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2012年3月30日(金)

『ルートダブル』キャラ紹介その9――実直で正義感の強い完璧主義者・宇喜多佳司

文:ごえモン

 イエティから2012年春に発売されるXbox 360用AVG『ルートダブル -Before Crime * After Days-(以下、ルートダブル)』。その登場キャラクターたちを毎週紹介していく連載企画の第9回をお届けする。

 『ルートダブル』は、“infinity”シリーズや『I/O』などを手掛けたクリエイター・中澤工さんが原案・監督・プロデューサーを務める新作サスペンスアドベンチャーゲーム。重大な事故が発生し、9人の人間が閉じ込められた巨大研究所“ラボ”を舞台に、救助に奔走するレスキュー隊員と閉じ込められた高校生の少年の2つの視点で物語が進行していく。

 連載企画の第9回では、ラボの研究員・宇喜多佳司を紹介する。

→第1回第2回第3回第4回第5回第6回第7回第8回

【宇喜多佳司(うきた けいじ)】

『ルートダブル -Before Crime * After Days-』

「“何かを選択する”ってのは、それだけで心理的苦痛を伴うものらしい」

 研究所に勤める研究員(役職的には係長クラス)にして、夏彦の家の隣人。

 融通の利かなそうなおじさんではあるが、正義感にあふれる真っ正直な人物なので、不正さえ行わなければとても信頼できる存在でもある。

 9月16日の事故発生後、逃げ遅れてラボに閉じ込められる。

 関係者として事故に責任を感じているようだ。

CV

大川 透(インタビュー記事はこちら

年齢

35歳

誕生日

1995年1月9日(山羊座)

血液型

A型

職業

原子力生物学機構・第6研究所(ラボ)所員/ジュニアフェロー(研究員)

性格

勤勉で几帳面で、自他ともに厳しい完璧主義者。人当たりもよく、実直で正義感の強
い人物だが、偏狭なところもあり、彼の価値観が必ずしも“正しい”とは限らない。
ストレスを極度にため込むタイプ。

知力

高い

体力

標準

趣味

コンピュータ

好き

“正しい”こと、清廉潔白、誠実であること、研究、野菜(ベジタリアン)

嫌い

“正しくない”こと、汚職、不誠実、予定外の出来事、肉や魚、女性(苦手)

エニアグラム

Type1“批評家”

キャラクター
デザイン

わだぺん。

■中澤工さんのコメント

 “正義”の人。正しくありたい人。佳――よいこと、優れていること、美しいこと――を司る人。

 9名の中で、今回の事故の一番の当事者が、宇喜多のおじさんです。なにせ、事故発生現場を職場としていた研究者。秘密だらけの研究所のフェロー(役職つき研究員)なのですから。

 謎だらけの事故の真相にもっとも近い存在と言えますが、彼自身もすべてを知っているわけではなく、大きな混乱と動揺、恐怖の中に身を置いています。

 そして、国家機密の固まりのような研究施設に勤める立場であるために、彼は必要以上の情報を口にすることはありません。知るべきではないこと。知る必要のないこと。そういった質問には、決して答えようとしません。

 しかし、それは決して意地悪をしているわけではなく、彼ならではの優しさによるものです。度を超えた秘密に触れてしまった者に降りかかる恐怖、危険、後悔……それを宇喜多は熟知しているからです。

 “知る”ということは、“変わる”こと。

 一度知ってしまったら、知る前には戻れない。もしも、あなたが『ルートダブル』をプレイして真相を知ってしまったら、プレイ前のようには二度と遊べないのと同じように。それこそ、渡瀬のように記憶喪失にならない限りは、後戻りできないのです。

 宇喜多はこう思っています。
 人には知る権利があるが、分不相応の情報を得てはいけない。知ってしまったが最後、もう前の日常には戻れない。同じように世界を見られない。知る前の自分は、失われてしまう。

 だからこそ知らないメンバーには、アンタッチャブルな情報に触れさせないでいるのです。

 この物語において、日常と非日常の境界を守護する者――それが、宇喜多佳司という人物なのかもしれません。

■月島総記さんのコメント

 渡瀬と夏彦に続く“第3の男”。それが宇喜多佳司です。

 彼は主人公2名に比べると、その後ろに隠れがちなキャラかもしれませんね。

 ですが本編をプレイしていただければ、宇喜多に対する印象はガラリと変わるはずです。一見平凡な中年男である宇喜多ですが、彼には内に秘めた信念があります。彼もまた夏彦や渡瀬と同様、己の正義を貫く“男の中の男”なのです。(というかこの物語には、男の中の男しか出てきません)

 ただ、彼の抱いている信念や正義は、他人には伝わりにくいものです。なぜなら彼の職業は、機密だらけのラボの研究員。機密保持のルールがある以上、自分の思っていることをすべて口にするわけにいかないからです。

 何かと隠しごとの多い彼は、そのせいでしばしば周囲の人々に誤解を与えます。事故を起こした施設の職員であるという理由により、他人から苛立ちをぶつけられることもあります。彼なりにこの事態を収束するため、一生懸命頑張っているのに、いまいち報われない男……それが宇喜多なのです。

 そんな可哀想な彼ですが、やはり重要な人物であることには違いありません。何しろ本作の舞台となるラボは、宇喜多の職場。この謎だらけの地下施設の構造や内情について、彼はかなりの部分を熟知しています。つまりあらかじめ持っている情報量が、他のキャラとは比較にならないほど多い。そんな宇喜多の協力を得られれば、生き残るためのヒントをいろいろと提供してくれることでしょう。

 皆様もどうかヒロインだけではなく、宇喜多にも注目してやってください。彼の心情・言動を理解することが、この複雑怪奇な物語を読み解くための近道になるはずですので……。

→次のページでは、わだぺん。さんとeco*さんのコメントをお届け!

(C)イエティ/Regista

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