこれを利用して莫大な資金と権力を握り、現代ではアブスターゴ社という製薬会社を隠れみのに、世界を思いのままにしようと暗躍しているのです。対するアサシン教団は、権力欲に身をまかせた秘宝の利用を否定し、その優れた暗殺技術と組織の結束の力でテンプル騎士団と何世代にも渡って戦い続けてきました。

 しかし、時の権力者とも結びつき、勢力を拡大していくテンプル騎士団の力に徐々に圧倒され、現代に生きるアサシンはほとんど残っていません。そのなかの1人である、デズモンド・マイルズという青年を主人公に、本シリーズのストーリーは語られていくのです。

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▲主人公というとアルタイルやエツィオを思い浮かべる人が多いと思いますが、本シリーズの主人公はあくまでデズモンド・マイルズ。彼が真の主役として活躍する日も、そう遠くないはずです。

【『アサシンクリード』ストーリー】
■伝説の鷹=アルタイルが見るアサシン教団の真実

 デズモンドはアサシンの血を引いていますが、アサシンの使命から離れ、バーテンダーとして働く日々を過ごしていました。彼はある日、突然アブスターゴ社に拉致され、彼らの研究施設に軟禁されてしまいます。

 そんな彼の前に現れたのは、研究者のウォーレン・ヴィディック博士とその助手であるルーシー・スティルマン女史。2人は遺伝子の記憶を抽出するアニムスという機械を使って、デズモンドからある情報を引き出そうと試みます。

 アニムスに入り、12世紀に生きたアサシン、アルタイルと意識を同調させるデズモンド。彼は、アルタイルの苛烈なる人生の一端を垣間見ることになるのでした。

 アルタイルは、その卓抜した暗殺技術を武器に、若くして師範の地位まで上り詰めた青年。ですが高い地位と技術は若さゆえのおごりを生み、彼はテンプル騎士団が見つけた秘宝・エデンの果実を回収する任務で、教団の信条(クリード)に背く失敗を犯してしまいます。

 秘宝は仲間が回収したものの、罰として処刑されることとなったアルタイル。ですが、その腕を惜しんだ教団の大導師アル・ムアリムは、処罰を地位のはく奪のみとし、彼に汚名返上の機会を与えます。それは、人々を苦しめる9人の標的を暗殺することでした。

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▲見習いアサシンまで落とされたアルタイルでしたが、任務をこなすたびに徐々に自らを省みて、真のアサシンにふさわしい精神と技術を獲得するに至ります。

 アル・ムアリムがいうには、暗殺のターゲットとした9人は、高い地位や権力を持つ支配者や商人、大富豪などで、いずれもアサシン教団が死を与える男たちであるとのこと。そのなかには、宝の奪還の際にアルタイルが出会ったテンプル騎士団総長、ロベール・ド・サブレの名前もありました。アルタイルは大導師の指示に従い、次々とターゲットを暗殺していきます。

 その過程でアルタイルが知るのは、彼らがむやみに権力を振りかざすだけの人物ではなく、それぞれの信念を持ち、なんらかの目的のために行動していたという事実。そう、彼らはみなテンプル騎士団の一員で、騎士団のために行動していたのです。

 アルタイルはテンプル騎士団との決着をつけるべく、宿敵ロベールと対峙。一騎打ちに持ち込み、討ちとることに成功します。このあと物語はクライマックスに向かっていくのですが……そこはぜひプレイして確かめてみてください。

→そして物語は『アサシン クリードII』へ(2ページ目へ)

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