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2011年12月12日(月)

【地獄の軍団 集中連載 Vol.1】思わずヒャッハー! ノリノリの軍団ACTをプレイレポート&魔王様のお言葉をお届け!!

文:電撃オンライン

■プレイレポート~ゴブリンでもわかる軍団ACTの遊び方

 『地獄の軍団』って、何が楽しいゲームなの? そんな疑問にお答えすべく、詳細なプレイレポートで『地獄の軍団』ならではの楽しさや注目点を解説します。細かいシステムの解説は公式サイトにおまかせして(←おい!)、ここでは主観重視のレポートをお届けいたします。この記事さえ読めば、何も知らないゴブリンでも『地獄の軍団』の遊び方がわかるはず!?

 余談ながら、公式サイトはド派手な演出&メタルな音楽で独自空間が形成されておりますので、ちょっとだけ覚悟してから見に行くのがオススメです。心の準備なしに見に行くと、口に含んだお茶を吹き出す恐れがあるのでご注意あれ。

▲ある意味で賛否両論のユニークな内容だが、満場一致でインパクトの大きさを認められている公式サイト。まだ見ていない人はぜひ、この機会に!(音が出るのでボリュームに注意!)

◆阿鼻叫喚の地獄絵図! 脳からなんか出ちゃうノリノリの“ヒャッハー系ACT”!!

 恥ずかしながら、つい最近まで『地獄の軍団』をSLGと勘違いしていた大馬鹿者の“そみん”です。冷静に考えるとありえないんですが、自己弁護をさせていただくと、『地獄の軍団』の方にも微妙にそう勘違いさせる要素があったんじゃないかと思うんですよ(開き直りっ!)。まず、“100匹のゴブリン軍団を率いて戦うこと”。100匹という莫大な数の軍団を率いて戦うなんて、普通に考えるとSLG以外ありえませんよね? それから、“3種類(戦士・槍兵・魔法使い)のゴブリンを使い分けて戦うこと”。兵種を使い分けるって、ますますSLGっぽい響きじゃありませんか。

 とまあ、くどくどしい言い訳でごめんなさい。結論をズバっと提示すると、『地獄の軍団』はめっちゃ疾走感があるハイスピードなACTです。もうね、いい意味で大味。100匹のゴブリンと一緒にズザーって敵の群れに突っ込んで行って、大小さまざまな敵をザクザク攻撃するとドバドバビュービュー血が吹き出して、ついでにこちらのゴブリン軍団も敵の攻撃を受けてビュンビュンぶっとびまくりんぐ! 阿鼻叫喚の地獄絵図とは、まさにこのこと。僕にとって『地獄の軍団』の第一印象は、遊ぶとテンションが上がりまくってシャウトしたくなる、ノリノリの“ヒャッハー系ACT”でした!! ……あ、どうして“軍団ACT”なのかは、これから説明いたします。

▲細かい要素はひとまず置いといて、とにかくスピーディでテンポよく遊べる『地獄の軍団』。BGMがすべて疾走感あるメタル曲というのもあいまって、脳からなんか出るようなハイな気持ちで遊べちゃいます!

◆自分(魔王)は戦わずに部下(ゴブリン)まかせ! それが軍団ACTだ!!

 さて、それでは具体的なプレイレポートに移ろうと思いますが、まずはその前にプレイヤーの分身とも言える主人公を紹介しましょう。

▲主人公である“魔王”。かつては圧倒的な力で地上を支配した人間の王。神に戦いを挑んで敗北し、肉体を奪われ地獄に封じ込められた。しかし神への復讐心から新たなる軍団を結成し、再び神と相まみえるために終わりなき闘争を開始する。

 ええ、ある意味、プレイヤーの分身と考える必要はないかもしれません。無理に感情移入をしなくても、『地獄の軍団』の楽しさにはまったく支障はありません。さておき、神に逆らって地獄に落とされた魔王ですが、そこでゴブリン(小鬼のような魔神)を部下に引き入れ、神へのリベンジをもくろみます。まずは地固めとして、地獄を統治する強大な魔神を倒して地獄を統一してしまおう……というのが、本作のプロローグです。

 そんなわけで、本作の主人公である魔王は錬金術が得意で軍団を指揮する頭脳派という設定です。そこでゴブリンを使って戦うことになるわけですね。それではここで、最初のステージのプレイ動画を見てみましょう。文章を読むより、チュートリアルをざざっと見ていただくほうがわかりやすいかと思います。

◆プレイ動画(チュートリアル)


 おわかりいただけたでしょうか? プレイヤーが操作するのは魔王で、ゴブリンを使って攻撃する感じですね。この動画では戦士のゴブリンだけでしたが、ステージが進むと槍兵と魔法使いのゴブリンも使えるようになります。3種類の兵種はワンボタンで瞬時に切り替えられるので、感覚的には武器を使い分ける感じです。それぞれの兵種は次のような特徴があり、基本的にはRボタンで攻撃が可能。Lボタンを押すことで陣形を組み、攻撃方法などが変化します。

●戦士(○ボタン)
▲攻撃できる範囲が狭く、単体の敵にしか攻撃できないが、能力的にバランスが取れた兵種。近くの敵に飛びついて攻撃を行う他、一斉攻撃という強力な攻撃を使用できるのが特徴。陣形を組むと、移動できなくなるかわりに攻撃速度が上がる。
●槍兵(△ボタン)●魔法使い(□ボタン)
▲戦士同様、敵に飛びついて接近戦を行うタイプ。前方に突進して攻撃をするため、左右の幅は狭いものの、遠く離れた敵へも攻撃できる。陣形を使うと、すべてのゴブリンが一斉に突進する強力な攻撃を繰り出せる。この攻撃は非常に遠くまで届くが、戻ってくるまでに時間がかかるため、隙が非常に大きいのがネックとなる。▲魔法で攻撃を行う兵種。Rボタンを押すことで杖に魔法の光が溜まり、ボタンを離すと魔法を発射して攻撃できる。溜める時間が必要なので連続攻撃には不向きだが、間接的に攻撃できるため、利用できる機会は多い。陣形を組むと、魔法を溜める速度が遅くなるかわりに移動速度が早くなる。魔法を溜め終わってから、陣形を組んで素早く移動するのがセオリーだ。
▲移動は左スティックで行い、Rボタンを押すことで攻撃が可能。対象をターゲットにとらえていれば、Rボタンを押し続けるだけで自動的に攻撃を続けられる(倒した敵から素材を集める際もRボタンを使用)。兵種の切り替えは○、△、□ボタンで行い、Lボタンを押すとゴブリンが陣形を組み、特殊な攻撃を繰り出すことが可能。その他、移動中に×ボタンを押すとステップして移動する緊急回避を使用でき、視点の移動は右スティックで行える。

 同行できるゴブリンの数は、最初はたったの30匹ですが、ステージが進むと数が増えていき、最大100匹まで同行できるようになります。ステージ開始前に兵種の配分ができるので、[戦士×30、槍兵×30、魔法使い×40]みたいにバランスよく連れて行くこともできますし、[戦士×100、槍兵×0、魔法使い×0]とか[戦士×50、槍兵×50、魔法使い×0]とか、極端なバランスにすることも可能です。

 ゴブリンの数はそのまま攻撃力と直結するため、あえて1つの兵種の数を増やすことは攻撃力アップにもつながるのがポイントです。逆に、あまりバランスよく配分してしまうと、器用貧乏になって肝心の攻撃力が不足してしまうことも……。この辺の案配は、戦う敵やステージの構成によって調整する方がスムーズに攻略できると思います。なお、ゴブリンは攻撃手段であると同時に、軍団の実質的な体力でもあります。ゴブリンが0匹になると魔王の生命力が徐々に減っていき、生命力がなくなるとゲームオーバーになるのでご注意ください。

▲魔王の生命力がなくなった場合でも、楽器(アイテム)を所持していれば魔王が復活してゲームオーバーにならずに済む。

 ちなみにゴブリンは、とてもよくやられます。普通のゲームなら、ゲームに慣れたらノーダメージでクリアできるようになりますが、『地獄の軍団』ではなかなかそうもいきません。基本的には使い捨て感覚で、容赦なくゴブリンを酷使して進むゲームだと思ってください。

 とはいえ、本当に使い捨てていたらゴブリンが減る一方でクリアできなくなります。そこで重要となるのが、ゴブリンの救助と補充です。まずは救助についてですが、本作ではゴブリンがやられると、まずは気絶(頭上にドクロのアイコンが表示)して、それから一定時間が経つと死亡して消滅します。そして、気絶中のゴブリンは、魔王が近づくことで救助できます。つまり、ゴブリンがバタバタ気絶していっても、ゴブリンをガンガン救助することができれば、差し引きはゼロという寸法です。ただ、敵の攻撃や罠によっては、ゴブリンが気絶せずに即死してしまう場合もあるのでご注意ください。

 そんなわけでゴブリンが死亡して総数が減ってしまった場合は、ステージ中にある檻でゴブリンを補充することができます。その際は、敵を倒すと入手できるジュエルというお金みたいなものを使う必要があります。余談ながら、檻で補充する時は任意の兵種を選べます。“槍兵を連れて来ちゃったけど、このステージは魔法使いを連れた来たほうがよかったな”なんて思った時は、槍兵を死亡させて魔法使いを補充することもできるわけですね。

▲敵に倒されて気絶したゴブリンは、魔王が近寄ることで救助できる。ゴブリンはとにかく簡単にやられるので、こまめにそれを救助しながら戦うことになる。

◆3種類のゴブリンの役割分担は? それぞれの特徴をチェック!

 序盤を遊んだ感覚では、戦士だけでまったく問題なし! 戦士は近くの敵を自動的に捕捉して攻撃してくれるので、Rボタンを押し続けているだけで、おもしろいくらい簡単に敵が死んでいきます。さらに、戦士のゴブリンを敵に一定数以上張りつかせた後にタイミングよく○ボタンを2回押すと、張りついたゴブリンが同時に攻撃を行う一斉攻撃が発動! これがもうとにかく強力で、敵がバンバン破裂して肉塊になっていくのが爽快です♪ ただ、一斉攻撃を行うためには、一定数以上のゴブリンを敵に張りつかせていることが必要となり、少ない数で一斉攻撃を行おうとすると複雑なコマンド入力が必要となるデメリットが生じます。そういった部分も踏まえると、最初は戦士を多めに連れて行くほうが遊びやすいんじゃないかと思います。

▲戦士のゴブリンを一定数以上張りつかせると、自動的に一斉攻撃のタイミングを教えてくれる。とにかく強力で使用回数に制限もないので、積極的に利用しよう。

 一方、戦士以外のゴブリンの使い勝手はどうかというと、ちょっぴりクセがある印象は否めません。ただ、状況によっては槍兵や魔法使いを使うことで、劇的に難易度が変わる場合もあります。まずは槍兵ですが、そのメリットは遠くの敵まで攻撃できること。特に陣形を組んだ際の攻撃は、手持ちの槍兵が一直線に突進して、エリアの端から端まで届いてしまうほどです。まあ、誤爆して突進すると全軍がはるか彼方まですっ飛んでいって、魔王の周りがスキだらけになってしまうのがネックですけど、その弱点をさっぴいても遠距離へ攻撃できるのは魅力です。スキの大きさを加味して、“まずは槍兵で攻撃”→“すかさず兵種を切り替えて、戦士などで攻撃”→“槍兵が戻って来たら、再び槍兵で攻撃”といったように、他の兵種と切り替えることで槍兵のスキの大きさをカバーするのも有効です。

▲槍兵の魅力は、遠くまで攻撃できることと攻撃力の高さ。戦士と違って自動的に敵を捕捉してくれないのでやや使いにくいが、操作に慣れてくるとその強さに魅了されることウケアイだ。

 そして魔法使いですが、間接的に攻撃できるため、多くの場面で役に立ちます。特に有効なのは、体に炎や雷をまとった敵と戦う場合。こういった敵に対して、戦士や槍兵が直接攻撃を行うと、炎で燃えたり雷で感電したりして気絶、もしくは死んでしまいます。そんな時、魔法で間接的に攻撃できる魔法使いなら、安全に敵を攻撃できるわけです!

 ちなみに、炎などの属性に耐性がある装備品を装備したり、敵を包む炎などが消えた隙に攻撃をしたりすることで、戦士や槍兵だけで敵を倒すことも可能です。でもまあ、魔法使いで攻撃するのが賢い戦い方と言えるでしょうね。その他、炎や雷が行く手を阻む罠なんかがあった時も、間接攻撃ができる魔法使いなら怖くありません

▲魔法使いの陣形は、移動速度が上がるかわりに魔法を溜める速度が遅くなる。魔法を溜め終わってから陣形を組めば、デメリットはない。

 ゲーム中は、これら3種類のゴブリンの兵種をワンボタンで切り替えながら遊びます。状況に応じて兵種や陣形を切り替えながら遊ぶのはなかなか忙しそうに感じますが、攻撃はRボタン、陣形はLボタンと、1つ1つのアクションの操作方法がシンプルなのでテンポよく遊べます

 なんで気持ちよく遊べるのか、自分なりに振り返ってみたんですけど、その理由の1つは“Rボタンを押し続けるだけで連続的に攻撃を続けてくれること”のような気がします。これがもし、“Rボタンを1回押すと1回だけ攻撃”=“攻撃を続けたい場合はRボタンを連打する”という操作方法だったら、Rボタンにばかり意識がいってしまい、魔王の操作や兵種の切り替えを忘れがちになってしまったと思います。STGでいうところのオート連射の感覚で、攻撃については“とにかくRボタンを押し続ければOK”というわかりやすさが、本作のテンポ感を増してくれている気がします。

 ちなみに、ゲーム中のテンポにメリハリを与えてくれるのが、ステージ中の罠です。地面から噴き出す炎や、杭に落ちる雷など、触れるとダメージを受ける罠をよけながら戦う際は、普段よりも慎重にプレイしないとあっという間にゲームオーバーに……。正直、少なくとも序盤の間は、下手なボス敵よりも罠のほうがはるかに危険です。敵だけがいるフロアは何も考えずにガンガン攻撃をして進み、罠を見かけたらとにかく位置取りに気をつけながら慎重に立ち回る。こんなメリハリも、本作のおもしろさにつながっている気がします。

▲炎が噴き出したり、電撃が走っている罠は非常に危険。炎などに耐性を持つ装備品があれば多少は被害を軽減できるが、うかつに近寄ると大変なことに!▲陣形を組むとゴブリンが整然と並ぶので、罠に囲まれたような狭い部分を進む場合に重宝する。覚えておくと、いざという時に役立つはず!

→まだまだ続くプレイレポート!
迫力のボス戦や装備品の錬金などをチェック!!(3ページ目へ)

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データ

▼『地獄の軍団』ダウンロード版
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:PS Vita
■ジャンル:ACT
■発売日:2011年12月17日
■価格:3,990円(税込)

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