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2012年4月11日(水)

【電撃PlayStation】発売直前の『ルミネス』最新作の魅力を開発陣が語る!

文:電撃PlayStation

 電撃PlayStation編集部のヒビキタケルです。先日、4月19日に発売されるPlayStation Vitaソフト『ルミネス エレクトロニック シンフォニー(以下、ルミネス)』の実機のプレイと、開発にたずさわった2人のクリエイターにインタビューを行うことができた!

 PSP版にガッツリとハマッて電車を何度も乗り過ごしてきたオレとしては、これはとてもテンションが上がる取材だったぜ!

 『ルミネス』は現在、PlayStation Storeで体験版が配信されているけど、パズルゲームをしながら音楽を奏でているような不思議な感覚が楽しめる魅力は健在。そして、プレイしていくうちにどんどん引き込まれて行っちゃう“没入感”は明らかに前作以上と断言できます。

 アビリティやシャッフルブロックが追加されてパズルゲームとしてもいい感じに進化している。こりゃPSP版以上に電車を乗り過ごす自信があるね(笑)! 

 インタビューでのクリエイター2人もそんな自信に満ちあふれているぜ!
 それじゃさっそく、行ってみよう!

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▲2×2の2色でできたブロックを組み合わせてスクエア(四角形)を作り、画面左から流れてくるタイムラインが通過すると、ブロックが消えるのが基本。一度ブロックを消してから次のタイムラインがくるまでに作成したスクエアの数に応じて“ボーナス”が発生し、特殊な演出が入る。これを狙って出せるようになると楽しくて楽しくてたまらなくなる。 ▲前作までの収集要素だった“アバター”に、アビリティの要素が追加され、戦略性が増しているのもいいところ。アビリティはアバターをタッチして使用し、つながったブロックを一気に消せる“チェインブロック”が呼べるなど、アバターごとにいくつかの種類がある。また、対戦時には専用のアビリティが使用可能。
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▲水口哲也氏(写真右):音楽プロデューサーや作詞家など、さまざまな分野で活躍するゲームクリエイター。代表作は『ルミネス』『Rez』『スペースチャンネル5』など。デイン・ドン氏(写真左):ユービーアイソフトのパリ本社で活躍していた上海出身のゲームデザイナー。『Child of Eden』の開発や本作のディレクターを担当。

●『ルミネス エレクトロニック シンフォニー』クリエイターインタビュー

――まず『ルミネス』をPS Vitaで出した経緯をお聞かせください。

水口哲也氏(以下、水口。敬称略) 『ルミネス』第1作は8年前の2004年、PSPの発売と同時に発売しました。そのあとにいろんなプラットフォームでリリースされ、モバイル版などを含めて200万本くらい遊ばれているタイトルです。モバイルは76カ国で発売されました。

 フランチャイズとしては「大きく育ってきたなあ」と思いつつ、やっぱりどこかで第1作目を出したときのフレッシュさが頭に残っていまして……。

 PSPを最初見たときに「これって“インタラクティブ・ウォークマン”だ!」と思ったんですよ。PSPが出る前のゲーム機をみなさん思い出してほしいんですけど、ゲーム機はほとんどヘッドフォンジャックもついていないし、DSやPS2で音楽ゲームやるってときも、ヘッドフォンをつないで楽しむっていう環境ではなかったんですよね。

 僕も『Rez』とか『スペースチャンネル5』とか作っていましたけど。だからPSPが出たときって、最初すっごくうれしかったんですよ。“いつでもどこでもどんなスタイルでも、好きなだけいい音楽に没頭できる!”って。

 そんなPSPへのインスピレーションから、『ルミネス』は生まれたんです。今回SCEさんが「PS Vitaを作る」と聞いたときに、何があっても絶対『ルミネス』を作らなきゃと思いました。

『ルミネス』を進化させないと! シンプルにその気持ちが芽生えたんです。PS Vitaに合わせた新しい『ルミネス』を作るという。

――水口さんは今回、どんな立場で作品にかかわったのでしょうか?

水口 じつは今回のプロジェクトでは、僕自身が『Child of Eden』制作の佳境だったということもあり、やった仕事というのは、新しい『ルミネス』を作るためのスタッフ、チーム選びの部分が一番大きかったかもしれないですね。

 ここにいるデイン・ドン氏は、上海出身のゲームデザイナーで、ユービーアイソフトのパリ本社に長くいて、オフィスマネージャーも務めた人間です。

『Child of Eden』でずいぶん一緒にやって、終わったときに、また一緒に作ってくれるということで、今回このプロジェクトに参加してくれたんですよ。彼が加入したのがすごく大きくて、数々のゲームを見てチューニングしてきた男なので、何がおもしろくて何がグローバルかも全部わかっていますからね。今回は、彼が『ルミネス』のディレクターを務めています。

 また、プロデューサーにはアメリカ人のジェームス・ウェルキーさん。アメリカではけっこう有名な媒体の“1up.com”の元編集長です。

 彼がクリエイティブサイドに来て一番大きな仕事は、ここで使われている34曲の楽曲を選曲して、それぞれの曲の“流れ”を作ったこと。これは彼の大きな功績ですね。そのほかプロダクトマネージャーにオーストラリア人がいて、アーティストは日本人です。スタッフがみんな若いんですよ、すごく。

 みんな『Child of Eden』でブレイクしたアーティストです。僕らがゲーム制作のうえですごく大事にしている「シナスタジア(共感覚)」という、共感覚的な気持ちよさがあります。『Child of Eden』の制作をへて、このシナスタジアをつかんでくれたフレッシュな才能が『ルミネス』にも集まっています。

 プログラムは札幌のスタジオと一緒にやっていて、そういう意味では、ハイブリッドでグローバルなチームが出来上がったでんすよね。その時点で僕は「この『ルミネス』はけっこうイケるな~」と。結果チームがいい仕事をしてくれて、いいモノができた気がしてますね。

 アメリカだと、すべてのメディアの評価とユーザーの評価を合わせた総合点が「メタスコア」で出ますよね。今はそれが83点で、すごく高いところにあって。PS Vitaのゲームでも2番目くらい(海外版は本体と同時に発売されている)にきてるので、ホントにいい仕事してくれたなと思いますね。

 すごく安心して僕も遊べてて(笑)。自分が関わったものってほとんど終わったあとに、ヘトヘトになっているんですけど。今回のはすごく遊んでても楽しい。幸せな感じですね。

――本作の制作に参加したアーティストはすべて今まで組んだことのある人でしょうか?

水口 そうですね。デザイン系のアーティストでいうと、『Child of Eden』を経験した若いアーティストが4人います。シナスタジアの演出も含めていい仕事をしましたね。そのうちの1人は、今から10年くらい前、彼がまだ高校生くらいだったときに『Rez』をプレイしてくれていて。それで「一緒に仕事をしたい!」って追いかけてきてくれたんです。『Child of Eden』でもすごくいい仕事をしてくれていたんですけど、本作でもいい仕事をしてくれました。
そういう20代の若い子たちがすごく活躍してくれています。

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