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2012年4月2日(月)

『ブレイブリーデフォルト』体験版Vol.2を最速攻略! “はじまりの国”カルディスラの街を遊び尽くせ!!(そみん)

文:電撃Nintendo

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◆なぜティズだけが助かった? シリアスな展開のARムービーにも注目!

 ここまではゲーム部分を中心に紹介してきましたが、主人公であるティズの絶望を描くARムービーも忘れてはなりません。個人的には、前回のアニエスの自己紹介のように、今回も平和なイメージで世界観が紹介されると思っていました。まあ、“絶望の勇者篇”というタイトルを聞いて、少し嫌な予感はしていましたが、まさかここまでシリアスとは……。

▲平和なノルエンデの村が壊滅する場面を描くオープニングムービー。ティズが飼っていた羊や彼の弟のティルが、謎の光に飲み込まれていく。

 これまでの情報でノルエンデの村が大穴に飲み込まれることは判明していましたが、そこが主人公の故郷だったとは。もうちょっと踏み込んで妄想をしていれば、考えついたかもしれなかった……。でも、主人公の職業が羊飼いとは予測できなかったと思います。

 そしてARマーカーを利用したARムービーを見始めたところ、地面から苦しそうにはいあがってくるティズの姿にビックリ。村が壊滅した直後、地割れみたいな場所からはいあがってきたイメージなんですけど、ダークな雰囲気に満ちていてギョッとしました。そもそも今回のARムービーは、闇に包まれているイメージで不安感を煽る演出になっています。かなり暗い画面になっていて、あえて見にくい感じにしているようです。

▲あまりに唐突にやってきた異変に生きる希望すら失い、終始苦しそうな言葉を吐くティズ。それにしても、なぜ彼だけが助かったのだろうか? また、ベルトのバックルらしき部分が強めに光っている点も気になる。

 なんの前触れもなく故郷や弟を失ったティズの絶望が感じられる場面が続き、最後はティズが光に包まれて終わります。ムービーはここで終わりますが、資料を読んだ感じではノルエンデの唯一の生存者としてカルディスラに保護され、のちに闇と戦うアニエスと出会い、彼女の冒険に同行することになるようです。

 現状で気になるのは、なぜティズだけが助かったのか。王道の展開としては、勇者の血筋のようなものとか、第三者(神様とか長老とか)の加護とかがありえますけど、ティズの場合はどうなんでしょうね? それともう1つは、弟であるティルについて。普通に考えると、これで登場シーンが終わりってことはないはず。実は生きていて再登場するかもしれませんし、ティズの回想シーンに何度も登場するのかもしれません。ん? 両親がいなくて兄弟2人だけで暮らしていたというのも、何かの伏線になっているのかな? なんて、妄想を始めると止まりませんね。ちなみに今回、電撃の編集者による座談会の記事も掲載しているんですが、そこではなかなかパンチがある妄想(土のカオスのリッチが登場する妄想とか・笑)が展開しています。気になる方は、ぜひそちらも読んでみてください!


◆おまけの総括! 『ブレイブリーデフォルト』に感じる“マジメな気持ち”

 今回の記事の冒頭で、『ブレイブリーデフォルト』には“マジメな気持ち”が感じられると書きました。それについて、ちょっと補足です。

 回りくどい文章で恐縮ですが、ちょっと順を追って。昔から100人が遊んで100人が絶賛するゲームは無理だと言われています。だからゲーム作りでは100人中80人が満足するラインを目指すことが通説の1つ。物作りには時間とお金が必要で、限られたリソースをどこにさくかが重要になるわけで、“100人中80人”はすごく妥当なラインですよね。とっても正論です。

 でも世の中には、口ではそんなことを言いながら、実際に作り始めると“100人中100人”を目指して頑張っちゃう人種がいます。あ、これは別に“STGが好きな人でも楽しめるRPGを作ろう”みたいな、そもそもそのジャンルに興味がない人を含めた100人じゃなくて、“そのゲームに興味を持って遊び始めた100人全員を満足させたい”という気持ちです。それって絶対に不可能に近いんですけど、それでも、頑張って、もがいて、全力でゲームを作り続ける人たちって、確実に存在します。

 僕が感じる“マジメ”とは、そういうことです。で、『ブレイブリーデフォルト』にはそんな匂いが感じられました。正直、まだほとんどシステムが実装されていない体験版を遊んだ段階ですし、具体的な要素としては本当に細かい部分ばかりです。音楽と場面の雰囲気が合っているとか、キャラクターが物陰に入るとちゃんと影が重なるとか、当たり前のことを当たり前にやっている部分から感じることが大部分ですが、そういう基礎部分ってゲーム作りの誠実さをはかるバロメータだと思っています。

 もうちょっとわかりやすい具体例として、宿屋で受けられるクエストの会話パターンなどはいかがでしょうか。このクエストは子どもがなくした2つの宝物(バッヂ&ブローチ)を探す内容で、別に難しくありません。たぶん、100人中80人以上が初プレイの際に2つまとめて子どもたちに渡すと思います。僕もそうでした。

 さてここで、僕みたいな一部のヘビーゲーマーはこう考えます。

 あえて2つまとめて渡さず、1つずつ渡したらどうなるのかな?

 体験版を遊んだ方はご存知かと思いますが、この場面ってむしろ、1つずつ渡すほうがめんどうくさい。宿屋で時間帯を変えないといけないので。でも、ヘビーなゲーマーはそういうことを試したくなる。そして大方の場合は、特に変化がなくてガッカリするわけです。

 でも、『ブレイブリーデフォルト』は、そんなヘビーゲーマーの期待に応えてくれていました。1つずつ渡した時にしか聞けないセリフが用意されていたんです。もう、思わず顔がニヤニヤ。

 そんなわけで、体験版を遊んだ僕はますます『ブレイブリーデフォルト』が好きになりました。本当の意味での評価や感想は、完成した製品版を遊ばないとわかりませんが、すごく期待しています。

▲1つずつ渡した場合、イベント内容ががらりと変わるわけではないが、会話が不自然にならないように調整されている。こういう部分のケアがされている点に、開発チームの“マジメさ”が感じられる。

 最後に少し付け足すと、今回の記事を作るタイミングで本作のプロデューサーの浅野さんとお話できたことも大きかったです。派手な言葉は少なかったですが、おもしろいゲームを作りたいという意気込みをすごく感じられました。クリエイターの人格と作ったゲームのクオリティは必ずしも一致しないことは重々承知していますが、それでも作り手のマジメで真摯な姿勢は、ゲーム全体の少なくない部分に影響を与えると思っています。

(C)SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
MAIN CHARACTER DESIGN:Akihiko Yoshida.

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